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『かげきしょうじょ!!』第12巻の感想・考察――トップとは? 男役と娘役で悩む愛の結論とは?

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『かげきしょうじょ!!』第12巻

 

 

こちらは、斉木久美子『かげきしょうじょ!!』第12巻(2022年4月5日発売)の感想・考察を書き連ねた記事です(過去記事はこちら)。ネタバレにはご注意ください!

 

 

頂点に立つ者のトップ論

第12巻では、トップに立つ三名からそれぞれのトップ論が語られ、奈良田愛と渡辺さらさに大きく影響を与えました

 

センター・小園桃のトップ論

愛が以前所属していたJPX48のセンター・小園桃は、グループの頂点に立つには人気や実力だけが求められる訳じゃない、と言います(37幕)。さらに、彼女自身は歌も踊りもたいして上手ではなく、自身より優れた容姿の子が他にもいる、とも言います。そんな彼女がセンターになれたことについて、小園桃は自身が「普通」であったからだと分析します。「普通」にもかかわらずセンターになった彼女には、悪意が向けられたとも言います。

しかし他方で、そんな「普通」の彼女であっても、センターとしての責任を背負うことになります。後輩の手本になったり、不真面目な子に対して指導を行ったりもしなければならないのです。そんな彼女の苦労に対しては「天狗になってる」などと叩いてくる人もいます。

小園桃は、こういった責任と苦労をすべて受け止めるのがグループの頂点である、と語ります。

ただ、そんなトップ論を語った小園桃に対して、愛は彼女が「普通」ではない、と言葉をかけます。小園桃には「オーラ」「人を惹きつける何か」があると言うのです。そして「それだけはどんなに努力しても手に入らない」と評して、愛はさらさのことを想起するのでした。きっと愛は、さらさと過ごすうちに、アイドルとして上位の人気があるほどの容姿が自分にあったとしても「オーラ」や「人を惹きつける何か」は自分にはないものだと感じていたのでしょう。

さて、小園桃のトップ論は、男役と娘役の間で悩む奈良田愛にどのような影響を与えたのでしょうか? 娘役になるという愛の結論に対して、小園桃のトップ論は消極的な理由として作用しました。愛曰く、「私…人の中心になって引っ張ってゆくタイプでは無いのが良く解ったので…」と(40幕153頁)。

ところで、小園桃との食事は、他の方面でも愛に影響を与えましたよね。「学校外に友達が出来てしまったかもしれない」のです(37幕39頁以下)。しかも、愛の頑張りに桃も刺激されており、良い相互作用が生まれています(39幕88頁以下)。それにしても、小園桃のラインのアイコンは桃、奈良田愛のアイコンは奈良の大仏なんですね笑

また、小園桃の素の言葉や表情が見られ、ますます彼女のキャラクターの魅力が増しましたね。本科生編の開始とともに男役と娘役の間で揺れる愛に対して、小園桃の存在は間違いなく重要な役割を果たしました。小園桃が再登場してくれることを期待しています!

 

男役トップスター・朝比奈流のトップ論

春組男役トップスター・朝比奈流は、退団会見にてトップ論を語ります(37幕)。最初のうちは一人でトップとしての責任感・使命感を気負っていたものの、「やがて私には春組の仲間がいると、舞台は一人では成り立つものではないという事を、改めて気付かされました」と言うのです。そして、組の下級生たちが育ち朝比奈流トップの春組が完成形に到達したと評して、トップの座を次世代に受け渡すと決意したと語ります。トップになった者は、「トップの始まりと同時に終わりを見据えている」のです。

このような朝比奈流のトップ論は、渡辺さらさに影響を与えました。オルフェウスとエウリュディケ」で暴走したさらさを現実に引き戻してくれたのは、まさに仲間なのでした。つまるところ、「全は個にして、個は全なり。個は弧にあらず」なのです。さらさはそのことを自覚し、自来也bot(白川暁也)に対して「紅華の仲間の皆さんがささえてくれるので、少しずつさらさは成長できてます」と送っています(40幕)。

また、朝比奈流のトップ論とシンクロするのは、小園桃のアイドルとしての生き様です。彼女は、「私、もう完成しちゃったのかな。JPXとして、アイドルとして、もう伸びしろが無いって事なのかなって思うんだよね」と一度は弱音を吐きつつも、「卒業するのは次にセンターを奪取してから」「私がJPXを去るときは華々しく」と宣言します(37幕)。トップになれば後は退団とセレモニーしかない紅華とは対照的に、アイドルはトップからの陥落もあり得ます。実際、直近の総選挙で小園桃はセンターから陥落しました。しかし、センター奪還を自身のアイドルとしての完成形として据えてこれを卒業条件とする小園桃の生き様は、自らの組の完成形の到達を見届けて退団を決意した朝比奈流と通ずるところがあると言えるのでないでしょうか。

 

娘役トップスター・城花るりのトップ論

冬組娘役トップスター・城花るりも、奈良田愛に尋ねられて、娘役トップのあり方を語ります(40幕)。曰く、

まず娘役として自分の個性を見失わず、男役トップの傍らにつねに寄り添いながら、男役トップのファンの皆様に嫌われないこと。

後は――これは私の持論なんだけれど、「娘役トップスターは美しき矢印たれ!」

私が差し出した手の美しさによって、それを受け取る星〔男役トップ・里美星〕の手が色気を増し! 星を見つめる私の首筋のラインが美しくあればある程、見つめ返す星の瞳の煌めきが増して見えるのよ!!

組の頂点に居る男役トップスターをより輝かせてみる、それが私達。

娘役になると決意した奈良田愛に対して、上記の小園桃のトップ論が消極的な理由として作用したのに対して、城花るりのトップ論はむしろ積極的な理由として作用したと見るべきでしょう。

しかしながら、愛が男役ではなく娘役を目指すと決意した要因は、上記のトップ論だけではあり得ません間違いなく、「オルフェウスとエウリュディケ」の授業でさらさの暴走とそれを引き戻すことを経験したからこそ、愛は「娘役トップになってさらさと銀橋を渡る」と宣言するに至ったのです

 

 

娘役を目指す愛の決意

 

暴走したさらさを引き戻す愛

12巻の見どころの一つは、あるいは9巻から始まった「オルフェウスとエウリュディケ」の授業のハイライトは、暴走したさらさを引き戻す愛でした。

さらさ・愛・紗和・千秋の組は、練習で上手くいっても、授業本番になると、さらさが暴走しゾーンに入って演劇に不可欠なチームの統制を崩します。実際に、最後の授業では皆が危惧した通りにさらさは一人で突っ走ります(39幕)。

役になりきり過ぎて現実との境界を見失ったさらさについて、愛は次のように独白します(39頁98頁以下)。

今ここに、渡辺さらさは居ない。存在するのは、焦りと憎しみにかられたオルフェウスのみ。

イラつく。息が合わない。苦しい。

さらさの演技に私はいつも魅了されつづけて来た。あの時も、あの時も。一緒の舞台に立ちたいと、銀橋を渡りたいと、天才とはこういう人の事を言うのかと、人のこころを掴んで離さない。

でも、実際に演技をしてみると――

このように愛はさらさを「天才」「とても才能ある人」と評しますが、必ずしも周りの人に益するような演技法ではありません。奈良田君子は端的にこれを「才能」ではなく「特異体質」「座組の失敗」と表現しました(39幕108頁)。

さらさが「弧」「独りよがり」になってしまったことは、鏡の前に立つさらさが自分自身としか向き合っていない心象風景によって象徴的に描写されます(39幕118頁)。

暴走するさらさを愛は何とかして引き戻そうとします。このときヒントになったのは、母親の経験談でした。愛は「ここには誰もいない!!」と叫んでさらさの口元を掴み、現実へと引き戻したのでした(39幕119頁以下)。

この「ここには誰もいない!!」は、ダブルミーニングとなっています。一方では、演劇上のセリフ通りにオルフェウスの後ろには誰もいない」ことを意味し、他方では、暴走して自分以外に誰も見えていないさらさ本人に対して「さらさの演技の周りには誰もいない」ことを意味しているのです。

愛がさらさの口元を掴んだ行為は、結果的にさらさを現実へと引き戻すことに成功しました。のちに高木先生は愛の行動について「実に勘がいい」「意識が飛んじゃった役者には、触ってあげて感触で引き戻すのがいいんだよねぇ」と評価しています。

 

愛の憧れと願いは一貫して……

12巻の見どころのもう一つは、さらさに対して愛が娘役を目指すことを宣言したシーンでした(40幕148頁以下)。

城花るりのトップ論が最後のきっかけとなったのは間違いありませんが、むしろこれは、ほとんど出来上がっていたパズルの最後のピースに位置付けられるでしょう。愛が娘役を目指すという結論を導くためのピースの大部分は、「オルフェウスとエウリュディケ」の最後の授業での経験でした

暴走したさらさを引き戻すとき、愛は次のように決意しています(39幕116頁)。

あの日、星を見た。私はそれを再生する。何度も、何度でも。その星が一番高い宇宙で輝きを放つまで追いかける。私はその星を決して見失いはしない。

この「あの日」というのは、予科生の観劇日の後に、「見よ!真っ暗な夜の帳の中、燦然と輝くあの星々!!」などのロミオのセリフをひとり演じたさらさを見た日のことです。このとき愛は次のように独白していました(『シーズン0』12幕363頁以下)。

みんなは気付いていただろうか。思わずつられて空を仰ぎ見る、自分たちの姿を。

みんなには見えたのだろうか。夜空に浮かんだ眩い星々が私には見えた。あの星、あの一番高く大きく輝く星。

あれは、渡辺さらさ。あの人はあそこへ行くべき人だ。私もそこへ、その場所へ、同じ高さであの世界を、見てみたい。

このように愛はずっと前からさらさに強烈な憧れを抱き、そして自分もその隣にいたいと思っていたのです。そう、「娘役トップになってさらさと銀橋を渡る!」(40幕154頁)ことを愛はずっと一貫して願っていたのです。

愛は、男役か娘役かで悩み、「オルフェウスとエウリュディケ」の経験を通して、さらさという「組の頂点に居る男役トップスターをより輝かせてみる」自分自身に気付いたからこそ、愛は自身のさらさに対する一貫した憧れと願いを自覚することができたのでした。

そして、象徴的なのが、愛の表情です(40幕151頁、154頁)。おそらく過去一番の晴れやかな笑顔をしていますね!

 

 

印象に残った小ネタ集

12巻でも様々な見どころがありました。

 

黒塗り背景の使い方

この作品は黒塗り背景の使い方が非常に上手だと感じるのですが、12巻でも「私達のこと、忘れないでね」のコマは印象的でした(38幕68~69頁)。

 

中学時代のさらさ

38幕では中学時代のさらさのシーンがありましたね! 178cmもあれば中学生女子のスポーツでは無双できるのはもちろん、中学生男子の中でだって大活躍できますよね笑

 

「ごめんねLOVE」

テレビアニメでは第1話から使用されていた「ごめんねLOVE」ですが、(全巻調べられていないので確言はできませんが)原作でこの歌詞が登場したのは初めてではいないでしょうか(39幕88頁)。ここにアニメと原作の相互作用が見られますね。

 

好戦的な紗和

さらさ・愛・紗和・千秋の4人で「オルフェウスとエウリュディケ」を演じるに際して、紗和はさらさに対して好戦的になっていましたね。愛の前で暴走のスイッチが入ったさらさを見て、紗和は「残念。『当番』は奈良っちだったか」と独白しています(38幕86頁)。

文化祭のティボルトオーディション(5~7巻)のように、いつか、さらさと紗和、それに薫の男役対決を再び見てみたいですね!

