「星合の空」第11話の感想とソフトテニスの解説
忙しさにかまけて記事のアップ(というか視聴それ自体)が遅くなってしまいました💦
さて、この記事には、「星合の空」の第11話の感想とソフトテニスの解説を記しています(筆者がソフトテニスから離れてしばらく経っていることにご留意ください)。
第10話については以下の記事をどうぞ!
1.ボレーをボレーで返す!?
柊真・眞己ペアの1試合目1ゲーム目1ポイント目のプレーの得点は、眞己のボレーをジョイがボレーして決めたものでした。
アニメではスローで描かれていたので分かりにくかったですが、ネット際のあの距離で相手のボレーボールをボレーで返球するのは、眞己のボレーを予測できていたとしても、かなり動体視力が良くないと無理です。つまり、ジョイは化け物なのです。
2.作画ミス?
1ゲーム目4ポイント目のジョイのサービス(レシーバーは眞己)ですが、サービスエースを取った(眞己のレシーブミス)ように描かれていますが、このサービスはフォルト(失敗)です。作画ミスかと思われます。
3.遅延行為?
2ゲーム目の1ポイント目と2ポイント目の間に眞己と柊真が話し合っていましたが、これは遅延行為として審判に注意される行為です(競技規則15条2号)。話し合い(休憩)ができるのは、チェンジサイズ時およびファイナルゲーム前だけです。
話し合いが必要な場合は、数秒ですましたり、転がったボールを二人で取りに行きながら話し合うものです。
4.ジョイを相手にダブル後衛という戦略
2ゲーム目の2ポイント目以降、柊真・眞己ペアは二人ともが後衛のポジションになり、相手後衛を走らせてミスを誘うというダブル後衛の基本的戦術をとりました。
しかし、相手前衛はフィジカルエリートのジョイです。ダブル後衛ということは、相手後衛のいないところにロブを打って相手後衛を走らせることになるのですが、長身で機動力のあるジョイが前衛にいるにもかかわらず、その頭上にロブを打つ行為というのは、それなりにリスクのある戦術です。ロブが甘ければリーチのあるジョイに取られてしまいます(し、この場面でジョイは積極的にスマッシュを狙いに行くべきでした)。
相手前衛にフィジカルエリートのジョイがいるにもかかわらず、ロブを多用するのは、相当にロブのコントロールに自信がないと取れない戦術です。
5.ファーストサーブをアンダーカット
柊真・眞己ペアは、ファーストサーブをアンダーカットサーブで行うという戦術をとっていました。
アンダーカットサーブは、コントロールしやすいわりにバウンド時に大きく変化するので、特に中学生レベルだと、大きな攻撃力を有します。見栄を張ってオーバーハンドサービス(頭上で打つサービス)をするよりも、いつものセカンドサービスよりも回転を高めてファーストサーブとしてアンダーカットを打つ方が有意義な場面は多々あるのです。
6.最終ポイントの眞己のサービス
最終ポイントにおいて眞己はアンダーカットと見せかけてオーバーハンドサービスを打っていました。実はこの戦術、結構有効なんです。
アンダーカットサービスの場合、左右どちらかにバウンドして逸れてゆくサーブに対応するためレシーバーはサービスライン付近にポジショニングするのですが、オーバーハンドサービスの場合、伸びてくるサーブに対応するためレシーバーはサービスラインから離れて後方にポジショニングするのです。
すると、レシーバーは、アンダーカットだと思ってポジショニングしていたら、実はオーバーハンドとなったら、あわてて後ろに下がって構え直さないといけなくなるのです。前に進みながら打つのとは違って、後ろに下がりながら打つのは難しい行為です。眞己は良い戦術をとっていました。
反対に、ジョイは後ろの方にポジショニングしていたにもかかわらず、まったく反応できなかったのはいかがなものかと思います。ソフトテニス歴がそれなりにあれば上手く打てなくとも脊髄反射的に体が動くと思うのですが、卓球へ切り替えようとするジョイの節操のなさからすれば、ソフトテニスを1年も経験していなかったのでしょうか。
7.「なんてい」Tシャツ
部員や先生が来ていた「なんてい」Tシャツ、気になりませんでしたか?
「なんてい」とは、すなわち、「軟式庭球(なんしきていきゅう)=ソフトテニス」のことなのです! こんなTシャツ実在するのでしょうか?
(ちなみに、ソフトテニスのことを「なんてい」なんて言う人は存在しないと思います。略する場合は「ソフテニ」一択です)
第12話の記事はこちらから!
新年のご挨拶と抱負――2020年の楽しみにしているアニメ・映画・ドラマ
読者の皆様、新年あけましておめでとうございます。
おかげさまで、2019年8月9日に当ブログを始めてから、5か月ほど続けることができております。ひとえに読者の皆様の閲覧とレスポンスがあってのことです。
さて、ここで新年の抱負――と言いたいところですが、私自身は作家やアニメ制作者などのクリエイター側の人間ではなく、世に出てきた作品をこのブログであれこれ書くだけなので、抱負らしいものを持ち合わせていません。
ということで、その代わりに(?)、2020年の楽しみにしているアニメ・映画・ドラマを書き連ねたいと思います! (漫画やラノベの続刊は取り上げたらきりがありませんのでご容赦を!)
- (1)TVアニメ(2020冬)
- (2)TVアニメ(2020春以降)
- 1.「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…」(春クール)
- 2.「かぐや様は告らせたい(第2期)」(春クール)
- 3.「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完」(春クール)
- 4.「ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld(分割2クール目)」(春クール)
- 5.「本好きの下剋上(第2期)」(春クール)
- 6.「アルテ」(春クール)
- 7.「もっと!まじめにふまじめ かいけつゾロリ」(春クール)
- 8.「進撃の巨人(第4期)」(秋クール)
- 9.「約束のネバーランド(第2期)」(秋クール)
- 10.「フルーツバスケット(2nd season)」(2020年・時期未定)
- 11.「五等分の花嫁(第2期)」(時期未定)
- 12.「Dr. STONE(第2期)」(時期未定)
- 13.「ぼくたちのリメイク」(時期未定)
- (3)劇場アニメ
- (4)実写ドラマ・実写映画
(1)TVアニメ(2020冬)
1.「ランウェイで笑って」(冬クール)
原作漫画を最新巻まで買いそろえています! 面白いです! 期待です!!
原作の試し読みはこちらから↓
https://pocket.shonenmagazine.com/episode/13932016480029113175
2.「虚構推理」(冬クール)
コミカライズの第1巻を流し読みしただけなのですが、主人公の少女、岩永琴子のキャラデザが良かったですね!
コミカライズの試し読みはこちらから↓
https://pocket.shonenmagazine.com/episode/10834108156642931474
3.「映像研には手を出すな!」(冬クール)
読んだことはないのですが、原作漫画の評価がかなり良いらしく、楽しみにしています。PVのBGMの「Easy Breezy」(chelmico)がかなり気に入ってしまいました!
