小説・ラノベ・アニメ・漫画の感想・おすすめブログ

小説・ラノベ・アニメ・漫画・ドラマ・映画などについて感想を語ったり、おすすめを紹介したり、その他いろいろ書き記すブログです。

和テイストなアニメ主題歌5選【和風アニソン】

ナナヲアカリ「奇縁ロマンス」

 

アニメの主題歌(OP曲・ED曲)には和テイストな曲が使用されることがありますが、私はこれが好きなんですよね!

というわけで、この記事では、私のお気に入りの5曲を紹介したいと思います!

 

 

「劇場版 名探偵コナン から紅の恋歌」主題歌(2017年)

曲名:渡月橋 〜君 想ふ〜

歌手:倉木麻衣

倉木麻衣さんは「名探偵コナン」シリーズの主題歌を多数担当している歌手として有名ですが、和テイストなアニソンと聞いて「渡月橋」を最初に思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。映画「から紅の恋歌」は、京都(と大阪)を舞台としており、和テイストなアニソンにぴったりとなっています!

 

 

「つくもがみ貸します」ED曲(2018年)

曲名:今宵は夢を見させて

歌手:倉木麻衣

小説原作、NHKで放送、FODで独占配信ということで、あまり話題にならなかった「つくもがみ貸します」ですが、かなり良い作品でした。作品の知名度のためにあまり知られていないかもしれませんが、実は倉木麻衣さんがED曲を担当されています。

「つくもがみ貸します」はその名の通り付喪神が登場する作品のため、和風な曲調がぴったりです!

 

 

「継つぐももつぐもも2期)」OP曲(2020年)

曲名:風吹けば月夜の果てに

歌手:A応P

こちらも付喪神が登場する和風な世界観の「つぐもも」にぴったりな曲となっています。作中で重要な帯(というよりメインヒロインの帯の付喪神)をイメージしたMVにも要注目です!

 

 

「あやかしトライアングル」ED曲(2023年)

曲名:厭わない feat. 富田美憂,市ノ瀬加那

アーティスト:MIMiNARI

「あやかしトライアングル」で主人公の風巻祭里(女)役の富田美憂さんとヒロインの花奏すず役の市ノ瀬加那さんが歌う曲です。

このアニメは、妖やそれを祓う忍者が登場するため、和風な曲調に合っていますよね!

 

 

江戸前エルフ」OP曲(2023年)

曲名:奇縁ロマンス

歌手:ナナヲアカリ

個人的には「ワンルームシュガーライフ」(「ハッピーシュガーライフ」OP曲)や「恋愛脳」(「Engage Kiss」ED曲)などでヤンデレ曲の印象が強いナナヲアカリさんですが、このような和テイストな曲も歌っています。

神社を舞台とする作品なので、和テイストな曲がマッチしています!

 

 

 

このようにして見ると、付喪神や妖怪が登場する「あやかし」系のアニメと和テイストな曲は相性が良さそうです!

これからも和テイストなアニソンがどんどん増えてほしいですね!!

 

 

OP映像でカメラを意識した演出のあるアニメ9選

 

 

テレビアニメのOP映像においては、カメラを意識した演出が使用されることがありますが、私はこれが好きなんですよね!

というわけで、この記事では、そのOP映像を紹介したいと思います!!

 

 

宇宙よりも遠い場所 OP(2018年冬)

0:13、0:25、0:36では、試合に勝利したテニスプレーヤーがテレビ中継しているカメラに向かってサインするかのような演出が加えられています。

1:25では、トリック写真のような演出となっています。

宇宙よりも遠い場所 STAGE1「青春しゃくまんえん」 アニメ/動画 - ニコニコ動画

 

 

女子高生の無駄づかい OP(2019年夏)

0:11からの一連のシーンでは、写真撮影の際にシャッターボタンを押すとスマホ画面がその瞬間に一時停止する演出が加えられています。

0:50からの一連のシーンでは、静止画を連続させて動画に編集したような演出となっています。

女子高生の無駄づかい 第1話「すごい」 アニメ/動画 - ニコニコ動画



 

空挺ドラゴンズ OP(2020年冬)

この作品は、3DCGアニメーションなので、カメラを意識した演出というよりも、3DCGならではのカメラワークを使用した演出となっています。特に0:22~0:53は、ワンカットの長尺映像となっています。



 

乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(1期)OP(2020年春)

0:42からの一連のシーンでは、主人公のカタリナが各登場人物と一緒になって順番に登場する中で、登場人物ごとに幼少期と15歳の両パターンを揃えつつ、登場人物/年齢がかわる際にキャラクターの動作がバトンされる演出となっています。個人的にかなりお気に入りです!

乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった… 第1話「前世の記憶を思い出してしまった…」 アニメ/動画 - ニコニコ動画

 

 

 

つぐももつぐもも2期)OP(2020年春)

このOPは、カメラを意識した演出というよりも、ヘッドカメラを装着して撮影したかのような一人称視点のカメラワークが特徴的です。

0:29からのシーンは、かずやの一人称視点から撮影したかのような演出となっています。

1:22からのシーンは、桐葉の一人称視点から撮影したかのようなダイナミックな演出となっています。

継つぐもも #01「お悩み相談室」 アニメ/動画 - ニコニコ動画

 

 

 

ラブライブ!スーパースター!!(1期)ED(2021年夏)

OP映像は動態的な演出となる一方でED映像は静態的な演出となるのが通例の中で、「ラブライブ!スーパースター!!」は、OP映像のようにED映像もよく動きます。

(上の動画基準で)1:29からのシーンは、キャラクターがカメラを意識しているかのような演出となっています。

1:40からのシーンも同様です。

ラブライブ!スーパースター!! #01「まだ名もないキモチ」 アニメ/動画 - ニコニコ動画

 

 

 

先輩がうざい後輩の話 OP(2021年秋)

このOPは、カメラを意識した演出が多用されています。

0:04からのシーンでは、静止画を連続させて動画に編集したような演出が加えられています。

0:11からの一連のシーンは、冒頭の映像が会社用のPVであるかのようなメタ的な演出となっています。1:22からのシーンも同様です。

0:24からのシーンでは、2人の会話中の映像に一人称視点の映像が適宜加えられています。

0:41からのシーンでは、スマホで縦に撮影した映像が手ぶれ込みで映し出されています

0:51~0:59および1:05~1:12のシーンは、出演者がカメラに向かって演技・歌唱するミュージカル映画のような演出となっています。この部分は、ニコニコ動画で大人気でしたね!

先輩がうざい後輩の話 #1「お互いの歩幅」 アニメ/動画 - ニコニコ動画

 

 

 

カッコウの許嫁(1クール目)OP(2022年春)

スマホ時代の現代的特徴と言うべきかもしれませんが、このOPでは明確にスマホのカメラを意識した演出が多用されています。

0:47からの一連のシーンでは、スマホアプリからの生配信しているような演出となっています。

0:54には、生配信のシーンがスマホ画面であることがネタばらしされています。

0:58からの一連のシーンでは、足元にカメラを設置して撮影したかのような演出となっています。

1:08からの一連のシーンは、カメラを意識した演出というよりは、一人称視点のカメラワークとなっています。

カッコウの許嫁 1羽目「私の彼氏になりなさいよ」 アニメ/動画 - ニコニコ動画

 

 

 

リコリス・リコイル OP(2022年夏)

0:35からのシーンは、カメラを意識した演出というよりも、2Dアニメにもかかわらず、実写映像のようなワンカット撮影となっています。

リコリス・リコイル 第1話「Easy does it」 アニメ/動画 - ニコニコ動画

 

 

 

これからもカメラを意識した演出が見られると嬉しいです!

 

 

「令和ちゃん」と元号と天皇――「令和ちゃん」は天皇制を変質させるか?

元号「令和」

 

 皆さんは「令和ちゃん」というキャラクターをご存知でしょうか?

 「令和ちゃん」とは、元号「令和」を擬人化したキャラクターであり、主にTwitter上で見られるネット用語です(令和ちゃんとは (レイワチャンとは) [単語記事] - ニコニコ大百科)。

 初登場は新元号「令和」が発表された直後らしいのですが、それ以降は、夏冬が長くなり春秋が短くなった近年の天候に関連して言及されることが多いようです(特に季節の変わり目に厳しい天気になると「令和ちゃん」がTwitterでトレンド入りしている印象です)。

 単に「令和ちゃん」と文字だけで言及される場合もあれば、「令和ちゃん」のキャラクター画像も添えられて言及されることもあります。その場合、このキャラクターは少女であることが多いようです。

 この記事では、この「令和ちゃん」と元号天皇制について、雑考を記したいと思います。

 

 

「令和ちゃん」の擬人化による「令和」の脱天皇化?