 

奈良田君子の経験談

さらさの暴走を止めるためのヒントを愛に与えることになった奈良田君子の経験談ですが、彼女はその独りよがりの売れっ子を「ひっぱたいたの。もちろん軽くよ」と言うのです(39幕114頁)。

しかし、「スパーーーーーン」は「軽くひっぱたいた」と言うにはあまりにも良い音が出ていますよね笑

 

小悪魔の身体つき

12巻を読んでいて、「オルフェウスとエウリュディケ」における小悪魔の身体つきの描き方が目に留まりました。12巻の数か所で、オルフェウス役のさらさ、エウリュディケ役の千秋、ハーデス役の紗和、小悪魔役の愛の4人が横並びになっているコマがあります(37幕46頁、38幕48~49頁、40幕136頁)。

当然、男役のオルフェウスとハーデスは男性らしい身体つきで、娘役のエウリュディケは女性らしい身体つきで描かれているのに対して、愛の演じる美青年の小悪魔は女性らしい身体つきで描かれています。男性役にもかかわらず女性らしい身体つきのまま描かれたのは、この小悪魔がハーデス王の妻ペルセポネーの化けた姿だったからという理由があると思われます(9巻28幕24頁以下を参照)。ペルセポネーが化けたことを表すために、小悪魔の身体つきは女性らしいままだったのでしょう。

それにしても、女性ばかりの劇団で、男役が女性(ペルセポネー)を演じ(=女装)、これが男性(小悪魔)に化けるというのは、複雑怪奇な構造になっていますね笑

 

裏表紙の二人

12巻の裏表紙の見つめ合う二人は、冬組トップコンビの里美星と城花るりでしょうか。城花るりが「星を見つめる私の首筋のラインが美しくあればある程、見つめ返す星の瞳の煌めきが増して見えるのよ!!」と語ったシーンが再現されています。

 

絶対に無いことは無い

「同期生同士でトップコンビになれる事ってあるのでしょうか」と尋ねた愛に対して、里美星と城花るりは、「絶対に無いって事は無いんじゃないかな」と答えています(40幕146~147頁)。

これは、予科生の頃にオスカル様を目指すと宣言しているさらさに中山リサ先輩が「あんたじゃオスカルになれないよ」と言い放ったのに対して、さらさが「絶対なれると同様に絶対なれないなんて事はないと思うんです」と語ったことを想起させます(『シーズン0』4幕)。

 

聖地・メリケンパーク!

モデルとなった宝塚歌劇団がある宝塚市、さらさの地元である浅草に次いで、もはや第三の聖地と言ってよいメリケンパーク(と周辺施設)がまたもや登場しましたね!(40幕)

円形ステージで愛がキモオタさんに助けられた場面(『シーズン0』11幕)、オリエンタルホテルの見える公園に仲良し7人組で初めておでかけした場面(『シーズン0』おまけマンガその1・2)、「BE KOBE」モニュメントの前で愛が伊賀エレナにアドバイスを送った場面(10巻32幕)などで、この辺は登場しています。いつか神戸に行く機会があったら訪れてみたいのですが。

 

沢田姉妹と薫のリアクション

さらさにしか娘役を目指すと語っていない愛ですが、彼女がキレイ系のワンピースなどを今のうちに着慣れておきたいと言ったとき、皆は事情を察して、娘役志望の沢田姉妹は「強敵が戻ってきた!?」と焦り、男役志望の薫はニコニコしていましたね笑(40幕157~158頁)

 

101期生の登場なし?

私の見たところ、おそらく12巻に101期生は一切登場しませんでした。11巻についても、35幕63頁に伊賀エレナが背景にひっそりと登場した1コマだけでした。

オルフェウスとエウリュディケ」編が終わったので、伊賀エレナや澄栖杏といった101期生も再登場してほしいですね!

 

 

 

第13巻は、2022年冬ごろ発売だそうです! 年内ということですね!

また、メロディ本誌2022年4月号(紙版)には、『かげきしょうじょ!!』を含むカレンダーが付録されているようです!

 

このようなキャンペーンも行っているようですね!

 

 

各巻の感想・考察記事はこちらから!

 

 

 

2022冬アニメの感想――11作品ひとことコメント

 

4月になりました! ということで、この記事では、私の視聴した2022冬アニメ11作品について適当なコメントを書きたいと思います!(五十音順)

 

 

明日ちゃんのセーラー服

① 非常にフェチズム溢れる作品でした。ただの作画の凄いフェチズム作品だと思っていたのですが、最終話を見終わった後の自分の中のロス感に驚きました。あの青春感が思ったよりも身に染みていたようです…… 2期待望!

② 原作漫画を少し読んだことあるのですが、あの画風をアニメーションにするには難しいものと思われます。しかし、CloverWorksはアニメ化に見事に成功しましたね! 

③ 止め絵がいちいち宗教画と言われているのは笑ってしまいますが、そうと言わざるを得ない雰囲気がありますよね笑

④ 最終話まで見ると、木崎江利花の揺るがぬ正ヒロイン感(というより正妻感?)が印象的でした。文化祭のステージでは、まさかのピアノとバイオリンの二刀流演奏で、もはや主役の明日小路よりも存在感がありましたね笑

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宗教画っぽい止め絵

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この片手ピアノはなぜか一番お気に入りのシーンです

 

 

オンエアできない!

① 3分アニメなので知らない人も多いかもしれませんが、気軽に見られる楽しい作品でした。

② テレビ業界の裏話的なストーリーで、山里亮太さんやテレビプロデューサーの佐久間さんが実名で登場する(山里さんは本人声優!)など、ラジオリスナー的に嬉しい展開もありました!

③ というか、原作者の真船佳奈さんは現役テレ東社員なんですね! ラジオでも言及があったようなのですが記憶が……

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本人登場の山里さん

 

 

怪人開発部の黒井津さん

① ネット上で指摘がありましたが、黒井津さんのようなヒロインはたしかに珍しく、ドハマりする人がいてもおかしくはないですね! 幹部を目指す黒井津さんは人間にもかかわらず超人的な戦闘力を持っていましたね笑 しかも最終話では黒井津さんがまさかの変身!

② 絶対零度参謀メギストス様は有能かつ理想的な上司ですね! アカシック様は傍から見る分には可愛いのですが……笑

③ 10話~11話の作画が怪しくなった(12話も少し怪しかった)のは残念ですが、トータルで見れば満足できる作品であり、個人的には今期一番のダークホースです! あと、次回予告の適当感が大好きでした!

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アカシック首領閣下は最強!

 

 

鬼滅の刃 遊郭

① 各所で絶賛されているように、アニメーションの素晴らしさは言うに及びません。

② 何週にもわたる戦闘はテンポの悪さを感じたのと、戦闘描写のない最終話が盛り上がりを欠いたことは少々残念です。

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煉獄さんと比較されつつも、何だかんだ格好よかった宇髄さん

 

 

進撃の巨人 The Final season Part 2

① 主人公が悪役に回る展開は最高ですね! 個人的には、このような正義と悪が反転したりないまぜになったりする作品は大好きです。ガビが敵の正体に気付いてしまったり、アルミンが葛藤しつつも虐殺は肯定してはならないと言い切ったり、ミカサがエレンを殺せるかと問われたり、コニーが同期の仲間を殺したり、フロックが祖国のために人類の皆殺しを率いたりするなど、残酷な世界観はフィクションとは思えないようなリアリティがあります。

② ファイナルシーズンがまさかの三分割! 2023年は遠いですね!

③ 下の記事は個人的にかなり納得できた「進撃の巨人」評です。皆さんもぜひご一読を。

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ミカサの珍しい表情。ミカサは回答を間違えたのか?

 

 

その着せ替え人形は恋をする

① 個人的には今期1番の作品です! 「鬼滅の刃」や「進撃の巨人」といったビッグタイトルがあるにもかかわらず、アニメ界隈でも確実な存在感を示していましたね! ファンアートの数がその証左です! 2期待望!!

② 今期の「着せ恋」と「明日ちゃん」は間違いなくCloverWorksの代表作になりましたね! 原作読者の期待していたシーンや作中作なども美麗な作画で作りこまれていました!

③ メインヒロインの喜多川海夢は、間違いなく今後ギャルを語る上で代表的な存在になったと思います。見た目も性格も刺さった人が多いのではないでしょうか。サブヒロインのジュジュ様や心寿も刺さった人が多かったようですね!

④ さらにネット上で言及されていたのは、五条くんヒロイン説です笑 たしかに五条くんの言動や家庭的なところが、ヒロインっぽかったですね。

⑤ さらに番組ラジオ「その着せ替え人形はラジオをする」のリスナーとしては、主役の石毛翔弥さん直田姫奈さんに言及せざるを得ません。二人とも、素のままでも五条くんと喜多川さんで、当たり役を手に入れましたね!

⑥ 以下はお気に入りのシーン。

タイトルが回収された第5話↓

ジュジュ様と海夢の無限ループ再生できる挙動の第9話↓

緊張と緩和の激しかった第11話&第12話↓

 

 

天才王子の赤字国家再生術

① イケメン&天才のウェイン王子ですが、あまり嫌味のないキャラクターだったのは高く評価できます。ウェイン王子とニニムの間の強固な信頼関係を見ると、将来的にウェインの婚約者となる女性が可哀想です。

② ストーリー展開については、テンポが速くて説明不足なところがあった点、カタカナの地名・人名が覚えにくい点が少々気になりました。おそらく原作を読めばきちんと説明されているだろうことが、アニメ化で理解しにくくなっているのだと思います。

③ 低予算アニメと言われていたようですが、個人的には作画は特に気になりませんでした。その点において演出が優れていたアニメと言えるかもしれません。OPのクレジットの文字が少々ダサい(映像とマッチしていない)のは気になりましたが。

④ 総合的には、原作ラノベを買ってみたくなる面白いストーリーでした! やはり天才王子の予想を裏切る展開でなくては、主人公が嫌味っぽいキャラになってしまいますからね。

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ニニムの地位が強すぎる……

 

 

ハコヅメ~交番女子の逆襲~

① ドラマ版を視聴していたので、その面白さが再確認できました。(原作読者ではないのですが)アニメを視聴してみると、ドラマ版の完成度の高さがよく分かりました。

② 惜しむらくは、ドラマ版が先行していたために、アニメではストーリー展開を知っていてしまったことですね。とはいえ、コメディもシリアスも勉強になることも、良い塩梅の楽しい作品でした! アニメもドラマも2期を期待しています!

③ この作品で特筆すべきは、主人公の川合役の若山詩音さんです! あのゲスっぽい声が上手かったですね! 調べてみたら若山さんは「takt op. Destiny」の運命役でもあったようです(このアニメ好きでした)。

④ 副署長役のケンコバさんも演技上手でしたね!!

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「絵面がやべぇ!」

 

 

異世界美少女受肉おじさんと

① 橘の外見や中盤に登場した女性キャラを見て「美少女アニメに分類すべき作品?」と思っていたのですが、あの最終話を見ればやはりBL作品ですね!

② 橘について言えば、あの声質・口調から中身の男感が強く滲み出ていましたね! その意味では、かなりBL寄りのTS(性転換)作品です。黒井津さんのウルフ君とは対照的でしたね!

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シュバくんのキャラ、大好きです!

 

 

プリンセスコネクト!Re:Dive Season 2

① やはり原作ゲームを行っていないので、世界観の把握が終始不十分なままでした。「セブンクラウンズとは?」「プリンセスナイトとは?」という感じで視聴していました。とはいえ、何となくでも楽しめる作品でした。

② 2期において特筆すべきは蒼井翔太さんによるカイザーインサイトの演技です。2期の前半くらいまでは蒼井翔太臭が残っていたのですが、後半になると蒼井翔太臭も抜けて、女性声優と言われても気付かれないくらいの演技になっていましたね!

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この頭脳派2人が好きでした!

 

 

リアデイルの大地にて

① 「スライム倒して300年」と似たようなスローライフ異世界転生ファンタジーなのかなぁと思って視聴し始めたのですが、ちょっと違いましたね。「スライム~」が百合的な関係性や主人公の受動性・巻き込まれ体質が重視されているのに対して、リアデイルは親子関係主人公の強力なイニシアティブ・自由闊達さが目立ちました。

② 主人公の倫理観の一貫性のなさ(あるいはその説明不足)と、(原作由来なのかアニメ化の拙さなのかは分かりませんが)十分に笑えないギャグ描写が、やや気になりました。

③ 個人的にはラノベっぽくない「リアデイルの大地にて」というタイトルは大好きです。最終話のタイトル回収も綺麗でしたね!

④ 個人的にはスカルゴの薔薇やキラキラによる謎エフェクトは大好きです!

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謎エフェクト笑

 

 

パリピ孔明」「かぐや様は告らせたい(3期)」「理系が恋に落ちたので証明していた。(2期)」など、春アニメも楽しみですね!

 

 

家族友人同僚にオススメできる! オタクっぽくないアニメ15選!!

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テレビアニメ「かげきしょうじょ!!」

 

先日、こんな記事が話題になっていました。

 

「アニメなのにオタクっぽくない」というギリギリを攻めるのは難しい問題です。

ここでは消極的・否定的な意味で使われている「オタクっぽい」「キモい」とも言い換えられると思われるので、この問題は、「自分の好きを伝えたい」「自分の好きをキモいと思われたくない」の間の絶妙なバランスをとることだと解釈できます。

この点を踏まえて、この記事では私のオススメするオタクっぽくないテレビアニメ15作品を選出しています!