原作の試し読みはこちらから↓
https://bigcomicbros.net/comic/eizoken/
4.「推しが武道館いってくれたら死ぬ」(冬クール)
原作漫画は読んだことがないのですが、女オタクが女アイドルを応援するという設定が気になっています。
原作の試し読みはこちらから↓
5.「ダーウィンズゲーム」(冬クール)
原作漫画を数巻だけ読んだことがあるのですが、面白い設定とゾクゾクする展開だったので気になっている作品です。
原作の試し読みはこちらから↓
https://www.mangabox.me/reader/33034/episodes/
ここまでが2020年冬クールの期待のアニメですが、いざ並べてみると、金髪のヒロインが好きなだけじゃん!(5作品中4作品!)ということに気が付きました……
(2)TVアニメ(2020春以降)
1.「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…」(春クール)
原作ラノベ&コミカライズを最新刊まで読破しております。乙女ゲーム転生の筆頭作品です!
試し読みはこちらから↓
https://online.ichijinsha.co.jp/zerosum/comic/hametu
2.「かぐや様は告らせたい(第2期)」(春クール)
2019冬アニメの話題作です。原作の続きも読んでいるのですが、相変わらず面白い作品です!
3.「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完」(春クール)
最近原作ラノベが完結しましたね。待望のアニメ完結編です。
4.「ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld(分割2クール目)」(春クール)
2019冬に放送された分割1クール目はいいところで終わってしまいました。待ち遠しいですね!
5.「本好きの下剋上(第2期)」(春クール)
TVアニメ「本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません」公式サイト
2019冬に放送された第1期の続きです! 楽しみです!
6.「アルテ」(春クール)
原作漫画は最初の数話しか読んだことがないのですが、16世紀初頭のフィレンツェが舞台という設定にはワクワクせずにはいられません。中世ヨーロッパを舞台としながらも、異世界ファンタジーではない(転生・転移しないし、ファンタジーでもない=魔法が存在しない)というのも、最近の流行りに対するカウンターカルチャーとして期待しています。
試し読みはこちらから↓
https://mangahot.jp/site/works/z_R0006
7.「もっと!まじめにふまじめ かいけつゾロリ」(春クール)
「かいけつゾロリ」のあたらしいテレビアニメがはじまります!|アニメ『もっと!まじめにふまじめ かいけつゾロリ』公式サイト
小学生の定番愛読シリーズなだけあって、私自身もワクワクしながら読んでいた記憶があります。大人になってからEテレアニメを見るのもどうかと思いますが、童心を思い出してひそかに楽しみにしています。
8.「進撃の巨人(第4期)」(秋クール)
この人気作品もとうとう最終シーズンだそうです。原作ベースだと残りのエピソードは多いですが、これをどうまとめ上げるのでしょうか。
9.「約束のネバーランド(第2期)」(秋クール)
ついにハウスの外の世界へ――
10.「フルーツバスケット(2nd season)」(2020年・時期未定)
2期目も連続2クールだと嬉しいです!
11.「五等分の花嫁(第2期)」(時期未定)
第1期は作画がヘタったこともあったので、時期は遅くても良いのでクオリティを!
12.「Dr. STONE(第2期)」(時期未定)
2期も連続2クールで放送されると嬉しいですね!
13.「ぼくたちのリメイク」(時期未定)
原作を読んだことがないのですが、あらすじを読んだり評判を聞いた限りでは、かなり楽しみです!
ほとんどが既にシリーズが放送されている人気アニメの続編ですが、新作の「破滅フラグ」については、知らないという方もいるかと思います。この作品(のコミカライズ)については以前、紹介記事を書いたので、ぜひご参照ください!
(3)劇場アニメ
1.劇場版「SHIROBAKO」(2月29日公開)
ついに、劇場版公開が近づいて参りました!!
2.劇場版「プリンセス・プリンシパル Crown Handler」第1章(4月10日公開)
こちらも待望の続編です! スチームパンク!!
3.劇場版「鬼滅の刃 無限列車編」(2020年・時期未定)
超絶作画を期待しています!
4.劇場版「少女☆歌劇 レヴュースタァライト(完全新作劇場版)」(公開時期未定)
続編をどのようなストーリーにするのか想像がつきません! 楽しみです!!
(4)実写ドラマ・実写映画
1.小説実写ドラマ化「アリバイ崩し承ります」(テレ朝系列、2020年2月2日スタート、毎週土曜夜11:15~)
どうやら浜辺美波さんは、本格ミステリ実写化請負人のようです(現在公開中の映画「屍人荘の殺人」も浜辺さんがメインキャストです)。高校生や大学生くらいの若い女性を探偵役とする本格ミステリにとって、若いのに落ち着いた雰囲気のある浜辺さんはピッタリなのでしょう。
2.漫画実写ドラマ化「女子高生の無駄づかい」(テレ朝系列、2020年1月24日スタート、毎週金曜夜11:15~)
2019年のアニメの中で最もよかった作品の一つである「女子高生の無駄づかい」がまさかの実写化です。最高に癖になるアニメOP曲「輪!moon!dass!cry!」を聞いて今から気分を盛り上げています!
3.ドラマ映画化「おいしい給食」(2020年3月6日公開)
2019秋ドラマのこの作品ですが、かなり面白かったので劇場版も見に行こうと思います!
4.漫画実写映画化「ぐらんぶる」(2020年初夏公開)
原作漫画やアニメは男性層がメインのターゲットですが、実写化となれば、若手俳優(の裸)を見たさに映画館に足を運ぶ女性層が(も)ターゲットになるのでしょうか? 最後に一つ要望を――――実写化でも●ですよね?
5.ラノベ実写映画化「都会のトム&ソーヤ」(2020夏公開)
現在、内藤内人役を城桧吏さん(2006年生まれ、現在13歳)が務めることが発表されていますが、高校生への設定変更ではなく、キャストの年齢を原作通りあわせて中学生という設定を守るのは素晴らしいことです。
原作については紹介記事を書いていますので、気になる方はどうぞ!
6.アメリカTVドラマ日本版リメイク「24 Japan」(テレ朝系列、2020年度・時期未定)
https://www.tv-asahi.co.jp/24japan/#/
刑事ドラマは数あれど、全編を通じて対テロをテーマにした作品は意外と少ないかと思われます(パッと思いつくのは、「外事警察」「SP 警視庁警備部警護課第四係」「BG~身辺警護人~」「MOZU」だけです。結構あった……)
そんな中で超人気のアメリカTVドラマ「24」が日本にリメイクして上陸するとなれば、期待するしかありません。「テレビ朝日開局60周年記念連続ドラマ」ということなので、製作費もそれなりに掛けられると思います。オリジナルに負けない迫力を期待しています!
既に公開されている情報によれば、「テロのターゲットは女性首相候補」で「日本初の女性首相が誕生するまでの24時間をリアルタイムで描く」らしいです。今からワクワクが止まりません! 24時間をリアルタイムで描くということは2クールドラマのようですね!
ひとつ要望を出すとすれば、主人公の所属する組織は、警察(刑事や公安)ではなく、内閣情報調査室や架空の対テロ機関が良いですね! ドラマで描かれる警察組織には手垢がたっぷりと付いているので!
テレ朝のドラマと言えば、刑事モノ&医療モノの人気シリーズの上にあぐらをかく保守的なイメージしかなかったのですが、こうやって楽しみな作品を挙げてみると、なんと3作品もありました!(というか、今まで私はテレ朝ドラマを3作品しか見たことがないです!) 期待してます!
こうして一覧にしてみると、2020年も楽しい年になりそうですね! 皆様にとって各種の映像化が成功しますようにお祈り申し上げます!! そして皆様の趣味・制作活動に充実があらんことを!