 さて、このように元号「令和」は擬人化され「令和ちゃん」として扱われているのですが、ここで奇妙なことに気付きませんか?

 日本においては西暦645年の「大化」以来の歴史がある元号ですが、明治以降は「一世一元」となっています。つまり、元号は、皇位の継承があつた場合に限り改める」元号法2項)ことになっています。

 もともと、中国に由来する元号制は天皇が時間をも支配する」という思想に基づくものですが、「一世一元」の下で各天皇とそれぞれの元号が一対一対応することにより、ある天皇とある元号が強く結びつくことになりました。その結果、明治期の天皇明治天皇、大正期の天皇大正天皇、昭和期の天皇昭和天皇と呼ばれることになります。

 このように一世一元が採用されている現代においては、元号はその時代の天皇と強く結びついていると言えます。そうであれば、天皇制・元号制を採用する現代日本において、各時代の元号から真っ先に想起すべき人物とは、その時代の天皇にほかならないはずです。

 

 しかしながら、「令和ちゃん」は、このような状況に重大な変化をもたらしたように見受けられます。つまり、(Twitterを中心とするネット空間に限られた話かもしれませんが)「令和」という元号から想起されるのは、今上天皇徳仁天皇)ではなく、「令和ちゃん」になっているのです。

 そもそも、「令和ちゃん」という用語を使用する人々は、その使用に際して、今上陛下のことはまったく念頭にないかもしれません。私個人の感覚としては、上記で指摘した天皇元号の結びつきを踏まえれば、元号天皇以外の人物と結びつける元号擬人化には躊躇を覚えます。

 

 いずれにせよ、少なくともネット空間においては、元号天皇の結びつきが弱まっていると言えるのではないでしょうか。言い換えれば、元号が脱天皇化している」のではないでしょうか。このような意味において、一世一元によって元号と密接に結びついた現代の天皇制を「令和ちゃん」は変質させている可能性がある、と私は指摘したいのです。

 ちなみに、元号の擬人化は「令和ちゃん」に限定されていません。令和から遡って、平成・昭和・大正・明治にまで擬人化が及んでいるようです。

 

 

「令和ちゃん」誕生の要因

 ここまでは元号の脱天皇化現象を指摘してきましたが、ここからはその要因を探りたいと思います。つまり、令和になってから元号が擬人化されるようになった(つまり「令和ちゃん」が誕生した)理由は何なのか、について考察したいと思います。

 

前提条件――インターネットの普及

 まず、そもそも「令和ちゃん」がネット用語として誕生・発展したという経緯からすれば、インターネットの存在は「令和ちゃん」誕生の前提条件であると言えるでしょう。

 インターネットが存在していなかった/一般に普及していなかった平成前期までは、この前提条件はそもそも満たされていなかったでしょう。この前提条件が十分に満たされるようになったのは、インターネットが一般に普及し、TwitterなどのSNSが広範に使用されるようになった2010年代以降でしょう。この時期に令和への改元がちょうど該当したために、「令和ちゃん」が誕生したのではないでしょうか。

 もちろん、口頭(演説・井戸端会議)・出版(新聞・雑誌・ビラ)・放送(ラジオ・テレビ)・映像(映画・ビデオ)などの各種媒体は以前から存在していました。そのため、このような媒体によって元号の擬人化が広まった可能性があったと言えるかもしれません。しかしながら、「令和ちゃん」のような、俗語/ミームの登場と普及は、媒体管理者によって表現内容が事前審査されることなく一般人が自由に発信することができ、その内容を社会全体で(急速に)共有・消費することができるようなSNSの登場を待つ必要があったはずです。

 このようにインターネット(特にSNS)を前提条件として「令和ちゃん」は誕生したと考えられますが、しかし、これだけでは十分ではなく、その他の要因が不可欠だったと思われます。つまり、たとえば昭和から平成への改元の際にSNSが存在したとしても、「平成ちゃん」は誕生しなかったと思われます。私の印象としては、「令和ちゃん」が誕生したのは、平成から令和への改元が「天皇生前退位」に伴って行われたことに強く影響されていると感じます。具体的には、「令和ちゃん」が誕生した生前退位の副作用として、以下の3点を指摘できるかと思います。

 

生前退位の副作用①――めでたい改元

 一般に、平成から令和への改元は、めでたいものポジティブなものと受け止められています。これは、昭和から平成への改元のように天皇崩御に伴う改元ではなく、天皇が健在のまま生前退位に伴って改元が行われたからにほかなりません。

 仮に、天皇崩御に伴う改元に際して「令和ちゃん」が誕生したとしたら、(刑罰法規としては既に存在しないものの)社会的な「不敬罪」あるいは「不謹慎警察」のために、「令和ちゃん」の誕生は歓迎されなかった可能性が高いと思われます。

 このように、改元に際する上皇陛下の健在は、「令和ちゃん」誕生に対する社会的抑圧を払拭する要因となったと思われます。

 

生前退位の副作用②――「平成天皇」「令和天皇」の不在

 天皇生前退位は、「平成天皇」「令和天皇」の不在をもたらしました。一般に、存命中の天皇に対して「元号天皇」(たとえば今上天皇に対する「令和天皇」)と呼ぶことは、不敬とされています。「元号天皇」の呼称は、諡号追号(死後におくられる称号)に該当するためです。

 したがって、(現時点では)平成期の天皇(昭仁天皇、現上皇)が「平成天皇」と呼ばれることはありませんし、令和期の天皇徳仁天皇今上天皇)が「令和天皇」と呼ばれることもありません。特に、平成から令和への改元に際しては、平成期の天皇生前退位し、「平成天皇」ではなく「上皇」と呼ばれるようになったため、当代の元号(令和)のみならず先代の元号(平成)についても、天皇の呼称と組み合わせられていません。この点は、昭和から平成への改元の際とは大きく異なります。

 以上のように、令和改元後の「令和」と「平成」については、「令和天皇」のみならず「平成天皇」までもが禁止・忌避されるために、天皇元号の結びつきが希薄化したものと見受けられます。そして、その結果として、元号から真っ先に想起されるべき人物として各天皇に思い至らなくなった人々が増え、脱天皇化された元号から「令和ちゃん」などの擬人化キャラクターが誕生したのだと思われます。

 

生前退位の副作用③――改元の神聖性の低下

 現代天皇制においては、改元は一世一元の下で行われます。つまり、天皇崩御元号の終期(改元)が同タイミングになります。このように、元号天皇の寿命と密接に結びつくと――「天寿」「天命」という言葉が存在することからも伺えるように――、「死」と連結された改元は、ある種の神性、神聖性、あるいは「天の意思」のような性格を帯びるようになります。そうすると、「死」に対する人々の一般的な倫理観の発露として、改元や新元号には一定の不可侵性が生まれ、「令和ちゃん」のような擬人化が行われにくい状況になるものと思われます。「死者を悪く言うな」は一般人の死に対してよく言われることですが、日本において最も権威ある存在たる天皇崩御であれば、神聖性・不可侵性の磁場は崩御それ自体だけでなく、崩御に伴う改元にまで及ぶでしょう。

 しかしながら、以上のような改元の神聖性・不可侵性は、昭和から平成への改元までにしか当てはまりません。平成から令和への改元は、従前とは状況がまったく異なりました。上皇陛下の生前退位の意向がスクープされると、ネット上では元号予想が始まり、マスメディアも政府の改元体制や改元スケジュールについて積極的に報道していました。

 このような状況においては、そもそも生前退位が人為的なものであるために、改元の人為性――「天の意思」ではなく「人の意思」によって行われる性格――が強調される結果となりました。ここでは改元の神聖性・不可侵性が相当に低下しているため、多くの人々が「令和ちゃん」の誕生に際して不敬・不謹慎の念を抱かなかったのだと思われます。

 

 

まとめ

 以上をまとめると、インターネット時代において、明治維新以降前例のない生前退位に伴って令和への改元が行われたためにこそ、その副作用として「令和ちゃん」が誕生したのだと思われます。仮に、今後の改元崩御に伴って行われる場合、新元号の擬人化は、(一切行われないとは思いませんが)少なくとも改元直後は「令和ちゃん」レベルの規模では行われないと思います。また、上皇天皇崩御した際に、(たとえば「令和ちゃん、さようなら」のようなコメントによって)擬人化キャラクターを持ち出すことにより、崩御した天皇元号の結びつきを希薄化させることは、(意識的にせよ無意識的にせよ)不敬・不謹慎として忌避されるのではないかと予想します。

 とはいえ、「令和ちゃん」という前例が一定の規模で生じた以上、今後の大勢としては、元号の擬人化は行われ続けると思われます。その場合、やはり元号の脱天皇化は進行することになりますが、これが現代の天皇制のあり方にどのような影響を与えるのか興味深く見守りたいと思います。

 

 ところで、現在「令和ちゃん」は少女(未就学児?)の姿で描かれることが多いのですが、さらに一部では自覚的に「令和ちゃん」の年齢を令和の年数に対応させているようです。つまり、令和4年になれば「令和ちゃん」は4歳になる、という計算になるようです。

 このような成長図式が界隈で共有されて「令和ちゃん」が令和の年数とともに年齢を重ねるのか、それともずっと成長しないままなのか、これからの「令和ちゃん」の成長具合にも要注目です。

 

 

 

2022春アニメの感想――13作品ひとことコメント

 

 

7月になりました! ということで、この記事では、私の視聴した2022春アニメ13作品について適当なコメントを書きたいと思います!(五十音順)

 

 

RPG不動産

① 各話完結型の日常系のストーリーかと思いきや、ファーの謎をめぐるストーリーが軸となっており、ちょうどよい緊張感がありましたね!