 

 

「オタクっぽくない」=「キモい」と思われないための選出基準

  • おすすめポイントが「可愛さ」「美少女」(だけ)ではないことをアピールでるように、キモくないおすすめポイント(ストーリー性、世界観、キャラクター性など)を挙げられる。
  • 男性主人公とそれに群がる女性キャラといったハーレム作品ではない
  • (主人公の家族以外の)男性キャラが一切登場しないような、いかにもな美少女アニメではない
  • 百合の雰囲気のある作品はオタクっぽさが感じられるため、メインキャラクターが女性のアニメであっても、男性キャラが一定程度は活躍する作品の方が望ましい。
  • 中二病的なイキり系・冷笑系・無双系のラノベ主人公ではない
  • ツンデレ」「ロリババア」など、いかにもオタク向けの属性やキャラが盛り込まれたメインキャラクターがなるべく登場しない
  • 実写化は、「オタクっぽくない作品」と評価できる重要な要素。
  • 進撃の巨人」「鬼滅の刃」など、屋上屋を架してオススメする必要のない超有名作品は、ここでは紹介しない。

 

 

オススメ15選!

YouTubeのPVとニコニコ動画の無料第1話へのリンクを付しています。

 

親子の視聴にオススメしやすい作品

以下の5作品は、エロ要素や(ディープな)恋愛要素が登場しないため、親子で視聴しても気まずくならない健全な作品です!

 

01.Dr. STONE

文明がリセットされた後の世界で、天才的な科学少年・千空が科学文明を復活させる物語です。自然界の物質をもとに文明の利器を次々と作り上げていく様子は、視聴者の科学への興味を膨らませます。子供の理科に対する知識欲を刺激する最適の作品でしょう。

現在、1期と2期が放送され、3期の放送も決定しています。

あらすじ  石器時代から現代文明まで、科学史200万年を駆け上がる! 前代未聞のクラフト冒険譚、ここに開幕!

全人類が、謎の現象により一瞬で石化して数千年――。超人的な頭脳を持つ、根っからの科学少年・千空が目覚めた。

文明が滅んだ石の世界(ストーンワールド)を前に、千空は、科学の力で世界を取り戻すことを決意。新たな仲間を集め『科学王国』をつくりあげる。

火、鉄、電気、ガラス、ケータイ…… 石器時代から現代文明まで、科学史200万年を駆け上がる千空たち。

しかし、そこへ霊長類最強の高校生・獅子王司が率いる『武力帝国』が立ちはだかる。人類浄化を目指す司は、強大な武力によって、科学の発展を阻止しようとするのだった――

STONE WARS、いざ開戦!

アニメ「Dr.STONE(ドクターストーン)」公式HP

↑↑現在、1期第1話がYouTube上で無料公開されています!

Dr.STONE 第1話「STONE WORLD」 アニメ/動画 - ニコニコ動画

 

 

02.彼方のアストラ

SF(というより少年少女の宇宙冒険譚)、ギャグ、ミステリーが見事に組み合わされた「マンガ大賞2019」大賞受賞作品です。

前半の各話で伏線が張られ、後半の各話でそれが回収されてゆく様はお見事としか言いようがありません。話数が進むにつれて加速度的に面白さが増してゆきました。ミステリーファンも必見のアニメです!

あらすじ  宇宙への往来が当たり前になった近未来で、9名の少年少女たちが惑星キャンプへと旅立つ。宇宙旅行に胸を躍らせながら出発した彼らを待ち受ける、予想外の事態とは……!?

TVアニメ「彼方のアストラ」公式サイト

 

 

03.約束のネバーランド

一種の脱獄モノ作品で、実写映画化もされました。

利発で能力に優れた主人公らが、それでも絶望的な状況下で孤児院から脱出を図ろうとします。緊張感の溢れるストーリーと演出が最高に優れた作品です。

あらすじ  母と慕う彼女は親ではない。共に暮らす彼らは兄弟ではない。グレイス=フィールドハウスは、親のいない子どもたちが住むところ。血の繋がりはなくても、ママと38人の兄弟が幸せな毎日をすごす、かけがえのない家。しかし、彼らの日常はある日、突然終わりを告げた……

ハウスは農園。子どもたちは、鬼に飼われる食用人間。大好きだったママは、子どもたちの監視役。「これ以上、家族が死ぬのは嫌だ…!」 そう願ったエマ達は、日常に潜んでいたあらゆる意図を解き明かしていく。鬼vs子ども、命をかけた脱出計画が始まる――

TVアニメ「約束のネバーランド」公式サイト

 

 

04.宇宙よりも遠い場所

この作品は2018年に放送されたアニメの中で最も評価の高い作品ではないでしょうか。このアニメは「宇宙(そら)よりも遠い場所」、すなわち南極に行こうとする4人の女子高生たちの物語です。

女子高生が南極を目指すなんて非現実的なストーリーかもしれませんが、ここで描かれるキャラクターはリアルな女子高生たちばかりです。「お手々を繋いで踊ればみんな仲良し」なんてものは幻想だとこのアニメは教えてくれます。彼女たちはそれぞれに、思春期ゆえの不安感や親子関係・友人関係における葛藤を抱えており、物語を通じて少しずつ変化と成長を重ねてゆきます。上質な物語と演出によって泣けるアニメなので、ハンカチを用意して視聴することをお勧めします!

あらすじ  そこは、宇宙よりも遠い場所――。何かを始めたいと思いながら、中々一歩を踏み出すことのできないまま高校2年生になってしまった少女・玉木マリことキマリは、とあることをきっかけに南極を目指す少女・小淵沢報瀬(こぶちざわしらせ)と出会う。高校生が南極になんて行けるわけがないと言われても、絶対にあきらめようとしない報瀬の姿に心を動かされたキマリは、報瀬と共に南極を目指すことを誓うのだが……。

TVアニメ「宇宙よりも遠い場所」公式サイト

宇宙よりも遠い場所 STAGE1「青春しゃくまんえん」 アニメ/動画 - ニコニコ動画

 

 

05.シャドーハウス

ゴシック×ホラー×ファンタジー×アドベンチャー×ミステリーなど要素盛沢山、類似作品のない唯一無二の世界観最高アニメです! ちなみに、ホラーとは言っても、小学生でも楽しく見られます。

理知的で思慮深いケイトと楽観的で優しくてアホっぽいけど利発なエミリコの二人の主人公はもちろん、登場人物みんなのキャラクターも魅力的です。

現在1期が放送され、2022年7月からは2期が放送予定です。

あらすじ  この館には秘密がある──  断崖に佇む大きな館「シャドーハウス」で貴族の真似事をする、顔のない一族「シャドー」。その“顔”としてシャドーに仕える世話係の「生き人形」。ある日、“シャドー”一族の少女・ケイトのもとに一人の“生き人形”が訪れ、“影”と“人形”の不思議な日常が始まる。

TVアニメ「シャドーハウス」公式サイト

シャドーハウス 第1話「シャドーと生き人形」 アニメ/動画 - ニコニコ動画

 

 

男性にオススメしやすい作品

以下の2作品は、男性が好みそうなアニメですが、女性にオススメするのは避けた方がよいかもしれません。

 

06.銀河英雄伝説 Die Neue These

超有名作品なので過去(1988年~2000年)にアニメ化されているのですが、2018年からスタートしたリメイク版の「Die Neue These」は現代的なキャラデザと作画で若者も違和感なく楽しめます。

宇宙を舞台とする戦記モノ、あるいはスペースオペラに分類される銀河英雄伝説は、ミリタリー的な側面だけでなく、政治・外交の側面でも楽しめます。人間と政治に対する原作者の深い洞察が伺える傑作です。

あらすじ  数千年後の未来、宇宙空間に進出した人類は、銀河帝国と、自由惑星同盟という“専制政治”と“民主主義”という2つの異なる政治体制を持つ二国に分かれた。この二国家の抗争は実に150年に及び、際限なく広がる銀河を舞台に、絶えることなく戦闘を繰り返されてきた。長らく戦争を続ける両国家。銀河帝国門閥貴族社会による腐敗が、自由惑星同盟では民主主義の弊害とも言える衆愚政治が両国家を蝕んでいた。そして、宇宙暦8世紀末、ふたりの天才の登場によって歴史は動く。「常勝の天才」ラインハルト・フォン・ローエングラムと、「不敗の魔術師」と呼ばれるヤン・ウェンリーである。ふたりは帝国軍と同盟軍を率い、何度となく激突する。

アニメ「銀河英雄伝説 Die Neue These」公式サイト – 続編制作決定!

銀河英雄伝説 Die Neue These 第1話「永遠の夜のなかで」 アニメ/動画 - ニコニコ動画

 

 

07.ぐらんぶる

簡単に言えば、酒と裸(とダイビング)のコメディ作品です。ただし「裸」は男のものなので悪しからず。

原作漫画やアニメでは股間が●で隠されているのですが、実写映画では●さえもない問題作となりました笑 イケメン俳優が真っ裸になっているので、こちらは女性にもオススメできるかもしれませんね!

あらすじ  飛び込め、新世界へ――  北原伊織は大学進学を機に、伊豆にある叔父のダイビングショップ「グランブルー」へ居候することになった。聞こえてくる潮騒、照り付ける太陽、一緒に暮らすことになるかわいい従姉妹… 青春のキャンパスライフ!

そんな伊織を待ち受けていたのは――野球拳以外のジャンケンを知らない屈強な男どもだった!!

入学早々大学のダイビングサークル「Peek a Boo(ピーカブー)」に目をつけられてしまった伊織は、会長の時田信治と、三年生の寿竜次郎に唆され、いつの間にかサークルの一員としてバカ騒ぎに加わることとなる。

大学で知り合った、イケメンだが残念なオタク・今村耕平も加わり、彼らの青春はどんどんおかしな方向へと転がっていく。

居候先にはかわいい従姉妹である古手川姉妹がいるのに、妹の千紗には汚物扱いされるし、姉の奈々華は重度のシスコンで相手にされず。

愛すべき全裸野郎どもに囲まれた伊織の大学生活、一体どうなってしまうのか……。

TVアニメ「ぐらんぶる」公式サイト

 

 

女性にオススメしやすい作品

以下の3作品は、原作が女性向けレーベルから刊行されているので女性にオススメしやすいアニメです! もちろん、男性からの評価も高い作品です!

 

08.本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません

この作品はおそらく、女性が主人公の異世界転生ファンタジーの中で一番人気でしょう。第一部~第二部がすでに放送され、第三部のアニメ化も決定しています。

バトル&ハーレムばかりの異世界転生ファンタジーがあふれる最近のトレンドにもかかわらず、この作品は、派手なアクションシーンこそありませんが、主人公の女の子の「本を読みたい」という一貫したテーマの下で丁寧に物語が紡がれてゆきます。

ファンタジー作品なので、魔法も登場するには登場するのですが、むしろ主人公は魔法を自由自在に操るような存在として描かれてはいません。主人公は魔法も剣技も格闘も得意ではなく、持っているのは転生前からの知識だけですが、その特異な知識を持つ彼女をむしろ周辺の人々が囲い込み利用しようとするのです。

ストーリー展開や世界観設定のきめ細かさを楽しみたい方におすすめの作品です。

あらすじ  活字中毒で本を偏愛する大学生・本須麗乃は、不慮の事故で命を落とす。それは、念願である図書館への就職が決まってすぐのことだった。

気が付くと麗乃は、貧しい兵士の娘・マインとして転生していた。そこは、魔法を持つ貴族が支配し、厳しい身分制度が存在する異世界の街・エーレンフェスト。マインは、本があれば生きていけると自分を鼓舞する。

ところが、識字率が低く印刷技術もないこの世界では、貴重で高価な本はお貴族さまのもの。

兵士の娘では、とても手が届かない。どうしても本が読みたいマインは決意する。「本がなければ作ればいい」

体力もない。お金もない。あるのは麗乃時代に読み漁った読書による膨大な知識だけ。果たして、マインは本を作ることができるのか!? マインの本を作る冒険が、いま始まる。

TVアニメ「本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません」公式サイト

本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません 第一章『本のない世界』 アニメ/動画 - ニコニコ動画

 

 

09.乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…

最近流行の「悪役令嬢/乙女ゲーム転生」作品の先駆けにして一番人気の作品です。女性向けレーベルのラノベを原作とするアニメにもかかわらず、男女双方から愛されている作品です。

乙女ゲームの世界を舞台としているので恋愛要素は当然なのですが、全体的にコメディ調で見ていて非常に楽しい仕上がりになっています。悪役令嬢に転生した主人公・カタリナは、人たらしな性格によって男女問わず登場人物たちを篭絡していくのですが、破滅エンドの回避に必死な(そして鈍感な)彼女は周りからのアプローチに気付かないのです。カタリナも彼女にアプローチする周りの登場人物も、誰もが素敵なキャラをしているので、どの登場人物も好きになってしまうでしょう。

現在、1期と2期が放送され、劇場版の制作も決定しています。

あらすじ  公爵令嬢、カタリナ・クラエスは、頭を石にぶつけた拍子に前世の記憶を取り戻す。ここが前世で夢中になっていた乙女ゲーム『FORTUNE LOVER』の世界であり、自分がゲームの主人公の恋路を邪魔する悪役令嬢であることを! ゲームでカタリナに用意されている結末は、ハッピーエンドで国外追放……バッドエンドで殺されてしまう……そんな破滅フラグはなんとしても回避して、幸せな未来を掴み取ってみせる!! 勘違い?人たらしラブコメディの幕が上がる。

TVアニメ『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』公式サイト

乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった… 第1話「前世の記憶を思い出してしまった…」 アニメ/動画 - ニコニコ動画

 

 

10.かげきしょうじょ!!