2019秋アニメ総評②――マイベスト5選
先日は、私の視聴した2019秋アニメについて一言コメントを書きましたが、この記事では、個人的なベスト5作品について感想を書き連ねたいと思います(五十音順)。
※放送が終了していない作品も選出対象です。
※シリーズの続編作品(「僕たちは勉強ができない!」など)や2クール目の作品(「Dr. STONE」など)は選出対象外です。
1.「アズールレーン」(第10話まで放送)
艦船擬人化アニメなだけあって、世界観の把握が大変でしたが、意外にもかなり楽しめました。
その楽しさの要因の一つが、キャラデザの良さです。数え切れないほどキャラクターが登場しましたが、特に重桜のキャラデザの良さが際立っていたと思います。獣人化ということは抜きにしても、空母らの和装や、重巡らが着る戦前将校風の軍服などはかなり格好良かったです。また、赤城、加賀、翔鶴、瑞鶴らの目元に朱色が差してあったのは、個人的にはかなり好みです。
マイベストエピソード:第8話「【交錯】 抱きしめて離さない」 アズールレーンとレッドアクシズの決戦においてエンタープライズが暴走した後のことです。行方不明の赤城の捜索を主張して止まない加賀、姉妹を持つ身として加賀の痛みに寄り添う瑞鶴、瑞鶴と共に殿を務め妹を守り抜く翔鶴など、姉妹愛が光るエピソードでした。あと、寄りのカットの色彩・陰影が好みでしたね。
2.「慎重勇者~この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる~」
最初は「この素晴らしい世界に祝福を!」のようにギャグに振り切った異世界転生ファンタジーなのかなと思って見てみたら、ハードな展開&シリアス要素が相当ありました。
まったくの個人的な偏見なのですが、「薄っぺらいギャグ要素」&「転生特典のチート能力で切り抜けられるほどのソフトな展開」&「申し訳程度のシリアス要素」&「とにかくハーレム」という組み合わせの異世界転生ファンタジーが少なくない中、互いに高いレベルにあるギャグとシリアスを見事に融合させた「慎重勇者」はまさにこれに対する痛烈なアンチテーゼのような作品でした。こういった作品がもっと増えれば良いなと思います。ぜひとも2期が見たいですね!!
マイベストエピソード:第11話「その真実は重すぎる」 聖哉とリスタ(とアリア)の隠された過去と因縁が明らかになったエピソードでした。聖哉がありえないくらい慎重な理由、リスタが聖哉に執着するほど好きな理由、なんだかんだ聖哉がリスタ・マッシュ・エルルを大切にしていた理由などの伏線が回収されていく様は感心してしまいました(たとえば、ヘルズファイアの重ね掛けは、敵の命が二つあるかもしれないことへの対策でした)。「聖哉とリスタが実は前世において会っていた」というのはベタと言えばベタかもしれませんが、しかし王道で感動できるものでした。そういえば、リスタルテ(Ristarte)はリスタート(Restart)のもじりという指摘もありますね。
3.「厨病激発ボーイ」
このアニメの特筆すべき点は、①女性が主人公で、②メインキャラクターは女性だけ、あるいは男性だけ、という極端な設定でないにもかかわらず、③また、スポーツものでもないにもかかわらず、④恋愛要素が(ほとんど)なく、⑤泥臭くも爽やかな学園青春モノに仕上がっていた点です。
学園青春モノと言えば、ラブコメ、スポーツ、アイドル(音楽)系、美少女萌え系が蔓延しているような気がしますが、恋愛(百合含む)要素やスポーツ要素のない学園青春モノは意外に少ない気がします。上記の①~⑤の要素を兼ね備えたアニメが再び登場して欲しいものです!(というか、2期を希望します!)
マイベストエピソード:第9話「おかけになった電話は」 文化祭を成功させるべく瑞姫や二葉らが東奔西走するエピソードでした。文化祭と言えば学校生活を代表する行事で、文化祭への参加度=青春の充実度と言っても過言ではありません。もちろん、これはまったく個人的な感覚ですが、ともかく、自分が高校生のときに学園祭を成功させるべく奔走した思い出がこのエピソードと重なって懐かしくなりました。
4.「バビロン」(第8話まで放送)
このアニメにおいて特筆すべきは、「不思議な誘引力」がテーマとなっている点です。
まず、「不思議な誘引力のある思想」について、(推奨こそしていないですが)アニメにおいてここまで過激な思想を主題化して前面に打ち出したのは珍しいことではないでしょうか。このアニメは間違いなく、(それが悪かどうかはさておき)自殺に関する議論や自殺それ自体を忌避しがちな社会に生きる我々視聴者に対して、「自殺は悪いことではない」という発想を激烈に見せつけました。もちろん、このアニメを見たからと言って自殺を前向きに考えることにはなりません。が、しかし、今後、自殺や安楽死に関する議論に接する場面において、この作品のことを間違いなく思い出すことになりそうです。
また、曲世愛も、「不思議な誘引力のある人物」です。第5話の坂部医師や第7話の九字院が語ったように、曲世愛には危険な魅力があるようです。曲世愛と面前した二人はその感覚を「性」になぞらえて語っていましたが、もしこんな人物がいたとしたら会ってみたいと思う自分がここにいるのです。男女を問わず人を誘引する魅力――危険だとは知りつつも体感してみたいものです。
マイベストエピソード:第7話「最悪」 このサブタイトルの通り、まさに「最悪」な展開ばかりのエピソードでした。アニメにおいて主人公以外の仲間が殺されるハードな展開はただでさえ多くないのに、さらに残虐な描写までありました。数話にわたって味方サイドの人間として描かれてきた瀬黒陽麻には、視聴者側も親しみを覚えていただけに、第7話のラストはまさに「最悪」でした。あのシーンを初めて見たときは、曲世愛の話がまったく頭に入ってきませんでした。視聴者が親しみを覚えた登場人物が残虐に殺されるなんて、滅多にないストーリー展開です。こんな展開のアニメが増えてほしいとは思いませんが、ご都合主義・優しい世界が少なくないアニメの世界においては、強烈な一撃となる作品です。
5.「本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません」(第13話まで放送)
剣と魔法の物語=バトルばかりの異世界転生ファンタジーがあふれる昨今の状況の中において、「本を読みたい」という一貫したテーマの下で、派手なアクションシーンこそありませんが、しかし丁寧かつ綿密なストーリーが描かれています。
また、ファンタジー作品らしく、魔法も登場するには登場するのですが、むしろ主人公は魔法を自由自在に操るような存在としては描かれていません。この点も他の異世界転生ファンタジーとは一線を画しています。
こういった、魔法も剣技も格闘も得意でない「知識チートのみ」の異世界転生ファンタジー作品は、アニメ・ラノベともに少ないのではないかと思います。しかも、「本好きの下剋上」では、転生先の人々が特異な知識を持つマインを囲い込み利用しようとするので、「知識チート転生者」もややもすれば「Googleに買収されたYouTube」「Facebookに買収されたInstagram」のようになってしまうかもしれません。「本好きの下剋上」がきっかけとなって、このような作風のファンタジーが興隆してほしいものです!