② 11話の最後で琴音が死に、12話冒頭でも回復や復活の気配がないのには、少しハラハラしました。作品の全体的な雰囲気からして、少なくともメインキャラは死にそうにない雰囲気でしたので。しかし、まさかまさかの第3話から伏線が回収されて大団円でしたね!

③ 最終話は、メインキャラ4人自らが引っ越しするというオチでしたが、RPG不動産」というタイトルに相応しいエンディングには好感が持てました!

R. I. P.

 

 

乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です

① 各所で指摘されている通り、作画がやや微妙でしたね。とはいえ、エピソードが進むうちに、気にならなくなりました。

② しかし、視聴当初に作画よりも気になったのは、眼の部分のキャラデザです。特にアンジェリカなどは、表情によっては違和感を覚えました。同様のデザインにもかかわらず、オリヴィアやミレーヌの眼にはあまり違和感がなかったのは、なぜでしょうか?

③ 中盤以降に登場したミレーヌ王妃がオリヴィアやアンジェリカよりも人気を博したのには、共感できます笑

④ 声優の演技としては、市ノ瀬加那さんによるオリヴィアの面倒くさい系女子の演技が上手でしたね。薄幸演技に磨きがかかっていましたね笑

⑤ 全体としてみれば、かなり面白いストーリーであり、毎話続きが気になっていました。是非とも2期を期待しています!(もちろん作画は向上して!)

既婚者のミレーヌ王妃にプロポーズする主人公

 

 

骸骨騎士様、只今異世界へお出掛け中

① ストーリーとしては、最強主人公による勧善懲悪の繰り返しなので、後半になるとやや退屈さを感じました。主人公たちとは別に進行していた外交・政治をめぐる動きは面白かったのですが、アニメでは尻切れとなっていましたね。

② このアニメで特筆すべきは、キャラクターの手書き作画とCGの上手な使い分けです。フルアーマーのアークだけでなく、アリアンやポンタまでCGを活用していましたね!

③ ヒロインのアリアンよりも、ポンタの方が「かわいい」という言葉を大量にもらっていましたね

真のヒロイン

 

 

かぐや様は告らせたい―ウルトラロマンティック―(3期)

① 1期、2期に引き続き最高の作品ですね! しかも今期は、ようやく一つの山場を迎えたウルトラロマンティックな最終話となりました!

② 1期(2019年)放送後に、原作漫画の続きを3期最終話あたりまで読んでいたので、ラストシーンまでの展開はなんとなく記憶していたのですが、大量のハートの風船を飛ばすシーンは改めてアニメで見てもロマンチックでしたね!

③ これまでも感じていたことですが、白銀御行は、歴代ラブコメ主人公の中でも格好良くて魅力的なキャラクターですね!

④ 3期の(実質的な)新規キャラとしては、ツンデレ先輩こと四条眞妃に言及せねばなりません。かぐやや藤原書記などの既存のどの女性キャラよりも好きになりました! そして相変わらず薄幸キャラでしたが、市ノ瀬加那さんがツンデレな演技をしているのは、新鮮で演技の幅が広がったと感じました!

⑤ 2期で既に登場していた子安つばめですが、CVを福原遥さんが担当していることを3期で初めて知りました。俳優の福原さんはドラマ「正直不動産」などで見ている限り、かなり甘めの声質だと思っていたのですが、子安先輩の声も違和感なく上手な演技でした!

⑥ 千花が芝公園を回したりラップがMV風となったりするなど、第5話のラップ回の演出が好きでした!  特殊EDの「My Nonfiction」も購入しましたが、個人的には、2番の千花のソロパートの「何を伝えたいの? 何がしてみたいの? ピッチリズム韻の硬さよりも大事なことがあるんじゃないの?」がお気に入りです。

⑥ 新作アニメ「かぐや様は告らせたい―ファーストキッスは終わらない―」の上映・放送も楽しみにしています!!

ウルトラロマンティック!

 

 

カッコウの許嫁(1クール目)

① 作画については放送開始当初に各所で言及されていたほど気になるものではありませんでした。むしろヒロインたちは問題なく綺麗に描写されていたと思います。あと、ヒロインたちの魅力を際立たせる服装のデザインも各シーンで多種多様に異なっていましたよね。

② 所々でストーリー展開が荒い部分が気になりました。特に、この作品の大前提となる赤子の取り違えは、2人の性別が異なることを踏まえれば考えにくいことです。今後の展開で、この不自然さが取り除かれれば良いのですが。11話では、エリカの育ての父(凪の生物学上の父)が、怪しさを漂わせていましたね!

③ 王道ラブコメにおいては2人のヒロインの間で揺れる主人公が描かれますが、11話までの長きにわたって、凪とのエリカとの間で互いに恋愛的な好意が(少なくとも自覚的には)まったく向けられていないのは、新鮮に感じました。

④ この作品のメインヒロインの天野エリカ(CV:鬼頭明里)、瀬川ひろ(CV:東山奈央)、海野幸(CV:小原好美)の中で、幸が他の2人よりも人気なように感じます。個人的にはその要因はCVにあるのではないかと思っています。

⑤ メインヒロイン3人のうち、個人的にはエリカを応援しています! あと、エリカが各所で突然コスプレするのは好きですよ笑 12話「好きじゃない、まだ」で新たな展開が見られましたが、2クール目も楽しみにしています!

ここで3人も思い浮かぶとは、さすがラブコメ主人公!

 

 

恋は世界征服のあとで

① 世界観としてはやや異色ながらも、きちんと王道ラブコメしてましたね! デス美は今期アニメの中で一番ヒロインしていたように見えました!

② 不動もデス美も20歳を超えているように見えたのに、二人とも高校生なんですね笑

③ 展開として上手いなと感じたのは、10話の文化祭デート編です。発想の転換でまさか正装のままデートできるとは!

④ 12話のケーキ入刀編は、伏線が丁寧すぎて途中でオチが分かってしまいましたが、それでも王道的展開は嬉しかったですね!

正装デート(第10話)

究極のケーキ入刀(第12話)

 

 

処刑少女の生きる道

① 個人的には、(シリーズ続編作品を除き)数クールぶりに面白いラノベ原作の異世界転生作品に出合えたと思っています。そもそも、この作品については、原作第1巻が出版された時点ですでに高い評価を得ていましたから、当然のことかもしれませんね。

② しかし、原作を読んでいないので、最終話まで見ても魔導などの仕組みについては、あまり分からないままでした。

③ 作品の前面に押し出された強烈な百合は、かなり楽しめるものでした!(殺伐百合とか言われていましたが笑) アカリやモモのメノウに対する感情は激重で強烈でしたね!

④ 作画節約回と呼ばれた第8話については、一部では批判的なコメントがありましたが、個人的には、優れた演出によってカットの使い回しが有効に活用されたという点でむしろ高く評価できると思います。

⑤ この作品では、こだわりのある言い回しが何度か登場していました。特に、第11話の「なんせあたしは四大ヒューマンエラーの中でも最弱……にして最低、最悪と評判のパンデモニウムだよ!」という言い回しが印象に残っています。

⑥ 2期を期待してます!

⑦ はにゃ

経典魔導による疑似教会(?)の格好良さに中二心をくすぐられました

 

 

SPY×FAMILY(分割1クール目)

① 作画は申し分なく、声優の演技も上々で、丁寧に作られた作品でした。とはいえ、アニメオリジナルエピソード(原作を膨らませたエピソード)を挿入するなど、丁寧に作り過ぎて、テンポが悪く感じられたのは否めません。

② 放送前から予想されていた通り、国内からも国外からもかなりの人気を得た作品になりましたね! 原作読者としては嬉しい限りです。

③ 大人気の作品のためTwitter上には大量のファンアートがアップされていましたが、個人的には、成長したアーニャとダミアンのファンアートが好きです!(「#ダミアニャ」で検索!)