本作の舞台は、宝塚歌劇団をモチーフとした紅華歌劇団の団員を育成する紅華音楽学校です。一見すると特殊な世界観のような作品ですが、公式が銘打つように「青春スポ根」モノです!

アニメが放送されていた当時、全13話のうち半分は神回と呼ばれていました! 胸を打つ歌劇少女たちの物語が各話待ち受けています。トップスターを目指すべく汗と涙を流して葛藤する少女たちの青春をどうぞお見逃しなく!

あらすじ  未来のスターを目指し、輝く舞台へ情熱をそそぐ歌劇少女たちの〈青春スポ根ストーリー〉!!

大正時代に創設され、未婚の女性だけで作り上げる美しく華やかな舞台で世代を超えて人々の心を魅了する「紅華歌劇団」。その人材を育成する「紅華歌劇音楽学校」に、高い倍率をくぐり抜け入学してきた第100期生たち。

“オスカル様”に憧れる、178cmの長身を持った天真爛漫な少女、渡辺さらさ。夢も友達も、すべてに無関心な元・国民的アイドル、奈良田愛。

何もかもがバラバラな彼女たちの、希望と葛藤に満ちた音楽学校生活が今、幕を開ける――!!

TVアニメ「かげきしょうじょ!!」公式サイト

かげきしょうじょ!! 第一幕「桜舞い散る木の下で」 アニメ/動画 - ニコニコ動画

 

 

その他のオススメしやすい作品

 

11.SHIROBAKO

この作品は、アニメーション制作会社を舞台とするお仕事アニメであり、アニメはいかにして作られているのかを知ることができるという点で勉強にもなります。業種は異なっても社会人の皆さんも共感できることが多々登場するのではないでしょうか。

SHIROBAKOは5人の女の子がメインキャラクターとして据えられていますが、それに劣らないくらい出番があるおじさんキャラ達も魅力的です。特に、木下監督は、期限も守れず逃げ出そうとするくらいの軟弱っぷりですが、アニメ制作にかける情熱は人一倍で、その姿を見れば心が動かされるはず。

なお、続編として劇場版もあります!

あらすじ  シロバコとは映像業界で使われる白い箱に入ったビデオテープのことでありひとつの作品が完成した際に、制作者が最初に手にすることが出来る成果物である。イラストや写真等で華やかに作られている販売用パッケージと比べれば、白い箱に入っただけのテープは地味かもしれない。しかし、そこにはクリエイター達の想いが詰まっている。

この物語は、5人の夢追う女の子たちを中心に、シロバコの完成を目指し奮闘するアニメ業界にスポットを当て日々起こるトラブルや、クリエイティブな仕事ゆえに起こる葛藤や挫折、集団で作るからこそ起こる結束や衝突といったアニメ業界の日常を描いた群像劇作品である。

そして、5人が共に目指した夢への挑戦。その先に見出す希望へと続くサクセスストーリー。そう、アニメの今がここにある…

TVアニメ「SHIROBAKO」公式サイト

SHIROBAKO 第1話 アニメ/動画 - ニコニコ動画

 

 

12.新世界より

悪の教典』などで有名な貴志祐介さんが原作者で、原作小説『新世界より』(講談社文庫)は日本SF大賞を受賞するほど大変評価の高いサイエンス・ファンタジーです。

舞台は現在の文明が崩壊してから1000年後の日本、人々が念動力を使えるようになった時代です。最初の数話は不可思議で説明のない出来事が起こるかもしれません。しかし物語は加速度的に面白くなってゆきます。すべてを見終わった後、番組トップページを見れば愕然とします。そういうことだったのか、と。

あらすじ  舞台は未来。主人公は5人の少年少女たち。物語は、彼らが“呪力”と呼ばれる念動力を学ぶ上級学級へと進む12歳の幼少期から始まる。5人はそこで、人類の血塗られた歴史を知ると共に、命を賭けた壮絶な冒険へと駆り立てられることになる。やがて14歳という青春時代を迎えた彼らには、より過酷な試練、胸を焦がす衝撃的な出来事が待ち受けている。そして、26歳の夏。予想だにしなかった未曾有の惨劇が人類を襲い…!?

呪力という神の力を手に入れた人間、人間に劣らぬ知性を持った異種族=バケネズミ、さらには歪んだ進化を遂げた異業の怪物たち。様々な勢力や思惑が入り乱れる先の読めないストーリーは、主人公たちが12歳、14歳、そして26歳と時を重ねていく姿を描き、3部作という壮大なスケールで展開していく。さらに、スリリングな物語の奥には、生命の根源に関わる深遠なテーマも潜んでいる。

新世界より|テレビ朝日

 

 

13.かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~

オススメしやすいラブコメ作品といえば、このアニメでしょう。橋本環奈×平野紫耀で実写映画化もされました。

軽妙なコメディに恋愛要素が織り込まれており、くだらない恋愛頭脳戦が見られます! ヒロインの四宮かぐやが魅力的なのはもちろんですが、もう一人の主人公・白銀御行が男性目線でもカッコいいのもおすすめポイントです!

あらすじ  家柄も人柄も良し!! 将来を期待された秀才が集う秀知院学園!! その生徒会で出会った、副会長・四宮かぐやと会長・白銀御行は互いに引かれているはずだが……何もないまま半年が経過!!

プライドが高く素直になれない2人は、面倒くさいことに、“如何に相手に告白させるか”ばかりを考えるようになってしまった!?

恋愛は成就するまでが楽しい!! 新感覚“頭脳戦”ラブコメ、開戦!!

TOP | TVアニメ『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』公式サイト

かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~ 第1話「映画に誘わせたい/かぐや様は止められたい/かぐや様はいただきたい」 アニメ/動画 - ニコニコ動画

 

 

14.女子高生の無駄づかい

女子校を舞台とするコメディ作品で実写ドラマ化もされました。アニメ界隈ではすっかりお馴染みの「おもしれー女」を定着させた作品でもあります(該当エピソードは下記の無料第1話へのリンクから)。

基本的にはコメディ路線でありながらも、決して「無駄づかい」ではない青春なシーンが各所に入り込むのがこの作品の魅力でもあります。シリアスに振り切ることなく、コメディと青春が良い塩梅に昇華されたアニメとなっています。

あらすじ  ちょっと残念な女子が集う、さいのたま女子高校を舞台に、とてつもないバカ・田中(通称:バカ)、アニメや漫画を愛するオタク女子・菊池(通称:ヲタ)、いつも無表情でロボットのような少女・鷺宮(通称:ロボ)を中心に、個性豊かで魅力的な仲間たちが、女子高生というキラめきに溢れた青春を無駄に浪費していく抱腹絶倒のJK学園コメディが今、幕を開ける!

TVアニメ「女子高生の無駄づかい」公式サイト

女子高生の無駄づかい 第1話「すごい」 アニメ/動画 - ニコニコ動画

 

 

15.波よ聞いてくれ

ジャンル分け不可能な作品ですが、ラジオを題材とするためリスナー諸氏には強くオススメできます!

主人公のミナレは癖のあるキャラクターですが、非常に人間臭い言動を振り撒いており、その発言がたまに視聴者の心に刺さります!

あらすじ  「いやあ~~~~ッ、25過ぎてから男と別れるってキツいですね!」札幌在住、スープカレー屋で働く鼓田ミナレは、酒場で知り合った地元FM局のディレクター・麻藤兼嗣に失恋トークを炸裂させていた。

翌日、いつものように仕事をしていると、店内でかけていたラジオから元カレを罵倒するミナレの声が……! 麻藤はミナレの愚痴を密録し、生放送で流していたのだ。激昂してラジオ局へ乗り込むミナレ。しかし、麻藤は悪びれもせずに告げる。「お姐さん、止めるからにはアンタが間を持たせるんだぜ?」

ミナレは全力の弁解トークをアドリブで披露する羽目に。この放送は反響を呼び、やがて麻藤からラジオパーソナリティにスカウトされる。「お前、冠番組を持ってみる気ないか?」 タイトルは『波よ聞いてくれ』。北海道の深夜3時半、そしてミナレは覚醒するッ!

TVアニメ『波よ聞いてくれ』公式サイト

波よ聞いてくれ 第1話「お前を許さない」 アニメ/動画 - ニコニコ動画

 

 

おまけ

2022年4月から放送予定のおすすめアニメです! いずれも万人にオススメしやすい健全な作品です!

 

16.SPY×FAMILY

夕方に放送されても問題ない全年齢向けの作品で、大人も子供も楽しめる完成度の高さを誇っています!

メインキャラの黄昏、ヨル、アーニャのいずれも魅力的なキャラクターで、個人的にはアーニャの喋り方が気に入っています!

あらすじ  世界各国が水面下で熾烈な情報戦を繰り広げていた時代。東国(オスタニア)と西国(ウェスタリス)は、十数年間にわたる冷戦状態にあった。

西国の情報局対東課〈WISE〉所属である凄腕スパイの〈黄昏(たそがれ)〉は、東西平和を脅かす危険人物、東国の国家統一党総裁ドノバン・デズモンドの動向を探るため、ある極秘任務を課せられる。

その名も、オペレーション〈梟(ストリクス)〉。内容は、“一週間以内に家族を作り、デズモンドの息子が通う名門校の懇親会に潜入せよ”。〈黄昏〉は、精神科医ロイド・フォージャーに扮し、家族を作ることに。

だが、彼が出会った娘・アーニャは心を読むことができる超能力者、妻・ヨルは殺し屋だった! 3人の利害が一致したことで、お互いの正体を隠しながら共に暮らすこととなる。

ハプニング連続の仮初めの家族に、世界の平和は託された――。

TVアニメ『SPY×FAMILY』

 

 

17.パリピ孔明

現代日本に転生した孔明が新人歌手・英子の軍師となって彼女をスターダムへと押し上げる物語です!

孔明のキャラ再現度の高さも評判ですが、これにP. A. WORKS制作によるアニメーションと音楽が加わるアニメ化には期待が高まります!

あらすじ あの諸葛孔明が! なぜか渋谷に!! まさかの転生!!!

渋谷で出会った月見英子の歌に心を奪われた諸葛孔明は、英子の軍師として仕える。そして…天才軍師の圧倒的無双を誇る知略計略が音楽シーンに新たな伝説を誕生させる

予測不能の畳み掛ける驚きの知略計略。圧倒的な心揺さぶる音楽と歌。溢れる爽快感と止まらない疾走感で贈る

笑えて!エモい!メンタル復活系エナジーエネルギッシュTVアニメが2022年爆誕

TVアニメ「パリピ孔明」公式サイト

 

 

 

以上、オタクっぽくないアニメ15作品を紹介してきましたが、「オタクっぽくない」=「キモくない」という基準は達成できていたでしょうか?

個人の主観や作品に対する思い入れの反映は避けられないのですが、個人的には、満足のできる選出ができたと思っています。もし異論が噴出するようであれば、私も感覚と基準をアップデートする必要がありますね!

 

 

他にもアニメおすすめ記事を書いています!

 

 

 

最近のコンテンツの消費傾向について――愛読と消費の間で

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『転生少女の履歴書』第1巻

 

 

 この記事は、最近の私の(もしかしたら世間一般の)コンテンツの消費傾向について、好き勝手に述べるものです。

 

 

『転生少女の履歴書』を読んで

 先日、Twitterでも言ったことですが、『転生少女の履歴書』(既刊11巻)を一気に再読しました!