ところで、もう何度も宣伝していますが、女性が主人公の異世界転生ファンタジーの作品としては、唐澤和希『転生少女の履歴書』(ヒーロー文庫、2019年12月現在既刊9巻)がかなり面白いですよ! 詳しくは下記リンクの紹介記事をどうぞ!
2019年12月31日時点では、ここに挙げた5作品のうち、3作品はまだ放送が終了していません。首を長くして放送を待っています!
2019秋アニメ総評①――ひとことコメント
この記事では、2019秋アニメについて一言ずつコメントを書きたいと思います(感想の形になっていないですが悪しからず)。ただし、今期のマイベスト5作品については別記事で取りあげます!
※放送が終了していないアニメも含みます。
※筆者はすべて原作未読です。
原作ではあった説明がアニメでは端折られたと見受けられるところが何か所もありました、という点は措いておくとして、このアニメにはラノベ原作ファンタジーアニメには珍しい特徴がありました。
すなわち、①主人公クーファに惚れているヒロインはメリダ(とロゼッティ)のみと、かなり少なめ、②クーファのキザなセリフと振舞いはどこか女性向け作品の王子様的、③メリダとエリーゼの関係が百合作品のそれと言って差し支えない、の3点を興味深く見ていました。
戦×恋(ヴァルラヴ)
このアニメの最も良かった点の一つは、戦乙女の戦闘服です! 将校風の衣装はやっぱり格好いいですね!!
七樹を始めとして九姉妹のヒロインはそれぞれに活躍していましたが、最終話で素顔をあらわにした四乃に全部持っていかれた感はありますね! だって癖のない正統派のキャラデザですからね!
ちなみに、デート(ミッション)の一覧の記事も地味に作成していました。
炎々ノ消防隊(2クール目)
アクションが素晴らしいアニメでした。あと、森羅とアーサーの関係性がいいですね!
第1話~第3話の原作第1巻に相当するエピソードがはやり最も意外性のあるオチでよかったですね! 第12話(最終話)の引きあるオチも予想できていなかったので良かったですが、「続きはOVAで!」ということなんでしょうか? これでは未消化です。
ところで、私の一番好きなヒロインはツバキですね! この理由については第9話の感想記事に書きましたので、よければご覧ください!
神田川 JET GIRLS
なんというか、「胸焼け」するアニメでした。しかし、レースの熱さは最高です!
警視庁特務部特殊凶悪犯対策室第七課―トクナナ―
四季彩さんに恋人がいる(しかもラブラブ)というのは好感が持てる設定でした。そういえば、このアニメで初めて「ホムンクルス」という言葉と意味を知りました。
ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld(分割1クール目)
WoUも、分割2クールではなく、連続2クールでやってほしかったですね~! 4月が待ち遠しいです!
しかし、個人的にシリーズNo.1ヒロイン(英語風に言えばBest Girl)のアリスがたっぷり見れたのは大満足でした。また、シノンも好きなので、第12話の最後のカッコ良すぎる展開には燃えましたね!!
Dr. STONE(2クール目)
連続2クールの第1期、そして第2期の決定は大正解の面白さでした!
第16話、第17話で明らかなった石神村の由来には少しうるっと来てしまいましたが、第24話(最終話)のガラス製のレコードも不意打ちだっただけに感動しました。
ぬるぺた
5分アニメとは思えないほどの濃密さでした! 1話完結型かと思いきや、全12話を貫くきっちりとしたストーリーとなっていましたね。
第11話、第12話で世界の仕組みが明かされましたが、それまでは、ぬるのいたおかしな世界はそういうファンタジーな世界ということで納得していましたので、真相が明かされたときにはちょっと驚きました。
旗揚!けものみち
今期のアニメの中でメインキャラクター陣のキャラデザのレベルが一番高かったと思います!
源蔵のおかしな方向への一途さ、特に第10話で輝いたシグレの正妻っぷり、話数を重ねるごとにありがたみが無くなってくるアルテナ姫の尻など、プロレスやギャグに限らず楽しめました。
Fairy gone(分割2クール目)
二つの点で最近流行りの異世界転生ファンタジーとは異なる作品でした。
第一に、異世界に転生するわけでも、ゲームのような世界観でもない、ファンタジー作品でした。つまり、「現世で死ぬ→異世界転生→クエストの繰り返し」が基本線の異世界転生ファンタジーに比べて、ストーリー展開が読みにくい=オリジナリティの高い作品でした。
第二に、妖精、妖精原体、妖精成体、妖精兵、人工妖精、妖精武器といったファンタジー要素や、ドロテア、妖精省、五公、統一戦争といった政治制度・歴史など、世界観が詳細に作り込まれていました。今までアニメ化されてきた異世界転生ファンタジーのほとんどがラノベ原作であるということは、一人のラノベ作家が世界観設定を一手に引き受けてきたことを意味しますが、それと比べて、この作品は、複数のアクターが世界観設定に加われるというオリジナルアニメの強みが生かされていたと思います(特に政治制度はよく作り込まれていたと思います)。
とまあ、御託を並べてきた訳ですが、やっぱり市ノ瀬加那さんの声はいいですね!
放送終了後に公開されたマーリヤとヴェロニカのメモリアルビデオは、ちょっとうるっと来てしまいました。ED曲「Stay Gold」の良さが際立つ!!
ボードゲームをテーマとするアニメでしたが、ラブコメの側面がキラリと光るアニメでもありました。特に第10話のクリスマスパーティーにおいては、女子のキャラがそれぞれ際立っていましたし、男子がそれぞれに好意を寄せる女子に応えようと躍起になる様も応援したくなりました。
ぼくたちは勉強ができない!(2期)
あれは、うるかエンドということですか? 第9話~第10話の文乃回や文化祭のファーストキス事件の時点では、私の一推しである文乃エンドかなと思っていたのですが、違うんですか!?
星合の空
ソフトテニス経験者として、現役時代を思い出しながら見ていました。楽しかったです。各話につきソフトテニスの解説記事を書いていたのでよかったらご覧ください!
ライフル・イズ・ビューティフル
放送前の印象とは異なり、このアニメがこんなに面白くなるとは思いませんでした! まったくのダークホースです!
私、能力は平均値でって言ったよね!
パロネタの嵐が吹き荒れるアニメでしたが、私が元ネタを理解できたのは5分の1程度でしょうか。
このアニメの特筆すべき点は、①ギャグとシリアスがいい塩梅に混ざっていたこと、②異世界転生ファンタジーにもかかわらず、女性主人公&メインキャラクターは女性のみだったっことですが、特に②は最近の同ジャンルのアニメにはない試みをでした。来期以降も女性主人公の異世界転生ファンタジーの放送が複数予定されていますが、女性主人公モノの異世界転生ファンタジーの良いスタートダッシュになったのではないかと思います!
今期のマイベスト5作品の感想はこちらから!
アニメ「戦×恋(ヴァルラヴ)」全12話のミッション(デート)一覧【画像付き】
この記事では、アニメ「戦×恋(ヴァルラヴ)」におけるレベルアップのためのミッション(デート)と戦乙女(ヴァルキュリー)発動条件としてキスの一覧をまとめています。
原作未読ですので、理解不足や誤解、間違いや抜け等があったらご指摘お願いします!