 

 

パリピ孔明

① この作品も、高い評価を得ていましたね! 原作読者の私からすれば当然の評価だと思います。

② ストーリーとしては、孔明が勝敗のすべてを決するのではなく、やはり最後には英子の歌が決定的な要因になった点や、孔明の策によって結果的に敵対していた相手の問題さえも解決されるようになった点は、視聴者にとって非常に後味の良い展開でした。

③ 英子や孔明といったメインキャラクターも魅力的でしたが、オーナー小林、DJサトリ、メガネの最古参ファン、KABE太人、赤兎馬カンフーといったサブキャラクターも魅力的でした!

④ 音楽を題材とする本作品はまさにアニメ化に相応しい作品でした。英子の歌唱を担当した96猫さんや七海の歌唱を担当したLezelさんの歌唱力は素晴らしかったですね! 特に英子の歌声が時系列に沿って変わっていく様は、非凡としか言えませんね!

⑤ 物語中盤でラップが登場しましたが、ラップの教養のない私には韻を把握するのは無理でした…… でも、韻を踏んでいるだけあって聴き心地は良いですね!

⑥ ニコニコ動画で見ていて気になったのが、必ずと言ってよいほどに英子が画面に映るたびに「かわいい」とコメントが流れていたことです。こうなったのは、もちろん原作のデザインあってこそですが、⑴P.A.WORKS御用達の関口可奈味さんによるキャラクターデザイン、⑵キャラデザのベースとしてほとんど常に紅潮していた頬、⑶CV:本渡楓の三要素が組み合わさったためであると見ています。

⑦ この作品は、オリジナル作品を多く手掛けるP.A.WORKSにとって初めての漫画原作アニメ化となりましたが、大成功となりましたね! 個人的には、P.A.WORKSには、今後は3作に1作くらいの割合で漫画をP.A.WORKSの安定した作画でアニメ化してほしいです!!(先日発表されましたが、P.A.WORKSが漫画「スキップとローファー」をアニメ化するそうです。個人的には、P.A.WORKSには超有名漫画よりは中堅漫画をアニメ化して、その良作画によって作品の価値を大幅に高めるようにしてほしいですね)

⑧ 2期を強く期待します!! 原作読者としては2期も盛り上がることを請け負えます!

第3話で英子が背を向けてリズムをとってから振り返ってシャウトするシーンが好きでした

第9話の「ジャジャーン!アイドルバンドAZALEAのベースボーカル……久遠七海で~す」と七海が告白する場面も好きでした

 

 

本好きの下剋上(3期)

① 相変わらず地に足のついた丁寧なストーリー展開で好感が持てます。インク製法に四苦八苦するなど、本の制作過程の描写は、タイトルに違わない丁寧さ伺わせます。

② とはいえ、1期の最終話ではマインは神殿の巫女見習いになり、3期の最終話では貴族の養女になるなど、物語には大きな転換点もあります。今後が気になるところです! 第4期を期待しています!!

大切な存在ができたデリア

 

 

まちカドまぞく 2丁目(2期)

① ニコニコ動画では今期トップクラスの人気を博した作品だったように見えます!

② 2期前半は、シャミ子の過去と千代田桜の謎に迫るストーリーがメインとなりました。その結果、第6話が最終話みたいな感じになっていましたが笑

③ 2期で新たに登場したリコは、キャラデザも京都弁も無自覚鬼畜な性格も、良いキャラクターですね! 個人的には、シャミ子や桃よりも好きになりました。リコ君に甘くて流されてしまうマスターも好きです!

「えらい凝った格好のお嬢さんですなあ。今日はぶぶ漬けしかないんやけど大丈夫?」(第4話)

「だからこれからはシャミ子が笑顔になれるだけのごくごく小さな街角だけを全力で守れたら、それが私の新しい目標になる気がするんだ」(第6話)

 

 

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会(2期)

① 2期も良作でした! 他のシリーズとは異なって、脚本に見過ごせない無理がない点や、楽曲がMV風の演出となっている点は、1期に引き続き非常に良かったです。

② 1期の時点ではお気に入りのキャラクターは特にいなかったのですが、2期になってからは、愛さんランジュが気になりました! ユニットについては、楽曲についてもMVについても、DiverDivaが一番好きですね!

③ ランジュはいきなり第1話から格好良かったですね! 2期の中では、楽曲としてもMVとしても「Eutopia」が一番好きになりました!

 

 

 

理系が恋に落ちたので証明してみた。r=1-sinθ(2期)

① キャラクターたちが(知的)誠実さをもって恋愛関係などの人間関係に(理系的手法で)真摯に向き合っている姿勢は、この作品の最大の魅力であり、上質なラブコメディたらしめている最大の要素だと思います!

② 今期アニメは、シーズン途中で最終回を迎えたかのような描写となっていたものが多かったのですが(乙女ゲー世界、まちカドまぞく、虹ヶ咲など)、個人的No.1としては、この作品の第6話「理系が恋に落ちたので証明を終了してみた。」が今期最大の最終回っぽい雰囲気を醸し出していました! 氷室と雪村は「AがBを好きである条件とは、『A本人がBを好きであると認識している事』である」という、よくよく考えてみれば妥当な結論に落ち着きましたね。しかし、「理系が恋に落ちたので証明してみた。」というフワッとしたタイトルのおかげで、彼らが恋愛研究を続けられますね!

③ 第12話はまさかの展開でしたね! この作品でまさか犯罪が発生するとは思いませんでした。式城は単に凡な人間かと思っていたら、とんでもない背景を持っていました。この事件の後、奏が幸村に惚れてしまいましたが、これは仕方ないですね! 個人的には、研究発表の際に奏が幸村に助けられた1期の沖縄合宿編の時点で三角関係になってほしいと考えていたので、2期でそうなって嬉しいです。

④ 棘田恵那と犬飼虎輔の関係のさらなる発展も見てみたいですね! 3期を期待!!

人気No.1の雪村心夜くん

 

 

2022春アニメを総括するとすれば、「パリピ孔明」「かぐや様は告らせたい」「まちカドまぞく」など、ラップが多かったシーズンでしたね笑

 

2022夏アニメも楽しみです!

新作アニメとしては異世界おじさん」が楽しみですし、続編としては「シャドーハウス(2期)」「Dr. STONE 龍水」「ようこそ実力至上主義の教室へ(2期)」などは必見です!!

 

 

『かげきしょうじょ!!』第12巻の感想・考察――トップとは? 男役と娘役で悩む愛の結論とは?

f:id:irohat:20220410194956j:plain

『かげきしょうじょ!!』第12巻

 

 

こちらは、斉木久美子『かげきしょうじょ!!』第12巻(2022年4月5日発売)の感想・考察を書き連ねた記事です(過去記事はこちら)。ネタバレにはご注意ください!

 

 

頂点に立つ者のトップ論

第12巻では、トップに立つ三名からそれぞれのトップ論が語られ、奈良田愛と渡辺さらさに大きく影響を与えました

 

センター・小園桃のトップ論

愛が以前所属していたJPX48のセンター・小園桃は、グループの頂点に立つには人気や実力だけが求められる訳じゃない、と言います(37幕)。さらに、彼女自身は歌も踊りもたいして上手ではなく、自身より優れた容姿の子が他にもいる、とも言います。そんな彼女がセンターになれたことについて、小園桃は自身が「普通」であったからだと分析します。「普通」にもかかわらずセンターになった彼女には、悪意が向けられたとも言います。

しかし他方で、そんな「普通」の彼女であっても、センターとしての責任を背負うことになります。後輩の手本になったり、不真面目な子に対して指導を行ったりもしなければならないのです。そんな彼女の苦労に対しては「天狗になってる」などと叩いてくる人もいます。

小園桃は、こういった責任と苦労をすべて受け止めるのがグループの頂点である、と語ります。

ただ、そんなトップ論を語った小園桃に対して、愛は彼女が「普通」ではない、と言葉をかけます。小園桃には「オーラ」「人を惹きつける何か」があると言うのです。そして「それだけはどんなに努力しても手に入らない」と評して、愛はさらさのことを想起するのでした。きっと愛は、さらさと過ごすうちに、アイドルとして上位の人気があるほどの容姿が自分にあったとしても「オーラ」や「人を惹きつける何か」は自分にはないものだと感じていたのでしょう。

さて、小園桃のトップ論は、男役と娘役の間で悩む奈良田愛にどのような影響を与えたのでしょうか? 娘役になるという愛の結論に対して、小園桃のトップ論は消極的な理由として作用しました。愛曰く、「私…人の中心になって引っ張ってゆくタイプでは無いのが良く解ったので…」と(40幕153頁)。

ところで、小園桃との食事は、他の方面でも愛に影響を与えましたよね。「学校外に友達が出来てしまったかもしれない」のです(37幕39頁以下)。しかも、愛の頑張りに桃も刺激されており、良い相互作用が生まれています(39幕88頁以下)。それにしても、小園桃のラインのアイコンは桃、奈良田愛のアイコンは奈良の大仏なんですね笑

また、小園桃の素の言葉や表情が見られ、ますます彼女のキャラクターの魅力が増しましたね。本科生編の開始とともに男役と娘役の間で揺れる愛に対して、小園桃の存在は間違いなく重要な役割を果たしました。小園桃が再登場してくれることを期待しています!