 ツイートした通り、たいへん充実した読書体験となりました。

 『転生少女の履歴書』は、ライトノベル作品ですが、一般的なラノベに比べて、「鍵括弧」の連続する会話劇に対する主人公の独白(地の文)の割合が多いので、既刊全巻を読了するには、それなりの時間がかかりました。

 しかし、思い返してみれば、こうやってシリーズ作品を一気読みしたのはいつぶりでしょうか? 「シリーズ一気読み」というに値する冊数が10巻以上だと仮定すれば、ライトノベルに限れば3年ぶり、一般小説では5年ぶりくらいになると思います。

 

 

私の読書体験

 ここで私の読書体験を振り返って見ると、一般的には読書好きと言われるカテゴリーに分類されるものだと思われます(人々は、小説を思ったよりも読まないようなので……)

 就学前の頃は、あまり記憶がないのですが、同じ保育園に通っていた子供たちと、それほど読書量に差があったとは思いません。

 しかし、小学生になると、友人たちとの差は顕著になりました。これは明らかに2歳年上の兄の影響でした。兄が学校の図書室や公立図書館から借りてくる本を家で読んだり、それに影響されて自分でも借りたりしていました。決定的だったのは、小学3年生のときです。児童向けだが大人も楽しめる某超有名ファンタジー作品のシリーズを、担任の先生が教室に個人的に置いていたのです。これが私の長編小説の入り口でした。

 そこから中学生にかけては、私の読書歴の全盛期です。学校図書室や公立図書館に通って、本を借りるのみならず購入リクエストをも頻繁に行っていました。上記の某ファンタジー作品については、10冊以上のシリーズでしたが、中学卒業までに8周くらいはしたと思います。各巻が辞典のような厚さの『星新一ショートショート全集(全3巻)』も2周しました。

 しかし、高校に進学すると、その状況は一変しました。地元では進学校と呼ばれる高校に通うと(卒業生のほとんど全員が大学進学するか、そのために浪人するような高校でした)、勉強が忙しく、読書量は激減しました。その頃には新書にも手を出し始めましたが、小説からは離れてしまいました。その例外として鮮明に記憶に残っているのは、「ぼくたちと駐在さんの700日戦争」です。通学中にニヤニヤしながら読んでいました。

 大学に進学しても、しばらくはその状況は変わりませんでした。高校時代に比べると自由な時間は格段に増えましたが、読書以外の趣味や、サークル活動にそれなりに時間を割いていました。しかし、大学4年の秋頃、卒業後の進路が決定した時期に、卒業に必要な単位は既にほとんど揃えて週2~3コマしか授業がなかったこともあり、読書の趣味が復活しました。学生なので購入資金は乏しく、BOOK OFFやTSUTAYAで中古本を買っていました。この時期にドハマりしたのは、推理小説、なかでも本格ミステリでした。『十角館の殺人』や『占星術殺人事件』などの名作ミステリに出会った現在、本格ミステリは私の読書の主軸ジャンルとなっています。

 大学卒業後、引き続き小説の収集と読書は続けていたのですが、しばらくするうちにライトノベル、漫画、深夜アニメが趣味の一覧に加わるようになりました。それに伴って小説の読む量は一定程度減少しました。年齢を重ねたにもかかわらず、より摂取しやすいメディアに流れていたのです。とはいえ、大学卒業後しばらく経った頃も、小説もよく読んでいましたし、ライトノベルや漫画のシリーズ一気読みも行っていました。

 しかしながら、現在、その状況も変化しています。

 

 

最近のコンテンツ体験の傾向について

 さて、ここからが本題です。まずは、読書に限らず私が摂取するコンテンツ全般について、過去と比較しつつ現在におけるそれぞれの体験傾向を個別に挙げていきます。

一般小説  すでに記したように、昔(特に小中学生時代)は貪るように小説を読んでいましたし、お気に入り作品やシリーズは何週もしていました。しかし現在では、月2回程度は大型書店や古本屋に行っていますが、購入した本の半分程度は積読してしまっています。また、大量の積読本の中でも長編小説に手を出すのは億劫になってしまい、読むのを中断しやすい短編集から手を付けがちです。さらに、積読している以上、未読作品を読むのが優先なため、お気に入りであっても既読作品は再読できていません

ライトノベル  ラノベは一般小説に比べるとサクサクと読み進めやすいのですが、現在の私はラノベでさえもあまり読めていません。現在、購入後1週間以内に最新巻を読むシリーズは2作品しかありません。本業が非常に忙しかったここ1~2年の間は、お気に入りの数シリーズを除けば、ラノベの新規購入は行っていません

漫画  学生時代から数作品に手を出し始め、卒業後に20作品以上を継続購入している収集状況ですが、その読書状況はそれに比例していません。お気に入りの作品は自宅に収集しているのですが、以前は、数ヶ月の間隔で次の最新刊が刊行されるまでの間に1~2周は全巻一気読みしていました。しかし、現在は、新刊から次の新刊までの間に一気読みすることなく、せいぜい最新刊を読む前にそれまでのストーリーを思い出すために前巻と前々巻を読み直すくらいです。

深夜アニメ  大学卒業後にハマった深夜アニメですが、おおよそ毎クール10~20作品を視聴しています。昔と変わったのは、再生速度です。お気に入りの作品であれば1.0倍速そのままで視聴するのですが、そうではない作品は1.25~1.5倍速で視聴してしまいます。また、お気に入りの作品であれば、サブスクの動画配信サービスで視聴した後に、ニコニコ動画の公式無料話にてコメント付きでもう一度視聴します。

ドラマ  ドラマ(を含むテレビ番組)は余暇時間の趣味というより、食事のお供とでも言った方が正確かもしれません。ドラマは毎クール3~5作品程度を視聴していますが、どの作品でも(可能であれば)字幕ありに設定し、1.25~1.5倍速で視聴しています。この速度で字幕ありで視聴し、同時に食事を行っているため、役者の表情や所作などの演技をあまり見れていないという自覚はあります。しかし、食べ終わっているにもかからわらずドラマを視聴し終えていない状況が、どうにも暇を持て余すようで我慢できないのです。これはたまに視聴する洋画も同様です。

 以上の各コンテンツの体験傾向をまとめれば、おおきく2つの方向に集約できると思います。

 第一に、集中力の低下です。一般小説とライトノベルについては、各章の合間に中断を挟み、スマホを触ってしまいます(漫画についてはこれよりいくらかましですが)。酷いのはドラマ(を含むテレビ番組)です。既述のように、この視聴の際に食事しているのですが、同時にスマホを触っていることも多々あります。視覚情報に対する集中力が著しく散漫になっています。その一方で、依然としてアニメについては基本的に「ながら視聴」は行っていません。

 第二に、愛読から消費への傾向変化が挙げられます。総じてコンテンツ体験は、お気に入りの作品については繰り返し摂取する「愛読」から、お気に入りの作品であっても一回限りの摂取に限定せざるを得ない「消費」へと変化したと感じています。このような状況は一般小説とライトノベルで顕著です。お気に入りの作品を何周もしていた小中学生時代は作品世界に入り浸っていたと言えますが、現在の読書状況は決してそうではありません。

 もちろん、これら二つの変化は、昔より忙しくなりコンテンツの摂取時間が減少しただけである、とか、昔より購買能力が向上しコンテンツをより多く収集できるようになった、といった私の個人的な事情によって説明できるかもしれません。

 しかし、このような個人的な理由以外にも、社会的・時代的な理由も存在しているものと思われます。すなわち、手軽かつ無限に時間を潰せるスマートフォンと、サブスクリプション動画配信サービスによるコンテンツ氾濫時代の2点が指摘できるかと思います(後者については、昨年ある記事(記事①記事②)が話題になっていましたね)。これらについては、皆さんも少なからぬ心当たりがあるのではないでしょうか?

 

 

おわりに

 冒頭で述べたように、こんな記事を書こうと思ったきっかけは、『転生少女の履歴書』を一気読みしたことです。『転生少女の履歴書』を再読して改めてこの作品が大好きなことを確認し、昔の読書体験を思い出したのです。

 というわけで(?)、最後に『転生少女の履歴書』を宣伝しておきます! 「男性向けレーベルの女性主人公」「女性向け作品だが男性でも楽しめる」といった作品を楽しめる人や、『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』『本好きの下剋上』が好きな人にはオススメです!! 昔、このブログでも紹介したことがったので、その記事もよければご覧ください!

 ヒーロー文庫から既刊11巻が刊行されていますが、最近、コミカライズのウェブ連載もスタートしました! コミカライズも是非!!

 

 

新年の挨拶――2021年の振り返りと2022年に向けて

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テレビアニメ「パリピ孔明」(2022年4月放送予定)

 

年が明けて1週間以上経過してしまいましたが、あけましておめでとうございます!!

 

つい最近まで本業が非常に忙しく、結局、3か月間記事を更新しなかったのですが、ブログ自体を辞めた訳ではありません笑

今後も気まぐれに(できれば月1本以上を)更新し続けていきたいと思っています。

 

 

2021年の振り返り

さて、ここで2021年を振り返ってみると、私が購入し続けている作品がメディアミックスされた年だったなあと感じました。メディアミックスは、やはり作品の人気を示す指標だと思うので、嬉しく思います!

まずはもちろん、当ブログ激推し漫画『かげきしょうじょ!!』のアニメ化です! 質・評判ともに上々でしたね! そして、ラノベ・漫画乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』のアニメ2期です! こちらについては映画化が発表されました!(公開時期は未発表)

ドラマになったのは、漫画『ヤンキー君と白杖ガール』ですが、あの枠の視聴者層を意識してか、元々ラブコメだったにもかかわらず、さらに恋愛要素が強められていましたね。同じく漫画『JKからやり直すシルバープラン』もドラマ化されましたがが、低予算のようで私は1話で視聴するのをやめてしまいました……

最も驚いたのは、ラノベ『転生少女の履歴書』のコミカライズです! 青天の霹靂でした! 連載を追いかけつつ単行本化したら順次購入する予定です! (連載へのリンクはこちら

 

 

2022年の楽しみ

2022年も同様に、私のお気に入りの作品がアニメ化される予定となっています!

 

まずは漫画『その着せ替え人形は恋をする』です。現在第1話が放送されたところですが、ハイクオリティな上、視聴者の評判も上々のようです!

同じく冬アニメとしては、漫画進撃の巨人のFinal Season Part 2も今夜から放送されますね!

 

次に、春アニメとしては、漫画パリピ孔明のアニメ化に注目です。原作自体も良い作品なのですが、あのP.A.WORKSがアニメ制作を担当するのでますます期待です!

漫画SPY×FAMILY』もアニメ化されますね! 非常に人気のある作品なので、アニメ化は確実視されていました。

原作は購入していないのですが、かぐや様は告らせたい(3期)」「理系が恋に落ちてみたので証明してみた(2期)」本好きの下剋上 第3部」も楽しみにしています!

 

続いて、夏アニメとしては漫画『シャドーハウス』の2期ですね! 昨年の1期放送時にすっかりはまって原作を購入してしまいました!

2022年中に放送・配信される予定の異世界おじさん」「四畳半タイムマシーンブルース」も楽しみですね!

 

アニメ映画については、銀河英雄伝説 Die Neue These 激突」が3月~5月に、「五等分の花嫁」の完結編が5月に、はやみねかおる原作の「怪盗クイーンはサーカスがお好き」が初夏に公開予定です!

実写映画としては、「ハリー・ポッター」シリーズのスピンオフ作品の第3部である「ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密」が4月に公開予定ですね!

 

 

2022年への期待

旧年中に発表されたのですが、ラノベ『七つの魔剣が支配する』がアニメ化されます! 2022年中に放送されると良いですね!

シリーズ類型で1500万部を突破したラノベ・漫画薬屋のひとりごとは、そろそろアニメ化が発表されてもよい時期ではないですか!? 漫画『推しの子』も、人気ぶりからすればアニメ化されてもよい頃合いです。アニメ化もされた漫画『川柳少女』と同じ作者のまったく最近の探偵ときたらも、ひどい(ひどく面白い)ギャグ漫画ですが、アニメ化に相応しい作品だと思います!

 

 

今年もたくさんの良き作品に出会えることを楽しみにしています!

本年もどうぞよろしくお願いします!!

 

 

この「おもしれー女」の作品がおもしれー!おすすめ漫画・アニメ5選!!

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テレビアニメ「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…」

 

この記事では、「おもしれー女」魅力おすすめ作品を紹介します!

最近「おもしれー女」に関する記事を目にしたのですが、「おもしれー女」が大好きな私としても一言述べておきたくなり、この記事を執筆するに至りました。

 

 

「おもしれー女」とは?

ここ数年で広まった「おもしれー女」という概念ですが、まずはその概要を確認しておきます。

 「おもしれー女」とは、フィクションや創作物に登場する男性キャラクターが女性キャラクターに興味を持つ際に発するセリフ或いは感想の事である。〔中略〕

 作中の男性キャラクター(基本的にはメインのヒーロー)が、女性キャラクター(基本的にはメインのヒロインまたは主人公)に対し、初対面または出会ってまだ数回の間に起きた何らかのキッカケによって興味を持ち、その際に独り言のように呟く、あるいはそのような感想を抱くといった、恋の始まりとしての描写が多い。

 この展開が用いられる際は凡そ男性キャラクターと女性キャラクターの人物像は決まっており、総じて「男性キャラクターの常識や価値観がある女性キャラクターの登場により一部あるいは全部を破壊され、それにより女性キャラクターに興味を示す。」というものである。主要なものとしては

  1. 女性を侍らせハーレムを築いているような女性に不自由しない俺様系のイケメン男性キャラクターが、男性の誘いに乗らず全く靡かない女性キャラクターに対して
  2. 天才肌で何事も完璧にそつなくこなす他人に興味を持たないクールなイケメン男性キャラクターが、非常に突飛で予測不可能な言動を取る女性キャラクターに対して

が挙げられる。

 また転じて、ギャグとして面白い女性キャラクターや、純粋に知的に興味深い女性キャラクターに対して用いられる場合もある。

おもしれー女 (おもしれーおんな)とは【ピクシブ百科事典】

 

 

「おもしれー女」の魅力とは?