- 第1話「戦う乙女」
- 第2話「縛る乙女」
- 第3話「秘密の乙女」
- 第4話「奉仕する乙女」
- 第5話「信じる乙女」
- 第6話「裸の乙女」
- 第7話「手繰る乙女」
- 第8話「強くする乙女」
- 第9話「触る乙女と触られる乙女」
- 第10話「酔う乙女」
- 第11話「認める乙女」
- 第12話「恋する乙女」
第1話「戦う乙女」
一緒に勉強をする【作中で明言されず】
相手:七樹
結果:失敗【作中で明言されず】
手をつないで買い物に行く
相手:七樹
結果:失敗(キャンセル)
胸を揉む
相手:七樹
結果:成功
恋人とキス
相手:七樹(ジークルーネ)
結果:『剣』Lv.20
第2話「縛る乙女」
恋人に手料理を食べてもらう
相手:五夜
結果:失敗(ご飯がのどを通らない)
5分間マッサージ
相手:五夜
結果:失敗(緊張して体が硬い)
1分間腕組み
相手:五夜
結果:失敗(緊張して腕が開かない)
30秒見つめあい
相手:五夜
結果:失敗(緊張して白目)
恋人とキス
相手:七樹(ジークルーネ)
結果:『剣』Lv.22
体育倉庫でイチャイチャ
相手:五夜
結果:成功
恋人とキス
相手:五夜(シュヴェルトライテ)
結果:『鎖』Lv.14
第3話「秘密の乙女」
アイドルとデート(成功条件:誰にもバレずに一日中デートして帰宅)
相手:六海
結果:成功
恋人とキス(胸元)
相手:六海(ヘルムヴィーゲ)
結果:『翼』Lv.6
第4話「奉仕する乙女」
「鬼ごっこ」は、ミッション(デート)ではないですよね…?
「学園祭の出し物の監査」も、ミッション(デート)ではないですよね…?
第5話「信じる乙女」
学園祭デート(メイド喫茶)
相手:八雲
結果:【作中で明言されず】
学園祭デート(お化け屋敷)
相手:三沙、九瑠璃
結果:【作中で明言されず】
第6話「裸の乙女」
一糸まとわぬ姿で抱き合って濃厚ディープキス5分間
相手:七樹(ジークルーネ)
結果:成功、『剣』Lv.23 EX
恋人とキス【作中で明言されず】
相手:七樹
結果:【作中で明言されず】
学園祭デート(ダンスパーティー)
相手:七樹
結果:【作中で明言されず】
第7話「手繰る乙女」
お医者さんごっこ(聴診器を胸にあてる)
相手:二葉
お医者さんごっこ(回復オイルを全身に塗る)
相手:三沙
お医者さんごっこ(検尿)
相手:五夜
お医者さんごっこ(歯科検診)
相手:六海
お医者さんごっこ(スリーサイズ計測)
相手:七樹
お医者さんごっこ(体温測定)
相手:八雲
九瑠璃は「お医者さんごっこ」してませんよね……?
お医者さんごっこの結果:なんとかかんとか成功
恋人に手料理を食べてもらう【作中で明言されず】
相手:五夜
結果:失敗(一口食べて逃亡)【作中で明言されず】
1時間2人っきりで同じ部屋にいる(ただし恋人にこのことを伝えてはならない)
相手:三沙
結果:ギリギリ成功
第8話「強くする乙女」
恋人とキス
相手:七樹
結果:失敗(AP不足)
1時間手を恋人つなぎ
相手:八雲
結果:失敗
アイドルと個人的な撮影会30分
相手:六海
結果:【作中で明言されず】
恋人とキス
相手:六海(耳)、八雲(唇)
結果:成功
第9話「触る乙女と触られる乙女」
痴漢から乙女を守る
相手:五夜
結果:成功
お風呂で洗いっこ
相手:一千花
結果:成功
恋人とキス
相手:一千花(ブリュンヒルデ)
結果:成功、『槍』Lv.1
第10話「酔う乙女」
恋人とキス【作中に描写なし】
相手:五夜(シュヴェルトライテ)
結果:成功
30秒胸を揉む
相手:一千花
結果:成功
一緒にお買い物
相手:一千花
結果:成功
恋人とキス【作中に描写なし】
相手:二葉(ゲルヒルデ)
結果:成功、『城』Lv.15 EX
第11話「認める乙女」
一糸まとわぬ姿で抱き合って濃厚ディープキス5分間
相手:二葉(ゲルヒルデ)
結果:成功、『城』Lv.15 EX
恋人とキス【作中で描写なし】
相手:一千花(ブリュンヒルデ)
結果:成功、『槍』Lv.1
恋人を認める
相手:一千花
結果:成功
第12話「恋する乙女」
恋人とキス
相手:七樹(ジークルーネ)
結果:成功、『剣』Lv.25
以上、ミッション(デート)一覧でした!
2019アニメのOP・ED曲の年間マイベスト10選
2019年もそろそろ終わりですが、この記事では、2019年に放送されたアニメの主題歌(OP・ED曲)で購入した21曲のうち、年間マイベスト10選を紹介したいと思います(放送クール順・購入順)。
1.「かぐや様は告らせたい」ED曲
曲名:センチメンタルクライシス
歌手:halca
アニソン界の大型新人こと鈴木雅之さんが歌うOP曲「ラブ・ドラマティック」や、第3話特殊ED曲「チカっとチカ千花っ♡」が大きな話題となっていましたが、私の中ではこの「センチメンタルクライシス」が一番のお気に入りです。かぐやの切ない心情を歌った歌詞が、切ない歌声と曲調によく合っています。
ED映像↓
ED曲MV↓
OP映像↓
第3話特殊ED映像↓
2.「五等分の花嫁」ED曲
曲名:Sign
歌手:内田彩
五つ子が歌うキャッチーなOP曲「五等分の気持ち」も良かったですが、しっとりとした曲調の「Sign」もなかなか乙なものです。
ED曲MV↓
OP曲視聴動画↓
3.「荒野のコトブキ飛行隊」OP曲
曲名:ソラノネ
歌手:ZAQ
レシプロ機アニメにふさわしい疾走感と力強さのある楽曲です。このアニメの西部劇的な雰囲気を表したようなイントロも素敵です。
OP映像↓
OP曲MV↓
4.「魔法少女特殊戦アスカ」OP曲
曲名:KODO
歌手:nonoc
とにかくカッコイイ曲です。イントロとかサビとか、最高ではないですか?
OP曲MV↓
5.「約束のネバーランド」ED曲
曲名:絶体絶命
歌手:Cö shu Nie
UVERworldの歌うOP曲「Totch off」が話題でしたが、個人的にはアニメの絶望的な世界観によく似合ったこの「絶体絶命」がお気に入りです。女性歌手の裏声によって絶望感を駆り立てられませんか?
ED映像↓
ED曲MV↓
OP映像↓
6.「みだらな青ちゃんは勉強ができない」OP曲
曲名:WONDERFUL WONDER
とにかくキャッチーな曲調と歌詞が最高ですね!
OP曲MV↓
7.「川柳少女」OP曲
曲名:コトノハノオモイ
歌手:井上苑子
このアニメの爽やか青春ラブコメな雰囲気にピッタリの曲です。
OP曲MV↓
8.「女子高生の無駄づかい」OP曲
曲名:輪!Moon!dass!cry!
歌手:田中望(CV:赤﨑千夏)、菊池茜(CV:戸松遥)、鷺宮しおり(CV:豊崎愛生)
2019年で一番ハマった曲かもしれません。とにかく癖になる曲です!!