 

男役トップスター・朝比奈流のトップ論

春組男役トップスター・朝比奈流は、退団会見にてトップ論を語ります(37幕)。最初のうちは一人でトップとしての責任感・使命感を気負っていたものの、「やがて私には春組の仲間がいると、舞台は一人では成り立つものではないという事を、改めて気付かされました」と言うのです。そして、組の下級生たちが育ち朝比奈流トップの春組が完成形に到達したと評して、トップの座を次世代に受け渡すと決意したと語ります。トップになった者は、「トップの始まりと同時に終わりを見据えている」のです。

このような朝比奈流のトップ論は、渡辺さらさに影響を与えました。オルフェウスとエウリュディケ」で暴走したさらさを現実に引き戻してくれたのは、まさに仲間なのでした。つまるところ、「全は個にして、個は全なり。個は弧にあらず」なのです。さらさはそのことを自覚し、自来也bot(白川暁也)に対して「紅華の仲間の皆さんがささえてくれるので、少しずつさらさは成長できてます」と送っています(40幕)。

また、朝比奈流のトップ論とシンクロするのは、小園桃のアイドルとしての生き様です。彼女は、「私、もう完成しちゃったのかな。JPXとして、アイドルとして、もう伸びしろが無いって事なのかなって思うんだよね」と一度は弱音を吐きつつも、「卒業するのは次にセンターを奪取してから」「私がJPXを去るときは華々しく」と宣言します(37幕)。トップになれば後は退団とセレモニーしかない紅華とは対照的に、アイドルはトップからの陥落もあり得ます。実際、直近の総選挙で小園桃はセンターから陥落しました。しかし、センター奪還を自身のアイドルとしての完成形として据えてこれを卒業条件とする小園桃の生き様は、自らの組の完成形の到達を見届けて退団を決意した朝比奈流と通ずるところがあると言えるのでないでしょうか。

 

娘役トップスター・城花るりのトップ論

冬組娘役トップスター・城花るりも、奈良田愛に尋ねられて、娘役トップのあり方を語ります(40幕)。曰く、

まず娘役として自分の個性を見失わず、男役トップの傍らにつねに寄り添いながら、男役トップのファンの皆様に嫌われないこと。

後は――これは私の持論なんだけれど、「娘役トップスターは美しき矢印たれ!」

私が差し出した手の美しさによって、それを受け取る星〔男役トップ・里美星〕の手が色気を増し! 星を見つめる私の首筋のラインが美しくあればある程、見つめ返す星の瞳の煌めきが増して見えるのよ!!

組の頂点に居る男役トップスターをより輝かせてみる、それが私達。

娘役になると決意した奈良田愛に対して、上記の小園桃のトップ論が消極的な理由として作用したのに対して、城花るりのトップ論はむしろ積極的な理由として作用したと見るべきでしょう。

しかしながら、愛が男役ではなく娘役を目指すと決意した要因は、上記のトップ論だけではあり得ません間違いなく、「オルフェウスとエウリュディケ」の授業でさらさの暴走とそれを引き戻すことを経験したからこそ、愛は「娘役トップになってさらさと銀橋を渡る」と宣言するに至ったのです

 

 

娘役を目指す愛の決意

 

暴走したさらさを引き戻す愛

12巻の見どころの一つは、あるいは9巻から始まった「オルフェウスとエウリュディケ」の授業のハイライトは、暴走したさらさを引き戻す愛でした。

さらさ・愛・紗和・千秋の組は、練習で上手くいっても、授業本番になると、さらさが暴走しゾーンに入って演劇に不可欠なチームの統制を崩します。実際に、最後の授業では皆が危惧した通りにさらさは一人で突っ走ります(39幕)。

役になりきり過ぎて現実との境界を見失ったさらさについて、愛は次のように独白します(39頁98頁以下)。

今ここに、渡辺さらさは居ない。存在するのは、焦りと憎しみにかられたオルフェウスのみ。

イラつく。息が合わない。苦しい。

さらさの演技に私はいつも魅了されつづけて来た。あの時も、あの時も。一緒の舞台に立ちたいと、銀橋を渡りたいと、天才とはこういう人の事を言うのかと、人のこころを掴んで離さない。

でも、実際に演技をしてみると――

このように愛はさらさを「天才」「とても才能ある人」と評しますが、必ずしも周りの人に益するような演技法ではありません。奈良田君子は端的にこれを「才能」ではなく「特異体質」「座組の失敗」と表現しました(39幕108頁)。

さらさが「弧」「独りよがり」になってしまったことは、鏡の前に立つさらさが自分自身としか向き合っていない心象風景によって象徴的に描写されます(39幕118頁)。

暴走するさらさを愛は何とかして引き戻そうとします。このときヒントになったのは、母親の経験談でした。愛は「ここには誰もいない!!」と叫んでさらさの口元を掴み、現実へと引き戻したのでした(39幕119頁以下)。

この「ここには誰もいない!!」は、ダブルミーニングとなっています。一方では、演劇上のセリフ通りにオルフェウスの後ろには誰もいない」ことを意味し、他方では、暴走して自分以外に誰も見えていないさらさ本人に対して「さらさの演技の周りには誰もいない」ことを意味しているのです。

愛がさらさの口元を掴んだ行為は、結果的にさらさを現実へと引き戻すことに成功しました。のちに高木先生は愛の行動について「実に勘がいい」「意識が飛んじゃった役者には、触ってあげて感触で引き戻すのがいいんだよねぇ」と評価しています。

 

愛の憧れと願いは一貫して……

12巻の見どころのもう一つは、さらさに対して愛が娘役を目指すことを宣言したシーンでした(40幕148頁以下)。

城花るりのトップ論が最後のきっかけとなったのは間違いありませんが、むしろこれは、ほとんど出来上がっていたパズルの最後のピースに位置付けられるでしょう。愛が娘役を目指すという結論を導くためのピースの大部分は、「オルフェウスとエウリュディケ」の最後の授業での経験でした

暴走したさらさを引き戻すとき、愛は次のように決意しています(39幕116頁)。

あの日、星を見た。私はそれを再生する。何度も、何度でも。その星が一番高い宇宙で輝きを放つまで追いかける。私はその星を決して見失いはしない。

この「あの日」というのは、予科生の観劇日の後に、「見よ!真っ暗な夜の帳の中、燦然と輝くあの星々!!」などのロミオのセリフをひとり演じたさらさを見た日のことです。このとき愛は次のように独白していました(『シーズン0』12幕363頁以下)。

みんなは気付いていただろうか。思わずつられて空を仰ぎ見る、自分たちの姿を。

みんなには見えたのだろうか。夜空に浮かんだ眩い星々が私には見えた。あの星、あの一番高く大きく輝く星。

あれは、渡辺さらさ。あの人はあそこへ行くべき人だ。私もそこへ、その場所へ、同じ高さであの世界を、見てみたい。

このように愛はずっと前からさらさに強烈な憧れを抱き、そして自分もその隣にいたいと思っていたのです。そう、「娘役トップになってさらさと銀橋を渡る!」(40幕154頁)ことを愛はずっと一貫して願っていたのです。

愛は、男役か娘役かで悩み、「オルフェウスとエウリュディケ」の経験を通して、さらさという「組の頂点に居る男役トップスターをより輝かせてみる」自分自身に気付いたからこそ、愛は自身のさらさに対する一貫した憧れと願いを自覚することができたのでした。

そして、象徴的なのが、愛の表情です(40幕151頁、154頁)。おそらく過去一番の晴れやかな笑顔をしていますね!