私の考えるところ、「おもしれー女」には次の3つの魅力があります。

 

嫌味のない「おもしれー女」

概して「おもしれー女」は、良く言えば、快活、明朗、天真爛漫で、やや悪く言えば、天然でアホのように描かれます。しかしそれゆえに、「おもしれー女」は、悪口・陰口を言わないなど性格に裏表がなく、また、人を徒に嫌うことなく誰に対しても平等に接します

そのため、こういった「おもしれー女」の言動には嫌味がないため、作中人物からも読者からも嫌われることなく、むしろ好意的に受け入れられてしまいます(ライバル的な存在に嫉妬はされることはありますが、結局は……)。

「おもしれー女」に魅了された私たち読者の中には、「自分も『おもしれー女』になりたかった」とまでは思わなくとも、「自分の周辺に『おもしれー女』がいたらなあ」と考えたことがある人もいるのではないでしょうか?

 

物語の牽引役としての「おもしれー女」

「おもしれー女」は、天然、アホ、バカのように描かれますが、その反面として、突飛で型破りな思考を披露することが多々あります。だからこそ周りの人物(や読者)に「おもしれー女」と言わしめるのです。

具体的には、魅力的な男性になびかないのはもはやテンプレです。努力型の秀才の人物でさえ困ってしまっている場面に、突飛で型破りなアイデアを提案して活路を見出してしまうのも典型例でしょう。普通ではあり得ないような勘違いや思い込みをしたり、相手からの好意に鈍感なのも、「おもしれー女」の特徴と言ってもよいかもしれません。

さらに、このような突飛で型破りな「おもしれー女」は概して、その思考回路だけにとどまらず、それを実行に移してしまう行動力を持っています。「おもしれー女」の行動力は、その誰からも好かれやすい性格と相まって、周辺の人に変化を及ぼしたり、周辺の人を巻き込んで状況を転換させるなど、物語の強力な牽引役となっています。まさに主人公(ヒロイン)に相応しいキャラクターと言えるでしょう。

 

ギャップを魅せる「おもしれー女」

「おもしれー女」は、多くの場面において明るくて快活なキャラクターとして描かれます。しかし時折、真面目な一面、思慮深い一面、人への思いやりに溢れた一面を見せることもあります。

こういった「おもしれー女」の裏の顔によるギャップは、明るいだけに限られない「おもしれー女」の奥深い魅力を引き出します。「おもしれー女」は、物語の主人公(ヒロイン)として多彩な魅力を持っているのです。

しかも、このギャップは一部の場面でしか見られなかったり一部の作中人物だけにしか見せないので、私たち読者としても「自分だけが彼女の裏の魅力を知っている」といった感覚になってしまいます。

 

 

「おもしれー女」のおすすめ作品5選!

一般に「おもしれー女」は、少女漫画に多いとされているようですが、恋愛要素の少ない男性向け作品においても「おもしれー女」は登場します!

ここでは、少女漫画だけでなく少年漫画・青年漫画も含めて「おもしれー女」が主人公の作品を5つ紹介します! 各紹介にはニコニコ動画で無料配信されている第1話のリンクを付しているのですが、必ずと言ってよいほど「おもしれー女」とコメントされています

 

女子高生の無駄づかい

ちょっと残念な女子が集う、さいのたま女子高校を舞台に、とてつもないバカ・田中(通称:バカ)、アニメや漫画を愛するオタク女子・菊池(通称:ヲタ)、いつも無表情でロボットのような少女・鷺宮(通称:ロボ)を中心に、個性豊かで魅力的な仲間たちが、女子高生というキラめきに溢れた青春を無駄に浪費していく抱腹絶倒のJK学園コメディが今、幕を開ける!

この作品により「おもしれー女」概念は確立し急速に定着したと言ってよいでしょう。アニメ1話(原作3巻155頁以下)で、主人公のバカこと田中が、理想の運命的な出会いとして妄想する相手男性のセリフがことごとく「おもしれー女」だったため、この概念が可視化されるようになったのです。下記のリンクから無料で第1話が視聴できるので是非ご覧ください!

主人公のバカは、他の「おもしれー女」から一線を画すほどに真正のバカなのですが、友人(ヲタ)の漫画家になるという夢を馬鹿にすることなく応援したり(アニメ4話/原作1巻107頁以下)、コミュ障で学校に来ていない生徒(マジョ)の友達になることを二つ返事で引き受けたりするなど(アニメ6話/原作2巻125頁以下)、普通の人であれば少なからず躊躇いを感じてしまうことでも行ってしまう器の持ち主でもあります。作品としては全編コメディ漫画なのですが、バカのこういった言動も含めて、決して「無駄づかい」ではない女子高生たちの青春模様が見られるのもこの作品の魅力です。

原作漫画:既刊9巻(KADOKAWA「コミックニュータイプ」で連載)

アニメ:2018年放送

ドラマ:2020年放送(テレビ朝日

 

 

乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…

公爵令嬢、カタリナ・クラエスは、頭を石にぶつけた拍子に前世の記憶を取り戻す。ここが前世で夢中になっていた乙女ゲーム『FORTUNE LOVER』の世界であり、自分がゲームの主人公の恋路を邪魔する悪役令嬢であることを! ゲームでカタリナに用意されている結末は、ハッピーエンドで国外追放…バッドエンドで殺されてしまう…そんな破滅フラグはなんとしても回避して、幸せな未来を掴み取ってみせる!! 勘違い? 人たらしラブコメディの幕が上がる。

「女子高生の無駄づかい」が確立した「おもしれー女」概念の定着に大きく寄与したのが、この作品のカタリナです。「女子高生の無駄づかい」には恋愛要素が(ほとんど)なかったことを踏まえれば、むしろカタリナの方が典型的な「おもしれー女」と言えるでしょう。

この作品においてカタリナは、明るく快活で誰に対して平等に接するという前世からのパーソナリティを発揮します。そして結果的に、男女問わず登場人物たちを籠絡していき、全方向ハーレムを作り上げてしまいます。

しかし、ゲーム攻略対象の男性たちはシナリオ上ではゲーム主人公(マリア)と結ばれることを知っているカタリナは、仲良くなった彼らのアプローチにも気付かず、むしろシナリオ通りに物語が展開して彼らに命を狙われることに戦々恐々とさえしています。そのため、男女問わず登場人物たちはカタリナのことが大好きにもかかわらず、鈍感で勘違いばかりのカタリナはそれを自覚していません。カタリナは、女性版の鈍感ラブコメ主人公にして「おもしれー女」の典型なのです!

原作ライトノベル既刊11巻(一迅社文庫アイリス

漫画:既刊7巻(一迅社「月刊コミックZERO-SUM」で連載中)

アニメ:1期(2020年)、2期(2021年)、映画(公開時期未定)

 

 

シャドーハウス

この館には秘密がある──。断崖に佇む大きな館「シャドーハウス」で貴族の真似事をする、顔のない一族「シャドー」。その“顔”としてシャドーに仕える世話係の「生き人形」。ある日、“シャドー”一族の少女・ケイトのもとに一人の“生き人形”が訪れ、“影”と“人形”の不思議な日常が始まる。

この作品の主人公であるエミリコは、2021年のアニメを代表する「おもしれー女」と言ってもよいでしょう。

この作品に主人公は二人います。一人は、全身真っ黒で顔のない一族の少女であるケイトです。ケイトは、頭脳明晰かつ思慮深い性格で慎重な行動を好みます。それに対して、ケイトの世話係であるもう一人の主人公のエミリコは、天真爛漫で非常に行動力があります。エミリコの魅力は天真爛漫さだけにとどまりません。エミリコにはまさに利発と呼ぶにふさわしい側面があり、その突飛な発想と行動でケイトの助けになっているのです。思慮深い頭脳派のケイトと利発で行動派のエミリコの名コンビによって、シャドーハウスの秘密を明らかにすべく物語は次々と展開されるのです。

原作漫画:既刊8巻(集英社「週刊ヤングジャン」で連載中)

アニメ:1期(2021年)、2期(放送時期未定)

 

 

かげきしょうじょ!!

大正時代に創設され、未婚の女性だけで作り上げる美しく華やかな舞台で世代を超えて人々の心を魅了する「紅華歌劇団」。その人材を育成する「紅華歌劇音楽学校」に、高い倍率をくぐり抜け入学してきた第100期生たち。

“オスカル様”に憧れる、178cmの長身を持った天真爛漫な少女、渡辺さらさ。夢も友達も、すべてに無関心な元・国民的アイドル、奈良田愛。何もかもがバラバラな彼女たちの、希望と葛藤に満ちた音楽学校生活が今、幕を開ける──!!

この作品の主人公である渡辺さらさも、2021年のアニメを代表する「おもしれー女」でしょう。「シャドーハウス」のエミリコと同じく「おもしれー女」である上に髪色と髪型も似ていることから、身長178cmのさらさは「デカいエミリコ」とも呼ばれていました。

渡辺さらさも、例に漏れず、明るく天真爛漫な性格をしています。同級生の誰にも無関心だったもう一人の主人公である奈良田愛が心を開いたのも、明るく積極的に接し続けてきたさらさでした。

しかし、天真爛漫なさらさは、トップスターの「オスカル様」を目指すまでに一度は夢を失った経験を背負っていたり、演技についてのある種の天才的な特技が逆に弱点になったりもします。この作品は、さらさたち歌劇少女による、10代の青春時代の中で葛藤と成長を繰り返し前に進んで行く青春スポコン物語なのです。

原作漫画:『シーズン0』+既刊11巻(白泉社「メロディ」で連載中)

アニメ:2021年放送

 

 

波よ聞いてくれ

「いやあ~~~~ッ、25過ぎてから男と別れるってキツいですね!」

札幌在住、スープカレー屋で働く鼓田ミナレは、酒場で知り合った地元FM局のディレクター・麻藤兼嗣に失恋トークを炸裂させていた。翌日、いつものように仕事をしていると、店内でかけていたラジオから元カレを罵倒するミナレの声が……! 麻藤はミナレの愚痴を密録し、生放送で流していたのだ。激昂してラジオ局へ乗り込むミナレ。しかし、麻藤は悪びれもせずに告げる。「お姐さん、止めるからにはアンタが間を持たせるんだぜ?」

ミナレは全力の弁解トークをアドリブで披露する羽目に。この放送は反響を呼び、やがて麻藤からラジオパーソナリティにスカウトされる。「お前、冠番組を持ってみる気ないか?」

タイトルは『波よ聞いてくれ』。北海道の深夜3時半、そしてミナレは覚醒するッ!

この作品は、これまで紹介した作品と毛色は異なるのですが、やはり主人公は「おもしれー女」に分類されるべきかと思います。

主人公のミナレは「おもしれー女」にしては年齢がやや高めの26歳で、天真爛漫とも言いがたく、むしろ世の中を斜めに見ているような性格をしています。しかし、傍から見ていて飽きないそのキャラクター(そして喋り方)はやはり強烈で、周辺の人々に化学反応を波及させる気質はまさに「おもしれー女」と称すべきでしょう。

原作漫画:既刊8巻(講談社月刊アフタヌーンで連載中)

アニメ:2020年放送

 

 

以上が私のオススメする「おもしれー女」作品です! 是非みなさんご覧になってください!!