OP映像↓
9.「炎炎ノ消防隊」(1クール目)OP曲
曲名:インフェルノ
声色と曲調が流々転々するのですが、それにもかかわらず全編を通して格好良くまとまっています。特にサビの裏声が好きですね!
OP映像↓
OP曲MV↓
10.「旗揚!けものみち」ED曲
曲名:アネクドット
歌手:ももすももす
やや抑揚を抑えたような歌い方とやや甘めの声色の組み合わせが心に刺さりました。
ED曲MV↓
2019アニメで購入した21曲のうち、ここで紹介したのは10曲なのですが、泣く泣く詳しくは紹介できなかった11曲は以下の通りです(放送クール順・購入順)。
- 五等分の花嫁OP曲「五等分の気持ち」(中野家の五つ子)
- ブギーポップは笑わないOP曲「shadowgraph」(MYTH & ROID)
- 転生したらスライムだった件(2クール目)ED曲「リトルソルジャー」(田所あずさ)
- ぱすてるメモリーズOP曲「Believe in Sky」(今井麻美)
- みだらな青ちゃんは勉強ができないED曲「恋はミラクル」(スピラ・スピカ)
- 荒ぶる季節の乙女どもよ。OP曲「乙女どもよ。」(CHICO with HoneyWorks)
- 炎炎ノ消防隊(1クール目)ED曲「veil」(須田景凪)
- 厨病激発ボーイOP曲「厨病激発ボーイ」(皆神高校ヒーロー部)
- 戦×恋(ヴァルラヴ)ED曲「UP-DATE × PLEASE!!! ver 1.7.8」(早乙女一千花・七樹・八雲)
- アサシンズプライドOP曲「Share the light」(Run Girls, Run!)
- 厨病激発ボーイED曲「Here comes The SUN」(仲村宗悟)
2019秋アニメで購入したOP・ED曲
2019秋アニメもそろそろ終わりの時期になりましたが、この記事では、秋アニメの主題歌(OP曲・ED曲)のうち、私が購入した曲(5曲)を紹介したいと思います(購入順)。
※動画サイトへのリンクは公式のものしか貼っていません。OP映像・ED映像は各個人で見直してください。
1.「旗揚!けものみち」ED曲
曲名:アネクドット
歌手:ももすももす
やや抑揚を抑えた歌い方とやや甘め声質の組み合わせが心に刺さりました。第1話だったか第2話だったか忘れましたが、とにかく放送初期の段階で早くも購入を決意した曲です。
声質からして歌手は声優なのかなと思ったのですが、シンガーソングライターだそうです。思えば、曲名の「アネクドット(anecdote)」という見慣れない英単語は、「逸話、秘話」という意味らしいですし、2番なんかは特に、「揺藍(ようらん)」(「ゆりかご」の意)や「寂寞(せきばく)」など難しい単語が使われているなど、シンガーソングライターっぽいです。
MVの最後のドイツ語(一部日本語?)は「Der kleine rote Stern/Eine neue Welt/Der kleine blaue Stern/Hana ni Nari/als Bein,/Sie sind die Menschen/Am Ende der Welt」という言葉が羅列されているのですが、どう解釈すべきなんでしょうね? 直訳すれば、「小さな赤い星/新たな世界/小さな青い星/花になり/足として/それらは人間である/世界の終わりに」となります。「赤い星」や「青い星」はMV全体を通じて登場する星のことだと思います。「新たな世界」はMVに登場するロケットに関わること?、「それら(Sie)」は星のことを指す?などMVの解釈について確定的なことは言えませんね(MV末尾の火災も意味深です)。そもそも歌詞が少し難解ではないですか? とはいえ、メロディーだけでも十分楽しめる曲です。
ED曲MV↓
2.「厨病激発ボーイ」OP曲
曲名: 厨病激発ボーイ
歌手:皆神高校ヒーロー部(野田大和〔CV:山下大輝〕、高嶋智樹〔CV:仲村宗悟〕、中村和博〔CV:株元英彰〕、九十九零〔CV:榎木淳弥〕、厨二葉〔CV:安田陸矢〕)
ノリノリで癖になる曲です。購入もしくはMVでフルで聴いてほしいのですが、2番の方がちょっと過激でオカシイことになっています。歌詞がいちいちアニメの中でセリフとなって登場してくるのも楽しみな演出でした。
アニメ「厨病激発ボーイ」は同名のラノベ(角川ビーンズ文庫)を原作としますが、さらにこのラノベは同名のボーカロイド曲(れるりり制作)を原案としています。以下のMVはこの原曲のMVです(したがって歌手はアニメOPとは違い、声優陣ではありません)。
OP曲の原曲MV↓
3.「戦×恋(ヴァルラヴ)」ED曲
曲名:UP-DATE × PLEASE!!! ver 1.7.8
歌手:早乙女一千花(CV:内山夕実)、早乙女七樹(CV:本渡楓)、早乙女八雲(CV:河瀬茉希)
この曲には、上記の「ver 1.7.8」(1,4,6話)以外に、三沙(CV:清水彩香)・四乃(CV:逢田梨香子)・五夜(CV:加隅亜衣)による「UP-DATE × PLEASE!!! ver 3.4.5」(2,7話)、二葉(CV:原由美)・六海(CV:日高里菜)・九瑠璃(CV:小岩井ことり)による「UP-DATE × PLEASE!!! ver 2.6.9」(3,5,8,11話)があります(合計3パターン)。それぞれ歌手も違えば、歌い方、歌詞も少しずつ違っています。私としては最もスタンダードな「ver 1.7.8」が一番好きですね。
そしてこの曲については、ED映像にも言及しなければなりません。背景に幾何学模様を多用したこのED映像のセンスは、個人的には今期ナンバーワンです。ぜひ幾何学模様に注目してED映像を見直してみてください!
ED曲視聴動画↓
4.「アサシンズプライド」OP曲
曲名:Share the light
ちょっとPerfumeっぽいオシャレな楽曲です。アニメのファンタジーな世界観によく似合っている楽曲です。第7話あたりでこの曲の良さに気付いて購入しました。
歌詞は全体としてメリダからクーファに向けられた曲のようです。アニメのOPを聴いていて最後の方に「共有したい 教師を」みたいなところがあったのですが、歌詞を見たら「共有したい 矜持を」でした。「教師を共有したい」=「皆とクーファを共有したい」=「メリダは独占ではなくハーレム希望?」なんて思っていました。
OP曲MV↓
5.「厨病激発ボーイ」ED曲
曲名:Here comes The SUN
歌手:仲村宗悟
高嶋智樹役の声優さんによる楽曲です。爽やかな青春ソングで、(ほとんど)恋愛要素のないこの青春学園アニメによく似合う曲です。惜しむらくは、この楽曲の良さに気付いたのが第9話あたりだったこと。もっと早くこの楽曲の良さに気付いておきたかった……!
ED曲MV↓
6.その他の注目のOP・ED曲
「Dr. STONE」(2クール目)のOP曲「三原色」はジャンプらしい爽やかで疾走感のある曲ですね!
「Fairy gone」(2クール目)のED曲「Stay Gold」は本編途中から始まるイントロがアニメの雰囲気に合っていて最高です!