 

 

印象に残った小ネタ集

12巻でも様々な見どころがありました。

 

黒塗り背景の使い方

この作品は黒塗り背景の使い方が非常に上手だと感じるのですが、12巻でも「私達のこと、忘れないでね」のコマは印象的でした(38幕68~69頁)。

 

中学時代のさらさ

38幕では中学時代のさらさのシーンがありましたね! 178cmもあれば中学生女子のスポーツでは無双できるのはもちろん、中学生男子の中でだって大活躍できますよね笑

 

「ごめんねLOVE」

テレビアニメでは第1話から使用されていた「ごめんねLOVE」ですが、(全巻調べられていないので確言はできませんが)原作でこの歌詞が登場したのは初めてではいないでしょうか(39幕88頁)。ここにアニメと原作の相互作用が見られますね。

 

好戦的な紗和

さらさ・愛・紗和・千秋の4人で「オルフェウスとエウリュディケ」を演じるに際して、紗和はさらさに対して好戦的になっていましたね。愛の前で暴走のスイッチが入ったさらさを見て、紗和は「残念。『当番』は奈良っちだったか」と独白しています(38幕86頁)。

文化祭のティボルトオーディション(5~7巻)のように、いつか、さらさと紗和、それに薫の男役対決を再び見てみたいですね!

 

奈良田君子の経験談

さらさの暴走を止めるためのヒントを愛に与えることになった奈良田君子の経験談ですが、彼女はその独りよがりの売れっ子を「ひっぱたいたの。もちろん軽くよ」と言うのです(39幕114頁)。

しかし、「スパーーーーーン」は「軽くひっぱたいた」と言うにはあまりにも良い音が出ていますよね笑

 

小悪魔の身体つき

12巻を読んでいて、「オルフェウスとエウリュディケ」における小悪魔の身体つきの描き方が目に留まりました。12巻の数か所で、オルフェウス役のさらさ、エウリュディケ役の千秋、ハーデス役の紗和、小悪魔役の愛の4人が横並びになっているコマがあります(37幕46頁、38幕48~49頁、40幕136頁)。

当然、男役のオルフェウスとハーデスは男性らしい身体つきで、娘役のエウリュディケは女性らしい身体つきで描かれているのに対して、愛の演じる美青年の小悪魔は女性らしい身体つきで描かれています。男性役にもかかわらず女性らしい身体つきのまま描かれたのは、この小悪魔がハーデス王の妻ペルセポネーの化けた姿だったからという理由があると思われます(9巻28幕24頁以下を参照)。ペルセポネーが化けたことを表すために、小悪魔の身体つきは女性らしいままだったのでしょう。

それにしても、女性ばかりの劇団で、男役が女性(ペルセポネー)を演じ(=女装)、これが男性(小悪魔)に化けるというのは、複雑怪奇な構造になっていますね笑

 

裏表紙の二人

12巻の裏表紙の見つめ合う二人は、冬組トップコンビの里美星と城花るりでしょうか。城花るりが「星を見つめる私の首筋のラインが美しくあればある程、見つめ返す星の瞳の煌めきが増して見えるのよ!!」と語ったシーンが再現されています。

 

絶対に無いことは無い

「同期生同士でトップコンビになれる事ってあるのでしょうか」と尋ねた愛に対して、里美星と城花るりは、「絶対に無いって事は無いんじゃないかな」と答えています(40幕146~147頁)。

これは、予科生の頃にオスカル様を目指すと宣言しているさらさに中山リサ先輩が「あんたじゃオスカルになれないよ」と言い放ったのに対して、さらさが「絶対なれると同様に絶対なれないなんて事はないと思うんです」と語ったことを想起させます(『シーズン0』4幕)。

 

聖地・メリケンパーク!

モデルとなった宝塚歌劇団がある宝塚市、さらさの地元である浅草に次いで、もはや第三の聖地と言ってよいメリケンパーク(と周辺施設)がまたもや登場しましたね!(40幕)

円形ステージで愛がキモオタさんに助けられた場面(『シーズン0』11幕)、オリエンタルホテルの見える公園に仲良し7人組で初めておでかけした場面(『シーズン0』おまけマンガその1・2)、「BE KOBE」モニュメントの前で愛が伊賀エレナにアドバイスを送った場面(10巻32幕)などで、この辺は登場しています。いつか神戸に行く機会があったら訪れてみたいのですが。

 

沢田姉妹と薫のリアクション

さらさにしか娘役を目指すと語っていない愛ですが、彼女がキレイ系のワンピースなどを今のうちに着慣れておきたいと言ったとき、皆は事情を察して、娘役志望の沢田姉妹は「強敵が戻ってきた!?」と焦り、男役志望の薫はニコニコしていましたね笑(40幕157~158頁)

 

101期生の登場なし?

私の見たところ、おそらく12巻に101期生は一切登場しませんでした。11巻についても、35幕63頁に伊賀エレナが背景にひっそりと登場した1コマだけでした。

オルフェウスとエウリュディケ」編が終わったので、伊賀エレナや澄栖杏といった101期生も再登場してほしいですね!

 

 

 

第13巻は、2022年冬ごろ発売だそうです! 年内ということですね!

また、メロディ本誌2022年4月号(紙版)には、『かげきしょうじょ!!』を含むカレンダーが付録されているようです!

 

このようなキャンペーンも行っているようですね!

 

 

各巻の感想・考察記事はこちらから!

 

 

 

2022冬アニメの感想――11作品ひとことコメント

 

4月になりました! ということで、この記事では、私の視聴した2022冬アニメ11作品について適当なコメントを書きたいと思います!(五十音順)

 

 

明日ちゃんのセーラー服

① 非常にフェチズム溢れる作品でした。ただの作画の凄いフェチズム作品だと思っていたのですが、最終話を見終わった後の自分の中のロス感に驚きました。あの青春感が思ったよりも身に染みていたようです…… 2期待望!

② 原作漫画を少し読んだことあるのですが、あの画風をアニメーションにするには難しいものと思われます。しかし、CloverWorksはアニメ化に見事に成功しましたね! 

③ 止め絵がいちいち宗教画と言われているのは笑ってしまいますが、そうと言わざるを得ない雰囲気がありますよね笑

④ 最終話まで見ると、木崎江利花の揺るがぬ正ヒロイン感(というより正妻感?)が印象的でした。文化祭のステージでは、まさかのピアノとバイオリンの二刀流演奏で、もはや主役の明日小路よりも存在感がありましたね笑

f:id:irohat:20220406211212j:plain

宗教画っぽい止め絵

f:id:irohat:20220406211227j:plain

この片手ピアノはなぜか一番お気に入りのシーンです

 

 

オンエアできない!

① 3分アニメなので知らない人も多いかもしれませんが、気軽に見られる楽しい作品でした。

② テレビ業界の裏話的なストーリーで、山里亮太さんやテレビプロデューサーの佐久間さんが実名で登場する(山里さんは本人声優!)など、ラジオリスナー的に嬉しい展開もありました!

③ というか、原作者の真船佳奈さんは現役テレ東社員なんですね! ラジオでも言及があったようなのですが記憶が……

f:id:irohat:20220406211316j:plain

本人登場の山里さん

 

 

怪人開発部の黒井津さん

① ネット上で指摘がありましたが、黒井津さんのようなヒロインはたしかに珍しく、ドハマりする人がいてもおかしくはないですね! 幹部を目指す黒井津さんは人間にもかかわらず超人的な戦闘力を持っていましたね笑 しかも最終話では黒井津さんがまさかの変身!

② 絶対零度参謀メギストス様は有能かつ理想的な上司ですね! アカシック様は傍から見る分には可愛いのですが……笑

③ 10話~11話の作画が怪しくなった(12話も少し怪しかった)のは残念ですが、トータルで見れば満足できる作品であり、個人的には今期一番のダークホースです! あと、次回予告の適当感が大好きでした!

f:id:irohat:20220406211416j:plain

アカシック首領閣下は最強!

 

 

鬼滅の刃 遊郭

① 各所で絶賛されているように、アニメーションの素晴らしさは言うに及びません。

② 何週にもわたる戦闘はテンポの悪さを感じたのと、戦闘描写のない最終話が盛り上がりを欠いたことは少々残念です。

f:id:irohat:20220406211457j:plain

煉獄さんと比較されつつも、何だかんだ格好よかった宇髄さん

 

 

進撃の巨人 The Final season Part 2

① 主人公が悪役に回る展開は最高ですね! 個人的には、このような正義と悪が反転したりないまぜになったりする作品は大好きです。ガビが敵の正体に気付いてしまったり、アルミンが葛藤しつつも虐殺は肯定してはならないと言い切ったり、ミカサがエレンを殺せるかと問われたり、コニーが同期の仲間を殺したり、フロックが祖国のために人類の皆殺しを率いたりするなど、残酷な世界観はフィクションとは思えないようなリアリティがあります。

② ファイナルシーズンがまさかの三分割! 2023年は遠いですね!