 

 

ポリアモリーなアニメ「カノジョも彼女」は反道徳的?――同意のある二股の反道徳性とデメリットについて

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テレビアニメ「カノジョも彼女」

 

先日、少年漫画を原作とするテレビアニメ「カノジョも彼女」の放送が終わりました。ポリアモリーについて考える機会を与えられた作品でした。

寡聞にして今回初めて知ったのですが、「ポリアモリー」とは、直也と咲と渚の関係性のように、当事者すべての同意を得て複数(三人以上)のパートナー間で恋愛関係を築くことを意味します。その下位類型には、一夫多妻制や一妻多夫制などがあります。なお、ポリアモリーの対義語は、一夫一妻制(モノガミー)です。

 

色々考えながらこのアニメを視聴していたのですが、原作漫画についての1年前の下記記事を読んだこときっかけに「カノジョも彼女」は「ポリアモリー」の問題であると類型化・言語化することができました(ちなみに、今さら気付いたのですが、2013年放送のドラマ「リーガル・ハイ」2期6話もポリアモリーがテーマとなっていました)。

 

このアニメを視聴しながら私は、直也と咲と渚のポリアモリー的な関係については、まったく反道徳的だとは思いませんでした。しかし、ニコニコ動画のコメントなどを見るに、多数派は三人の関係を「常識的ではない(したがって反道徳的である)」と捉えているようでした。

この三人の関係性の是非については、第11話にて直也と柴乃の間でやり取りがあったので、その会話に沿って、ポリアモリーの反道徳性とデメリットについて考えたいと思います。なお、私自身はポリアモリスト(ポリアモリーの実践者)ではないので想像を多分に含むところがありますがご容赦を。

 

 

反道徳的?

以下は11話にて行われた直也と柴乃の会話です。

柴乃「どうなの? 二股してるの?」

直也「そ、それは……」

柴乃「どうなの?」

直也「逆になぜそれがそんなに気になるの?」

柴乃「あのねえ、咲々は友達なの。友達が二股されていたら止めるでしょ!」

直也「たしかに!」

ここまでの会話では、二股の反道徳性が議論されていると見ることができますが、一見するとここで柴乃は直也を論破したような形になっています。

しかし、直也と咲と渚の関係は、一般的な意味の二股(つまり浮気や不倫)ではなく、当事者すべての同意がある二股(ポリアモリー)なのです。したがって、両者の区別を踏まえられていない(両者の区別が明らかでない)柴乃の主張は成立し難いといえます。

会話は以下のように続きます。

直也「とはいえ、個人の自由という考え方も!」

柴乃「そうね。でも咲々はダメ」

直也「なぜ!?」

柴乃「あの子は押しに弱いっていうか、ちょっとアホだから」

直也「アホ?」

柴乃「そう、アホ!」

直也「咲々って全力で頼み込めば流されて二股も許しちゃいそうなイメージ。ちゃんと考えてなさそうだからほっとけないの!」

注目すべきは、柴乃は、咲については「押しに弱い」からダメとしつつも、直也の「二股(ポリアモリー)は個人の自由」という考え方には同意していることです。

ここで柴乃が問題にしているのは、ポリアモリー一般の反道徳性ではなく、ポリアモリーの形成に際する咲の同意能力なのです。柴乃は、ポリアモリーそれ自体に対しては有効な反論をできてないのです。

 

 

デメリット①――不安と嫉妬

直也と柴乃の会話は続きます。

柴乃「そもそも、あなただって二股にどんなデメリットがあるか分かってる? 女の子は常にどっちが一番かの不安を抱えるのよ!」

直也「平等に愛せるかも!」

このやり取りについては、柴乃の言い分が的を射ていると思われます。どんなに平等を謳っていようとも、(全員が異性愛者だと仮定して)一夫多妻ないしは一妻多夫のポリアモリーについては、複数いる性別のパートナーたち(咲と渚)は一人しかいない性別のパートナー(直也)による順位付けが気になり、不安や嫉妬を抱きやすい構造になっていることは否定できないと思われます(当事者や研究者へのインタビュー記事①記事②も参照)。この作品でも、温泉旅行編(10話~12話)にて渚はこの問題について深く悩んでいました。

しかしながら、この問題はデメリットであるにせよ、反道徳的であると言えるのでしょうか? 当事者の同意があるにもかかわらず、構造的に不安や嫉妬を抱きやすくなることを以て反道徳的であると断ずることは難しいのではないかと思われます。

 

 

デメリット②――時間配分

直也と柴乃の会話はまだまだ続きます。

柴乃「二人っきりの時間も半分だし!」

直也「三人一緒の楽しさもあるかも!」

このような時間配分の問題については、ポリアモリーにせよモノガミーにせよ、(結婚していても一人きりの時間を好む人が存在するなど)各当事者の関係性や個人の性格といった個別事情に左右される部分が大きいと思われるので、この問題はスキップしても構わないでしょう。

 

 

デメリット③――扶養

柴乃はさらに直也に畳みかけます。

柴乃「この不況の世で二人も養える?」

これについては、柴乃の価値観は遅れていると言えそうです。男性である直也だけが外に働きに出かけ、女性である咲と渚は専業主婦になるという結婚観は、(依然として解消されない男女間の賃金格差を踏まえてもなお)時代遅れでしょう。扶養・被扶養の関係や生計の立て方については、ポリアモリーにせよモノガミーにせよ、もはや当事者次第ではないでしょうか

 

 

デメリット④――社会的理解

直也に対する柴乃の言葉は止まりません。

柴乃「相手の親に言える?」

この柴乃の言葉は、ポリアモリーの実践に際する核心的な問題を言及していると思われます。当事者の親に限らず一般化すれば、家族や友人など周囲の人々からの社会的理解を得ること(ポリアモリーをカミングアウトし、説明・説得し、受容されること)は、一夫一妻制(モノガミー)とは比較できないほどに困難を極めると思われます(もしかしたら同性愛以上の困難を抱えています)。

ポリアモリーという関係性は、その反道徳性はまったく明らかではないにもかかわらず、(少なくとも現代日本においては)社会的理解がないために隠される(そして発見されない)傾向にあるのではないでしょうか。

この作品においても、咲と渚(と直也)は、周囲に対して三人の関係性を、隠すべき理由が自明ではないにもかかわらず隠そうとしましたし、さらには興味深いことに、三人の関係性を知ることになったミリカや柴乃もそれを第三者に知られないように配慮していました。

 

 

デメリット⑤――社会制度との不合致

柴乃「そもそも民法732条で重婚は禁止。二股なんて不法行為に等しいの。籍も入れられなきゃ税制面も不利。保険の受取りができない可能性も。手術の同意書にもサインできなかったりする。様々な問題があるのよ!」

直也「べ、勉強になる……」

当事者すべての同意があるポリアモリー不法行為としての不貞行為(民法709条、770条1項1号)に該当するとは考えにくいですが(弁護士の解説)、要するに、ここでの柴乃の主張の要点は、ポリアモリーの関係性が現代日本の社会制度と合致していない点にあります。モノガミーとは異なり、ポリアモリー法律婚に移行できません。モノガミーであれば事実婚であっても税制、社会保障制度、各種保険などにおいて考慮されることがあっても、ポリアモリーについては通常想定されていません。

しかし、これらは(非常に重大な問題ではありますが)デメリットでしかなく、反道徳的であることを意味するものではありません

 

 

まとめ

以上、直也と柴乃の会話を振り返ってみると、ポリアモリーの反道徳性は明らかではなく、単に反道徳性なきデメリットが存在するだけであると言えます(もちろん重大なデメリットですが)。

したがって、単なる反道徳性なきデメリットでしかない以上は、メリット(好きな人と結ばれる幸福など)との比較衡量の上で、当事者がポリアモリーの関係を形成するか否かを決定すればよく、三者が徒に「常識」や「世間」などを持ち出して反道徳的であると非難すべきではないと思われます。

以上が「カノジョも彼女」の第11話における直也と柴乃の会話を踏まえてポリアモリーについて私なりに考えたことです。もちろん、この問題についてはまだまだ論点や視点があるようなので、暫定的な結論でしかないのですが……。

なお、ポリアモリーに類似しておりこの問題について考える際の補助線になりそうなテーマとしては、パートナーの同意を得た浮気・不倫・性風俗の利用や、生殖補助医療の問題が挙げられそうですね。

 

 

アニメ「かげきしょうじょ!!」2期を期待!――原作ストックはある?

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テレビアニメ「かげきしょうじょ!!」第13幕

 

テレビアニメ「かげきしょうじょ!!」ですが、ついに放送が終わりました。原作読者の私としても満足できるアニメ化だったと思います。私の観測範囲でも、視聴者から相当に好評でした(下記はほんの一例)。

斉木久美子が語る『かげきしょうじょ!!』制作秘話と作家生活25年の歩み 「“もう終わったな”と一度は思いました」|Real Sound|リアルサウンド ブック

大抵のアニメで原作ファンは不満を言う。かげきしょうじょのアニメは原作未読者から見れば十分傑作ですよ。「原作はもっとすごい」と言いたいでしょうが、そのすごい原作にファンを誘導する力はあるアニメですよ。

2021/09/04 21:01

斉木久美子が語る『かげきしょうじょ!!』制作秘話と作家生活25年の歩み 「“もう終わったな”と一度は思いました」|Real Sound|リアルサウンド ブック

このインタビューから配信動画を10話まで見た。大変上質なアニメでこれで原作好きが不満に思うとか贅沢がすぎる。「ちはや」や「のだめ」っぽいなと思いながら初出はジャンプ系雑誌。作者の苦労人な感じ伝わる。

2021/09/07 23:17

 

これだけ良い作品だったのだから、是非とも2期を制作してもらいたいのですが、残念ながら1期最終話の放送後に2期発表はありませんでした。が、ファンとしては2期の可能性を探ってみたくなります。

 

2期については、人気や売上の話の前に、そもそも原作ストックがない指摘されています。

というのも、既刊11巻+エピソード0=実質13.5巻分のうち7巻の1/4まで=実質8.5巻分がアニメ化されました。スピンオフエピソードを含めても、7巻の3/4と8巻~11巻の約5巻分しか残っていません。年2巻ほどの刊行ペースだと、2期の放送は数年待たなければなりません。

しかし、本当にそうでしょうか?

 

1期でアニメ化されていないエピソードを整理すると以下のようになります(×印は時系列からしてアニメ化に適さないもの)。なお、エピソード名は私が便宜的に付したものです。

 

 シーズン0

特別収録 予科生の一日編×

おまけマンガ みんなでお出かけ編×

 第1巻

第2幕 国広先生の過去編

 第4巻

第14幕 風邪の愛編×

スピンオフ 冬組トップスター・里美星編【Blu-ray第2巻特典CD】

 第5巻

スピンオフ 愛の指導役・野島聖編【Blu-ray第3巻特典CD】

 第7巻

第22幕 冬休み帰省/文化祭編①【以降、アニメの続き】

第23幕 文化祭編②

スピンオフ 中山リサ編【Blu-ray第4巻特典CD】

 第8巻

第24幕 文化祭編③/さらさ緊急帰省編①

第25幕 さらさ緊急帰省編②

第26幕 さらさ緊急帰省編③

第27幕 復活編

 第9巻(以降、本科生編)

第28幕 101期生との対面編①

第29幕 101期生との対面編②/小園桃の映画編

第30幕 決意のショートヘア編

番外編 白川宗家の娘・丁嵐志織編

 第10巻

第31幕 澄栖杏との葛藤編/オルエウ授業編①

第32幕 オルエウ練習編①/愛の先輩モード編

第33幕 オルエウ練習編②/オルエウ授業編②

番外編 財閥令嬢・伊賀エレナ編

 第11巻

第34幕 オルエウ授業編③

第35幕 オルエウ授業編④

第36幕 オルエウ授業編⑤/小園桃との再会編

番外編 さらさの異母姉・丁嵐志織編その2

 

以上をまとめると、Blu-ray特典CD化されたスピンオフ/番外編も含めて、原作21幕分(国広先生の過去編も含めれば原作22幕分)が未アニメ化エピソードとなっています。

1期(特に8話以降)のアニメ化のペースを見ると、丁寧にアニメ化された場合、おおよそアニメ1話につき原作2幕分(1巻の半分)というペースになっています(詳細は別記事を参照)。

先に述べた通り、アニメ化されていないエピソードは原作21幕分なので、単純計算すると意外なことに既にアニメ約10話分のストックはあると言えるのではないでしょうか?

アニメ2期が全12話だとすると、あと原作1巻分(4幕分)でちょうどピッタリになります。第12巻の内容も引き続きオルエウ授業編(歌劇「オルフェウスとエウリュディケ」演技指導の授業編)だと思われるので、オルエウ授業編が次の12巻で完結すれば2期12話にピッタリの尺になりそうです。

スピンオフ/番外編についても、(1期Blu-ray特典CDと重複はしますが)野島聖編(5巻)と中山リサ編(7巻)でアニメ1話分になりますし、丁嵐志織編(9巻と11巻)もアニメ1話分に足りるでしょう。また、1期8話の薫の夏休み編のように、里美星編(4巻)もアニメ1話分になり得るのではいでしょうか。

 

まったくの希望的観測ですが、もし仮に、1期の好評を受けて製作委員会がアニメ2期を決定し、その発表が早い時期にあるとすれば、2021年12月12日のイベント時か、2022年初春に予定されている原作12巻の刊行時だと思われます。

 

いずれにせよ、2期を非常に期待しています!!