「ぼくたちは勉強ができない!」(2クール目)のOP曲「Can now, Can now」の映像は、クレジット表記が背景映像に埋め込まれている私の大好きな演出です。
「慎重勇者」のOP曲「TIT FOR TAT」はやけに格好良いなと思ったら、「ブギーポップは笑わない」(2019年版)のOP曲「shadowgraph」の歌手であるMYTH&ROIDが歌っているんですね。
「慎重勇者」のED曲「be perfect, plz!」については、CGリスタのダンスについて賛否両論あるようですが、なんだかんだ癖になる曲と映像です。
「俺を好きなのはお前だけかよ」のOP曲「パパパ」については、声優に疎い私でも「ラブライブ!サンシャイン!!」の渡辺曜役の斉藤朱夏さんが歌っているのに気が付きました。独特の声質ですよね。
その一方で、「戦×恋(ヴァルラヴ)」のOP曲「for…」を歌う逢田梨香子さん(桜内梨子役)には気付きませんでした💦
「星合の空」のOP曲「水槽」(中島愛)は、「色づく世界の明日から」のOP曲「17才」(ハルカトミユキ)を彷彿とさせました。
「旗揚!けものみち」のOP曲「闘魂!ケモナーマスク」はMVに力が入っていますw
「私、能力は平均値でって言ったよね!」のOP曲「スマイルスキル=スキスキル」は、アップテンポな曲調と途中に挟まるマイルらの謎ダンスが癖になります!
来週には、2019年アニメのOP・ED曲の年間を通じたマイベスト10を選んだ記事をアップします! 乞うご期待!!
「星合の空」第10話の感想とソフトテニスの解説
この記事には、「星合の空」の第10話の感想とソフトテニスの解説を記しています(筆者がソフトテニスから離れてしばらく経っていることにご留意ください)。
第9話については以下の記事をどうぞ!
1.リストバンド
柊真と眞己がリストバンドについて話していました。
試合中は、チェンジサイズ時およびファイナルゲーム前の1分間以外には休憩がないので、タオルで汗をぬぐう暇はありません。また、個人差はありますが、発汗量によっては腕の汗がラケットを持つ腕に垂れてくるのでそれをリストバンドで食い止めるという役割もあります。
リストバンドを着ける場合は、それなりに違和感があるので、普段の練習のときから着用し試合までに慣れておく必要があると思います。
2.アンダーカットサーブ
柊真の回想で眞己がアンダーカットサーブをしていました。
アンダーカットサーブとは、膝くらいの高さでボールの下方を擦るようにスライス回転(横回転)をかけて打つサーブです。このとき、ラケットは一時的にイースタングリップまたはセミイースタングリップに持ち替えます。
スライス回転によって打球はバウンド時に大きく方向転換します。右利きの場合、サーバー視点では右方向にややカーブしつつ、地面着地時に右側にバウンドします。レシーバー視点では左側にややカーブしつつ、かつ左側にバウンドしますので、レシーバーが右利きの場合は窮屈な姿勢でレシーブすることになります。アンダーカットサーブは大きく方向転換する割に、意外とコントロールしやすいので、初級者~中級者のセカンドサービスに適しています。
3.個人戦におけるチームメイトの応援・観戦
部員でもない夏南子は言わずもがなですが、実は、個人戦においてチームメイトが仲間の応援・観戦のためにコート内(フェンスの内側)に入ることは禁止されています(競技規則38条2項)。応援・観戦したければ、コート外(フェンスの外側)から行う必要があります。
4.オムニコート
この地区予選の会場には、オムニコートが敷かれています。オムニコートとは、砂入り人工芝コートのことです。
学校などにある砂利のコートに比べて水はけが良いので、前日や当日朝に雨が降っても水たまりができにくく、またスポンジによる吸水・排水によって比較的短時間のうちにコートの機能を回復することができます(砂利のコートは水はけが良くないので吸水・排水に時間がかかります)。また、コートには砂がまかれており、砂利のコートと同じくボールのバウンド痕が残るため、際どい判定に際して役に立ちます。その反面、試合後にはシューズの中に大量の砂が入り込みます。
このようにメリットのたくさんあるオムニコートですが、敷設費用が高いため、強豪校を除けばほとんどの学校で砂利のコートが採用されています。
5.ゼッケン
公式試合においては試合中は、学校名と名前が書かれたゼッケンをユニフォームの背面につけます(もしくは直接印字されたユニフォームを着ます)。ゼッケンの固定方法は、縫い付け、ボタン、安全ピンなど色々です。
6.試合前の乱打
試合前(挨拶とコート・サイドの決定を済ませた後)、数分間だけ乱打の時間が設けられます。ここで相手の実力が分かったりもします。
7.審判の担当者
少なくとも地区予選や県大会では、審判(アンパイヤ―)は、選手(生徒)が行うのが通例です(決勝などは顧問やコーチなどの指導者が行う場合もあります)。
各コートの第一試合は、大会本部指定のペアが審判を務めます(通常は、シードとなっているペアが優先的に審判に指定されます)。第二試合の審判は、「負け審」と言って、そのコートの第一試合で負けたペアがそのまま同じコートに残り第二試合の審判を担当することになります。第三試合以降も、この「負け審」を繰り返します。
8.公式試合だけど5ゲームマッチ
ソフトテニスの公式試合は7ゲームマッチで行うのが通例ですが(競技規則17条1項)、中学生(特に地区予選)などは5ゲームマッチで行われることも多々あります。
9.1試合目の1球目はフォルトでは?
この樹・凜太郎ペアの1ゲーム目の1球目のシーンが気になりました。
樹・凜太郎のペアは、前後の流れからして、サービスエースを取られた(レシーブミスによる失点)ようですが、このサービスは明らかにサービスコートから外れてフォルトしています。制作上のミスでしょうね。
サービスのルールについては、第3話の記事の4をどうぞ!
10.機動的なダブル後衛の利点・弱点
ダブル後衛の直央・太洋ペアは、走り回るという戦術をとっていたようです。
ダブル後衛のペアが走り回り、どちらか一方もしくは両方がネット際に出きてスマッシュやボレーを決めるという機動的な戦術は、通常は決定力に欠けるダブル後衛に攻撃力を付加するという点においては、たしかに有効です。
しかし、初級者~中級者がこのような戦術を行うのは少々無理があると思われます。前衛ポジションに出た場合には頭上から足元までどこに来たボールでもノーバウンドで返球できる技術が必要になりますし、そもそも、走り回ることによって左右に振られてボールが取れないリスクの低減と体力の温存というダブル後衛のメリットを大きく損なうことになりかねません。
直央・太洋ペアの試合を俯瞰から終始連続的に見れるような描写はなかったので確定的なことは言えませんが、彼らは「二人ともコート後方に下がったままで、相手前衛を避けて相手後衛とラリーを続けてミスを待つ」というダブル後衛の基本的戦術を維持していた方が勝てたのではないでしょうか?
第10話の記事はこちらから!
「星合の空」第9話の感想とソフトテニスの解説
この記事には、「星合の空」の第9話の感想とソフトテニスの解説を記しています(筆者がソフトテニスから離れてしばらく経っていることにご留意ください)。
第8話については以下の記事をどうぞ!
1.「5セットマッチ」?