③ 下の記事は個人的にかなり納得できた「進撃の巨人」評です。皆さんもぜひご一読を。

f:id:irohat:20220406211605j:plain

ミカサの珍しい表情。ミカサは回答を間違えたのか?

 

 

その着せ替え人形は恋をする

① 個人的には今期1番の作品です! 「鬼滅の刃」や「進撃の巨人」といったビッグタイトルがあるにもかかわらず、アニメ界隈でも確実な存在感を示していましたね! ファンアートの数がその証左です! 2期待望!!

② 今期の「着せ恋」と「明日ちゃん」は間違いなくCloverWorksの代表作になりましたね! 原作読者の期待していたシーンや作中作なども美麗な作画で作りこまれていました!

③ メインヒロインの喜多川海夢は、間違いなく今後ギャルを語る上で代表的な存在になったと思います。見た目も性格も刺さった人が多いのではないでしょうか。サブヒロインのジュジュ様や心寿も刺さった人が多かったようですね!

④ さらにネット上で言及されていたのは、五条くんヒロイン説です笑 たしかに五条くんの言動や家庭的なところが、ヒロインっぽかったですね。

⑤ さらに番組ラジオ「その着せ替え人形はラジオをする」のリスナーとしては、主役の石毛翔弥さん直田姫奈さんに言及せざるを得ません。二人とも、素のままでも五条くんと喜多川さんで、当たり役を手に入れましたね!

⑥ 以下はお気に入りのシーン。

タイトルが回収された第5話↓

ジュジュ様と海夢の無限ループ再生できる挙動の第9話↓

緊張と緩和の激しかった第11話&第12話↓

 

 

天才王子の赤字国家再生術

① イケメン&天才のウェイン王子ですが、あまり嫌味のないキャラクターだったのは高く評価できます。ウェイン王子とニニムの間の強固な信頼関係を見ると、将来的にウェインの婚約者となる女性が可哀想です。

② ストーリー展開については、テンポが速くて説明不足なところがあった点、カタカナの地名・人名が覚えにくい点が少々気になりました。おそらく原作を読めばきちんと説明されているだろうことが、アニメ化で理解しにくくなっているのだと思います。

③ 低予算アニメと言われていたようですが、個人的には作画は特に気になりませんでした。その点において演出が優れていたアニメと言えるかもしれません。OPのクレジットの文字が少々ダサい(映像とマッチしていない)のは気になりましたが。

④ 総合的には、原作ラノベを買ってみたくなる面白いストーリーでした! やはり天才王子の予想を裏切る展開でなくては、主人公が嫌味っぽいキャラになってしまいますからね。

f:id:irohat:20220406211923j:plain

ニニムの地位が強すぎる……

 

 

ハコヅメ~交番女子の逆襲~

① ドラマ版を視聴していたので、その面白さが再確認できました。(原作読者ではないのですが)アニメを視聴してみると、ドラマ版の完成度の高さがよく分かりました。

② 惜しむらくは、ドラマ版が先行していたために、アニメではストーリー展開を知っていてしまったことですね。とはいえ、コメディもシリアスも勉強になることも、良い塩梅の楽しい作品でした! アニメもドラマも2期を期待しています!

③ この作品で特筆すべきは、主人公の川合役の若山詩音さんです! あのゲスっぽい声が上手かったですね! 調べてみたら若山さんは「takt op. Destiny」の運命役でもあったようです(このアニメ好きでした)。

④ 副署長役のケンコバさんも演技上手でしたね!!

f:id:irohat:20220406212036j:plain

「絵面がやべぇ!」

 

 

異世界美少女受肉おじさんと

① 橘の外見や中盤に登場した女性キャラを見て「美少女アニメに分類すべき作品?」と思っていたのですが、あの最終話を見ればやはりBL作品ですね!

② 橘について言えば、あの声質・口調から中身の男感が強く滲み出ていましたね! その意味では、かなりBL寄りのTS(性転換)作品です。黒井津さんのウルフ君とは対照的でしたね!

f:id:irohat:20220406212210j:plain

シュバくんのキャラ、大好きです!

 

 

プリンセスコネクト!Re:Dive Season 2

① やはり原作ゲームを行っていないので、世界観の把握が終始不十分なままでした。「セブンクラウンズとは?」「プリンセスナイトとは?」という感じで視聴していました。とはいえ、何となくでも楽しめる作品でした。

② 2期において特筆すべきは蒼井翔太さんによるカイザーインサイトの演技です。2期の前半くらいまでは蒼井翔太臭が残っていたのですが、後半になると蒼井翔太臭も抜けて、女性声優と言われても気付かれないくらいの演技になっていましたね!

f:id:irohat:20220406212258j:plain

この頭脳派2人が好きでした!

 

 

リアデイルの大地にて

① 「スライム倒して300年」と似たようなスローライフ異世界転生ファンタジーなのかなぁと思って視聴し始めたのですが、ちょっと違いましたね。「スライム~」が百合的な関係性や主人公の受動性・巻き込まれ体質が重視されているのに対して、リアデイルは親子関係主人公の強力なイニシアティブ・自由闊達さが目立ちました。

② 主人公の倫理観の一貫性のなさ(あるいはその説明不足)と、(原作由来なのかアニメ化の拙さなのかは分かりませんが)十分に笑えないギャグ描写が、やや気になりました。

③ 個人的にはラノベっぽくない「リアデイルの大地にて」というタイトルは大好きです。最終話のタイトル回収も綺麗でしたね!

④ 個人的にはスカルゴの薔薇やキラキラによる謎エフェクトは大好きです!

f:id:irohat:20220406212405j:plain

謎エフェクト笑

 

 

パリピ孔明」「かぐや様は告らせたい(3期)」「理系が恋に落ちたので証明していた。(2期)」など、春アニメも楽しみですね!

 

 

家族友人同僚にオススメできる! オタクっぽくないアニメ15選!!

f:id:irohat:20220228232712p:plain

テレビアニメ「かげきしょうじょ!!」

 

先日、こんな記事が話題になっていました。

 

「アニメなのにオタクっぽくない」というギリギリを攻めるのは難しい問題です。

ここでは消極的・否定的な意味で使われている「オタクっぽい」「キモい」とも言い換えられると思われるので、この問題は、「自分の好きを伝えたい」「自分の好きをキモいと思われたくない」の間の絶妙なバランスをとることだと解釈できます。

この点を踏まえて、この記事では私のオススメするオタクっぽくないテレビアニメ15作品を選出しています!

 

 

「オタクっぽくない」=「キモい」と思われないための選出基準

  • おすすめポイントが「可愛さ」「美少女」(だけ)ではないことをアピールでるように、キモくないおすすめポイント(ストーリー性、世界観、キャラクター性など)を挙げられる。
  • 男性主人公とそれに群がる女性キャラといったハーレム作品ではない
  • (主人公の家族以外の)男性キャラが一切登場しないような、いかにもな美少女アニメではない
  • 百合の雰囲気のある作品はオタクっぽさが感じられるため、メインキャラクターが女性のアニメであっても、男性キャラが一定程度は活躍する作品の方が望ましい。
  • 中二病的なイキり系・冷笑系・無双系のラノベ主人公ではない
  • ツンデレ」「ロリババア」など、いかにもオタク向けの属性やキャラが盛り込まれたメインキャラクターがなるべく登場しない
  • 実写化は、「オタクっぽくない作品」と評価できる重要な要素。
  • 進撃の巨人」「鬼滅の刃」など、屋上屋を架してオススメする必要のない超有名作品は、ここでは紹介しない。

 

 

オススメ15選!

YouTubeのPVとニコニコ動画の無料第1話へのリンクを付しています。

 

親子の視聴にオススメしやすい作品

以下の5作品は、エロ要素や(ディープな)恋愛要素が登場しないため、親子で視聴しても気まずくならない健全な作品です!

 

01.Dr. STONE

文明がリセットされた後の世界で、天才的な科学少年・千空が科学文明を復活させる物語です。自然界の物質をもとに文明の利器を次々と作り上げていく様子は、視聴者の科学への興味を膨らませます。子供の理科に対する知識欲を刺激する最適の作品でしょう。

現在、1期と2期が放送され、3期の放送も決定しています。

あらすじ  石器時代から現代文明まで、科学史200万年を駆け上がる! 前代未聞のクラフト冒険譚、ここに開幕!