 

 

【はめふら】祝!どこまで映画化される?【乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…】

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はめふら映画化決定!

 

先日放送が終了した乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…X」(2期)ですが、映画化の発表がありましたね! おめでとうございます! ありがとうございます!

この記事では、映画化の範囲を考えたいと思います。

 

 

1期~2期を振り返る

1期

1~3話:原作1巻/コミック1巻

4~6話:原作2巻の前半/コミック2巻

7~8話:アニメオリジナル

9話:原作1巻・5巻・6巻の各一部とアニメオリジナル

10~12話:原作2巻の後半/コミック3~4巻

2期

1~5話:原作3巻/コミック5~6巻

    (2話・4話はほぼアニメオリジナル)

6話:アニメオリジナル

7話:アニメオリジナル

  (キースの夢の元ネタはコミック4巻番外編小説)

8話:原作5巻(短編集)の一部

9~11話:原作4巻

12話:原作6巻の冒頭

以上からは、おおよそ原作1巻分にアニメ3話を費やしていることが分かります。

 

 

どこまでが映画化される?

90分尺の映画と想定しつつ、テレビアニメの各話本編(OP/EDを除いたもの)が1話あたり実質20分程度であることを踏まえると、単純計算で90分映画はテレビアニメ4.5話分となります。さらに、原作1巻分=テレビアニメ3話分という今までの相場を考慮すれば、テレビアニメ4.5話分=原作1.5巻分と計算できます。

以上を踏まえると、原作の続きはどこまで映画化されるのでしょうか? ここからはアニメ派の方々にとっては若干のネタバレになるのですが、原作の続巻は次のような内容になっています。

  • 6巻:魔法学園卒業、魔法省入省、部署配属試験
  • 7巻:失われた魔法の捜索
  • 8巻:近隣諸国の王族貴族との舞踏会
  • 9巻:人身売買の調査
  • 10巻:闇の魔法の調査、孤児院への訪問
  • 11巻:王城への訪問、デューイの実家への訪問

 

6巻の映画化は間違いなし?

6巻の魔法学園卒業編(1章)については2期最終話で既にアニメ化されており、残りは魔法省入省編(2章)と部署配属試験編(3~5章)です。2期の続きがアニメ化されるとなれば、6巻2~5章の映画化の可能性はほぼ間違いないように見受けられます。この巻は戦闘描写があり、劇場映えしそうです。

 
6巻+7巻の可能性?

先ほど原作1.5巻分程度が映画化されるのではないかと概算しましたが、6巻(の2~5章)だけが映画化されるとなれば、テンポの遅い冗長なストーリー展開になってしまいそうです。となると、次の7巻も映画化される可能性は高いと思われます。

とはいえ、7巻は、魔法省の敷地内で、失われた魔法の捜索をするだけであり、戦闘や誘拐といった展開はありません。これが映画のクライマックスとなると、やや迫力に欠ける可能性があります。もしかすると、6巻2章→7巻→6巻3~5章というように、順番を入れ替えた脚本になるかもしれませんね。

 
6巻+8巻の可能性?

別の可能性も考えられます。7巻とは違って、8巻には戦闘描写があります。

カタリナが魔法省に入省して以降(6巻以降)、ストーリーの主軸は闇の魔法に関する調査・捜索となるのですが、8巻の「近隣諸国の王族貴族との舞踏会」編だけは、あまり闇の魔法と関係ないエピソードとなっています。そのため、やや盛り上がりに欠ける7巻を映画の後半に持ってきたり、6巻と7巻の順番を入れ替えて闇の魔法に関する時系列を複雑化させたりするのではなく、7巻をスキップして6巻と8巻を映画化する可能性も考えられるのではないでしょうか。

なお、8巻だけを映画化するという可能性もありますが、90分という長尺に耐えられないと思われるため、この可能性は低いと思われます。ただし、8巻の内容が原作よりも盛られてアニメ化される可能性はそれなりにあると思います(2期1~5話が原作3巻に対応するものの、そのうち2話と5話が原作の内容を膨らませ実質アニメオリジナルのエピソードになったのと同様の可能性です)。

ちなみに、6巻と9巻以降の組み合わせは、原作のストーリー展開との整合性を持たせることが難しくなりそうなので、この可能性は考慮しなくても良いと思われます。

 

6巻+5巻の可能性?

6巻に加えてアニメ化されていない5巻(短編集)のエピソードが映画化される可能性も考えられますが、これは多分ないと思われます。せっかくテレビにはない長尺で映画化できるのに、短編の組み合わせはあまりにももったいないからです。

 

6巻+オリジナルエピソードの可能性?

6巻+5巻と同じ理由により、6巻とアニメオリジナルの短編エピソードの組み合わせによる映画化の可能性はないと思われます。ただし、6巻の内容が原作よりも盛られてアニメ化される可能性は十分あると思います。

 

全編オリジナルの可能性?

全編オリジナルで映画化される可能性も十分あります。ただし、その場合には、わざわざ2期最終話の最後に「FORTUNE LOVER Ⅱ」や魔法省の新キャラクターが描写されたこととの整合性を考える必要があります。これについては、映画は全編オリジナルストーリーで、原作6巻以降はテレビアニメ3期に任せるという説明が最も整合的です。テレビアニメ視聴者のすべてが映画館に行くわけではないだろうことを考慮すれば、これがテレビアニメ視聴者にとって最も親切な構成となります。

現時点で映画に加えて3期まで決まっているのは早計のような気もしますが、映画の最後に3期発表という流れならあり得るのでしょうか。

 

総集編の可能性?

わざわざ2期最終話に、テレビアニメを再編集した総集編映画の告知はしないと思うので、この可能性はないと考えて良いはずです(そう信じています)。

 

まとめ

以上をまとめると、私としては、以下の組み合わせが映画化される可能性が高いと思います。

  • 6巻+7巻(6巻→7巻)
  • 6巻+7巻(6巻2章→7巻→6巻3~5章)
  • 6巻+8巻
  • 8巻+オリジナルエピソード【外伝的な位置づけ】
  • 6巻+オリジナルエピソード
  • 全編オリジナル【外伝的な位置づけ】

まったく可能性を絞り切れていないですが、いずれにせよ続報を待ちましょう! 来年くらいには劇場で観られるといいですね!!

 

 

 

【かげきしょうじょ!!】渡辺さらさと白川暁也は本当に恋人関係なのか?【考察】

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『かげきしょうじょ!!』第6巻

 

この記事で考察するのは、漫画/アニメ『かげきしょうじょ!!』における渡辺さらさと白川暁也の関係性です。

 

白川暁也と白川煌三郎の会話

漫画6巻19幕55頁以下(アニメ12話)のさらさの過去の回想によれば、白川暁也と白川煌三郎の間で以下のような会話がありました。

さらさが紅華音楽学校に合格し東京を離れることになったことを受けて、煌三郎は暁也に対して「じゃあyou付き合っちゃいなYO」と、さらさと暁也が恋人関係になることを提案します。その理由について、煌三郎は「私はさらささんの人生の大切な青春時代も見守っていたいんだよ。幼馴染だと距離で疎遠になるが、恋人なら努力するだろう?」と語っています。

このような提案を受けて暁也は「そういうのはご自分で何とかして下さいよ…」と、さらさと恋人関係になることに対して消極的・否定的な返答をします。

しかし、煌三郎は、「暁也、お前、このまますんなり16代目白川歌鷗になれると思うなよ。歌鷗さんはね、自分が認める逸材がでてきたら、反対を押し切ってでも芸養子にするだろうね。もしそういう場合が来た場合、それを止められるくらいの信頼を私は歌鷗さんから得ているつもりだよ」と暁也に言います。

ここで確認ですが、現状、15代目白川歌鷗の部屋子(幹部俳優の楽屋に預けられ芸を仕込まれる、幹部候補生的な立場の者〔2巻6幕43-44頁〕)であり、息子がいない15代目白川歌鷗の従兄弟の子にあたるため、暁也は16代目白川歌鷗の最有力候補となっています(『エピソード0』5幕135頁、6幕171頁)。しかし、15代目白川歌鷗がわざわざ血縁のない芸養子を迎えるとなれば、16代目白川歌鷗はその人に継がれるに間違いありません。

本当に15代目白川歌鷗が「反対を押し切ってでも芸養子にする」心づもりなのかは分かりません(煌三郎の勝手な推測の可能性が十分にあります)。とはいえ、いずれにせよ上記発言によって煌三郎は16代目白川歌鷗になるという暁也の夢を手玉に取るような形で半ばパワハラ的に暁也を追い込みます

 

渡辺さらさと白川暁也の関係性

上記の消極的・否定的な返答から伺えるように、暁也は、さらさに対して幼馴染としての好感は持てども、恋愛的な意味での好意は抱いていなかったため、恋人になるつもりはないように見受けられます。暁也は、16代目白川歌鷗になれないかもしれない可能性とさらさと本意ではない恋人関係になることの間で苦悩するのですが、結局、水族館では自分からさらさに告白することはできませんでした。

ところが、さらさは、煌三郎が暁也にさらさと恋人になるよう提案した会話を陰で聞いていました。そこで、さらさは暁也の苦悩を知り、16代目白川歌鷗になるという暁也の夢を応援するために、自分から暁也に「さらさの彼氏になってください」と提案したのです。

このような経緯があるために、さらさと暁也は、形式的には恋人関係ですが、その実質はあまり備わっていません。むしろ、奈良田愛が訝しむように(2巻8幕〔アニメ7話〕)、ライバルや同士のような関係と言えるでしょう。実際に二人のには、恋人のようなイチャイチャしたやり取りはなく、むしろ折に触れて真面目に芸事のアドバイスがなされています(2巻8幕〔アニメ7話〕、5巻15幕〔アニメ11話〕、8巻25幕など)。

 

作者の見解

作者の斉木先生も、さらさと暁也の関係性について同様のことを言及されています。

まず、『公式ガイドブック』(2021年7月発売)のインタビューでは以下のような発言がありました(感想記事はこちら)。

――恋と言えば、劇中でのさらさと暁也の恋も気になるところですが。

斉木 発展するのかしら(笑)。ふたりの関係も彼氏彼女と言っていますが、キスもしているんだかしていないんだか…という感じですよね。さらさは暁也のことが好きなんだけど、でもどこかおままごとっぽい感じがあるし、「彼氏彼女という響きが嬉しい」とか「恋愛に憧れている女の子」という感じかな。読者もふたりの関係のさきは望んでいないような気もしますし。

ここで斉木先生は「さらさは暁也のことが好きなんだけど」と語っています。この「好き」に、「ライバルや同士のような関係」に基づく好意だけでなく、恋愛対象に対する「好き」の感情も含まれているのかは微妙なところですが、その後に収録したと思われるリアルサウンドインタビュー記事では、以下のように語っています。

――本作には恋愛だけには留まらない、さまざまな男女の関係性も登場します。

斉木 『かげきしょうじょ!!』では、あまり恋愛には重きを置いていません。さらさと歌舞伎役者の白川暁也も一応恋人ではあるけれど、恋愛と友情の狭間、むしろ友情に近い感じの関係性です。ですが、「ジャンプ改」から「メロディ」に移った時、女性誌だから恋愛要素を入れなきゃいけないのかなと、盛り込もうとした時がありました。ところが当時の編集さんに、恋愛はいらないですと大反対されました。上層部の方にも群像劇で進めてよいと言っていただき、無理に恋愛を入れなくてもいいんだと、ほっとしながら進めた思い出があります。

ここで斉木先生は「恋愛と友情の狭間、むしろ友情に近い感じの関係性」と言及されており、先に考察した私の考えと同旨と言えるでしょう。

 

残された問題

さらさと暁也の関係性について、残された問題は二つあります(アニメ派の人はネタバレ注意!)。

一つ目は、恋人になったきっかけを暁也が知っているのか否かです。暁也と煌三郎の会話をさらさが陰で聞いていたことを暁也は知っているのでしょうか? さらさは暁也にそのことを明かしていないと思われますが、もし暁也が知っていればさらさに負い目を感じてしまうと思われます。

二つ目は、暁也とさらさを恋人関係にしてまで神戸に行ったさらさの動静を煌三郎が知りたがるの理由です。作中情報によれば、さらさは15代目白川歌鷗の隠し子であって、白川煌三郎とは妻の異母妹(義父の娘)の関係に過ぎず、煌三郎がさらさに執着すべきような血縁関係はありません

ここであり得る仮説としては、煌三郎はさらさが紅華に入学して東京を離れても彼女を見守るという実績を重ねることにより、15代目白川歌鷗に恩を売るというものです(詳細は第9巻の記事を参照)。しかし、それだけでは煌三郎の言動を説明するのに不十分な気がするんですよね。いずれにせよ、これからの展開が楽しみです!

 

 

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