女子部長の黒アゲハと男子部長の柊真が「5セットマッチでいいよね?」と話していますが、これは誤りで、正しくは「5ゲームマッチ」ですね。
テニスの試合はマッチ>セット>ゲームの構造となっており、ソフトテニスの公式試合は通常、1試合を「7ゲーム1セットマッチ」(もしくは「1セット」を省略して単に「7ゲームマッチ」と言うことが多い)で行います(練習試合は「5ゲームマッチ」が多いです)。複数のセットを行うのは硬式テニスです。
2.コート整備
学校にあるソフトテニスのコートは、ほとんどが砂利が敷き詰められたコートです。そのため、コートを使用すると、足跡やボールのバウンド痕が残ります。このまま試合をすると、コート上の凸凹によってボールのイレギュラーバウンドが頻出してしまいます。
ですので、毎日の練習の後や試合の前にはブラシ(トンボ)を使ってコート整備をします。しかし、ブラシを使うことによってライン上に砂利が乗っかってしまいますので、この後、ホウキでラインの上の砂利を掃きます。
3.グリップテープ
買ったときの状態のソフトテニスのラケットには、既にグリップテープが巻きつけられていますが(ほとんどが黒か白)、さらにこの上に各人でもう一つグリップテープを巻くのが常識です。
買ったときに巻いてあるグリップテープのままラケットを使用することもできるのですが、グリップテープは使用していると握力で削れてゆきます。なので、その上にグリップテープを巻き、これを定期的に交換するのです。
グリップテープには様々な色がありますが、白などの薄い色だと、汗などによって手の型がグリップテープに映ってしまいます。少し格好悪いですが、何しろ白はオシャレかつ多くのラケットに似合う色なので白を愛用する人は多いのです。
私のお気に入りだったルーセント製のグリップテープ↓
4.手の怪我
ソフトテニスのようなラケットスポーツにおいては利き腕の怪我は致命的です。2か月も休んでしまっては技術が落ちてしまいます。ちなみに、現役であっても利き腕と反対側の腕を使用しようとしても、初心者のようなフォームと打球になってしまいます(でも、上級者くらいになると反対側の腕で試合しても初級者には勝てるでしょうね)。
逆に、利き腕と反対側の腕を負傷した場合は、いくぶんかマシです(私も高校生の頃、左手の薬指を突き指して、2週間くらい固定具と包帯をつけていました)。ですが、それなりに不便もあります。一番不便なのは、サービスのトスです。利き腕と反対側の腕でトスを上げるので、その腕に何らかの支障があると、思うようにトスが上がりません。どうしてもうまくいかない場合は、ファーストサービスもセカンドサービスも(オーバーハンドではなく)アンダーハンドで打つしかありません。
第10話の記事はこちらから!
「星合の空」第8話の感想とソフトテニスの解説
この記事には、「星合の空」の第8話の感想とソフトテニスの解説を記しています(筆者がソフトテニスから離れてしばらく経っていることにご留意ください)。
第7話については以下の記事をどうぞ!
今回は練習も試合のシーンもほとんどなかったので危なかったのですが、なんとかネタをひねり出しました。
1.対戦相手の偵察?
私が中高でソフトテニスをやっていたところは、地方・過疎・田舎でした。私の出身県は、生活圏が3つに分かれており、それにあわせるように、中高とも、県大会に行くための地区予選は3つの地域に別れていました。私の地域においては、ソフトテニス部があるのは(うろ覚えですが)、中学校においては12校、高校においては4校(!)でした。
このような小規模な地域だったので、強い学校、強いペアの評判というのは、事前に把握しやすい環境にありました。特に高校においては、ほとんどの人が中学生からの経験者なので、中学校時代の対戦相手として知っていたり、あるいは強い人の試合を直接見ていたりしました。しかも、年に数回、練習試合や合同練習を行っていたりもしました。
そういった事情から、偵察なんかしなくとも、誰が強いペアであるとか、あのペアの癖はどうであるとか、情報は(特に高校においては)入りやすい状況でした(というか、プロでもないのに、中学生が対戦相手を偵察するというのは、なんともアニメ的な気がします)。
2.団体戦における試合形式と戦略
世の中には様々なスポーツがありますが、ソフトテニスや卓球などのラケットスポーツや、柔道や剣道などの格闘系競技の特徴として、個人戦と団体戦の両方があることが挙げられます。これらの競技は、駅伝やリレーなどの記録型の団体競技とは異なり、対戦相手と勝敗を決める対戦型の団体競技です。
このような競技の団体戦においては、チームの中から誰が試合に出るか、どの順番で試合に出るか、(ダブルスの場合)どのようなペアで試合に出るか、がとても重要な要素になります(これらを「オーダー」と言います)。全体として両チームの実力に差がほとんどない場合、これが団体戦における勝敗の行方を左右すると言っても過言ではありません。
そのため、たとえば、試合時間になってからコート上でコイントスして負けた方からオーダーを決定・発表するという方式であれば、公平性に欠けています(オーダーを後出しした方が有利になってしまいます)。そこで、ソフトテニスにおいては、試合の前に、オーダーの書かれた紙を大会本部に事前提出し、試合時間になってコート上に並んでから初めて対戦相手が誰になるかを知るのです。
ソフトテニスの団体戦は3ペアの対戦により行い、その過半数(つまり2ペア以上)を勝利したチームが団体戦の勝者となります。試合は必ずしも3試合が並行して行われるわけではないのですが(1面や2面しかコートが用意されていない場合もあります)、先に行われた2試合の結果が2-0となっていても、原則として3試合目まで行います。
個人戦のペアの組み方は、基本的には、一番強い前衛と一番強い後衛を、二番目に強い前衛と二番目に強い後衛を……といった具合に、強い順に前後衛のペアを組み合わせている学校が多いかと思われます。
その一方で、団体戦では一番強いペアの勝利ひとつよりも、チームとしての勝利が優先されるので、個人戦のペアを解体・再編成して、団体戦に出場する3ペア(もしくは団体戦で勝利するための最低限である2ペア)の底上げを図るというパターンが多々見られます(アニメのようにペア同士の相性が云々はあまり考慮されていません)。もちろん、個人戦のペアを崩さないパターンもありますが、これは学校同士の実力差があり過ぎて、どう組み合わせても全体として勝てる/負ける場合によく見られる光景かなあと思います。
3.ソフトテニスにおける体格の重要性?
第8話では、対戦相手の日下部ジョイの恵まれた体格が話題になっていました。
他の多くの競技と同じように、一般的にはソフトテニスにおいても高身長は有利に作用すると思われます。高身長ということはそれだけ腕が長く、リーチが長いために遠くまでボールが届くということです。サービスの場面では高い打点から打てるのでサーブが入りやすくなりますし、相手のロブもラケットが届いてスマッシュしやすくなります。
とはいえ、ソフトテニスでは、バスケットボールにおける身長や相撲における体格などのように、高身長ということが勝敗を決する主要な要因になるという訳ではありません。ネット型競技、特に広いコートを使用するソフトテニスは、対戦相手との身体的接触がないため、身長の高低差(体格の差)はそれほど重要ではないのです。むしろ技術力や俊敏性といった要素の方が重要かと思われます。
もちろん、高身長が技術力・俊敏性とあわさると、とんでもないフィジカル・エリートが生まれます。しかし、フィジカル・エリートを裏付けるのは高身長だけではないのです。
第9話の記事はこちらからどうぞ!