全人類が、謎の現象により一瞬で石化して数千年――。超人的な頭脳を持つ、根っからの科学少年・千空が目覚めた。

文明が滅んだ石の世界(ストーンワールド)を前に、千空は、科学の力で世界を取り戻すことを決意。新たな仲間を集め『科学王国』をつくりあげる。

火、鉄、電気、ガラス、ケータイ…… 石器時代から現代文明まで、科学史200万年を駆け上がる千空たち。

しかし、そこへ霊長類最強の高校生・獅子王司が率いる『武力帝国』が立ちはだかる。人類浄化を目指す司は、強大な武力によって、科学の発展を阻止しようとするのだった――

STONE WARS、いざ開戦!

アニメ「Dr.STONE(ドクターストーン)」公式HP

↑↑現在、1期第1話がYouTube上で無料公開されています!

Dr.STONE 第1話「STONE WORLD」 アニメ/動画 - ニコニコ動画

 

 

02.彼方のアストラ

SF(というより少年少女の宇宙冒険譚)、ギャグ、ミステリーが見事に組み合わされた「マンガ大賞2019」大賞受賞作品です。

前半の各話で伏線が張られ、後半の各話でそれが回収されてゆく様はお見事としか言いようがありません。話数が進むにつれて加速度的に面白さが増してゆきました。ミステリーファンも必見のアニメです!

あらすじ  宇宙への往来が当たり前になった近未来で、9名の少年少女たちが惑星キャンプへと旅立つ。宇宙旅行に胸を躍らせながら出発した彼らを待ち受ける、予想外の事態とは……!?

TVアニメ「彼方のアストラ」公式サイト

 

 

03.約束のネバーランド

一種の脱獄モノ作品で、実写映画化もされました。

利発で能力に優れた主人公らが、それでも絶望的な状況下で孤児院から脱出を図ろうとします。緊張感の溢れるストーリーと演出が最高に優れた作品です。

あらすじ  母と慕う彼女は親ではない。共に暮らす彼らは兄弟ではない。グレイス=フィールドハウスは、親のいない子どもたちが住むところ。血の繋がりはなくても、ママと38人の兄弟が幸せな毎日をすごす、かけがえのない家。しかし、彼らの日常はある日、突然終わりを告げた……

ハウスは農園。子どもたちは、鬼に飼われる食用人間。大好きだったママは、子どもたちの監視役。「これ以上、家族が死ぬのは嫌だ…!」 そう願ったエマ達は、日常に潜んでいたあらゆる意図を解き明かしていく。鬼vs子ども、命をかけた脱出計画が始まる――

TVアニメ「約束のネバーランド」公式サイト

 

 

04.宇宙よりも遠い場所

この作品は2018年に放送されたアニメの中で最も評価の高い作品ではないでしょうか。このアニメは「宇宙(そら)よりも遠い場所」、すなわち南極に行こうとする4人の女子高生たちの物語です。

女子高生が南極を目指すなんて非現実的なストーリーかもしれませんが、ここで描かれるキャラクターはリアルな女子高生たちばかりです。「お手々を繋いで踊ればみんな仲良し」なんてものは幻想だとこのアニメは教えてくれます。彼女たちはそれぞれに、思春期ゆえの不安感や親子関係・友人関係における葛藤を抱えており、物語を通じて少しずつ変化と成長を重ねてゆきます。上質な物語と演出によって泣けるアニメなので、ハンカチを用意して視聴することをお勧めします!

あらすじ  そこは、宇宙よりも遠い場所――。何かを始めたいと思いながら、中々一歩を踏み出すことのできないまま高校2年生になってしまった少女・玉木マリことキマリは、とあることをきっかけに南極を目指す少女・小淵沢報瀬(こぶちざわしらせ)と出会う。高校生が南極になんて行けるわけがないと言われても、絶対にあきらめようとしない報瀬の姿に心を動かされたキマリは、報瀬と共に南極を目指すことを誓うのだが……。

TVアニメ「宇宙よりも遠い場所」公式サイト

宇宙よりも遠い場所 STAGE1「青春しゃくまんえん」 アニメ/動画 - ニコニコ動画

 

 

05.シャドーハウス

ゴシック×ホラー×ファンタジー×アドベンチャー×ミステリーなど要素盛沢山、類似作品のない唯一無二の世界観最高アニメです! ちなみに、ホラーとは言っても、小学生でも楽しく見られます。

理知的で思慮深いケイトと楽観的で優しくてアホっぽいけど利発なエミリコの二人の主人公はもちろん、登場人物みんなのキャラクターも魅力的です。

現在1期が放送され、2022年7月からは2期が放送予定です。

あらすじ  この館には秘密がある──  断崖に佇む大きな館「シャドーハウス」で貴族の真似事をする、顔のない一族「シャドー」。その“顔”としてシャドーに仕える世話係の「生き人形」。ある日、“シャドー”一族の少女・ケイトのもとに一人の“生き人形”が訪れ、“影”と“人形”の不思議な日常が始まる。

TVアニメ「シャドーハウス」公式サイト

シャドーハウス 第1話「シャドーと生き人形」 アニメ/動画 - ニコニコ動画

 

 

男性にオススメしやすい作品

以下の2作品は、男性が好みそうなアニメですが、女性にオススメするのは避けた方がよいかもしれません。

 

06.銀河英雄伝説 Die Neue These

超有名作品なので過去(1988年~2000年)にアニメ化されているのですが、2018年からスタートしたリメイク版の「Die Neue These」は現代的なキャラデザと作画で若者も違和感なく楽しめます。

宇宙を舞台とする戦記モノ、あるいはスペースオペラに分類される銀河英雄伝説は、ミリタリー的な側面だけでなく、政治・外交の側面でも楽しめます。人間と政治に対する原作者の深い洞察が伺える傑作です。

あらすじ  数千年後の未来、宇宙空間に進出した人類は、銀河帝国と、自由惑星同盟という“専制政治”と“民主主義”という2つの異なる政治体制を持つ二国に分かれた。この二国家の抗争は実に150年に及び、際限なく広がる銀河を舞台に、絶えることなく戦闘を繰り返されてきた。長らく戦争を続ける両国家。銀河帝国門閥貴族社会による腐敗が、自由惑星同盟では民主主義の弊害とも言える衆愚政治が両国家を蝕んでいた。そして、宇宙暦8世紀末、ふたりの天才の登場によって歴史は動く。「常勝の天才」ラインハルト・フォン・ローエングラムと、「不敗の魔術師」と呼ばれるヤン・ウェンリーである。ふたりは帝国軍と同盟軍を率い、何度となく激突する。

アニメ「銀河英雄伝説 Die Neue These」公式サイト – 続編制作決定!

銀河英雄伝説 Die Neue These 第1話「永遠の夜のなかで」 アニメ/動画 - ニコニコ動画

 

 

07.ぐらんぶる

簡単に言えば、酒と裸(とダイビング)のコメディ作品です。ただし「裸」は男のものなので悪しからず。

原作漫画やアニメでは股間が●で隠されているのですが、実写映画では●さえもない問題作となりました笑 イケメン俳優が真っ裸になっているので、こちらは女性にもオススメできるかもしれませんね!

あらすじ  飛び込め、新世界へ――  北原伊織は大学進学を機に、伊豆にある叔父のダイビングショップ「グランブルー」へ居候することになった。聞こえてくる潮騒、照り付ける太陽、一緒に暮らすことになるかわいい従姉妹… 青春のキャンパスライフ!

そんな伊織を待ち受けていたのは――野球拳以外のジャンケンを知らない屈強な男どもだった!!

入学早々大学のダイビングサークル「Peek a Boo(ピーカブー)」に目をつけられてしまった伊織は、会長の時田信治と、三年生の寿竜次郎に唆され、いつの間にかサークルの一員としてバカ騒ぎに加わることとなる。

大学で知り合った、イケメンだが残念なオタク・今村耕平も加わり、彼らの青春はどんどんおかしな方向へと転がっていく。

居候先にはかわいい従姉妹である古手川姉妹がいるのに、妹の千紗には汚物扱いされるし、姉の奈々華は重度のシスコンで相手にされず。

愛すべき全裸野郎どもに囲まれた伊織の大学生活、一体どうなってしまうのか……。

TVアニメ「ぐらんぶる」公式サイト

 

 

女性にオススメしやすい作品

以下の3作品は、原作が女性向けレーベルから刊行されているので女性にオススメしやすいアニメです! もちろん、男性からの評価も高い作品です!

 

08.本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません

この作品はおそらく、女性が主人公の異世界転生ファンタジーの中で一番人気でしょう。第一部~第二部がすでに放送され、第三部のアニメ化も決定しています。

バトル&ハーレムばかりの異世界転生ファンタジーがあふれる最近のトレンドにもかかわらず、この作品は、派手なアクションシーンこそありませんが、主人公の女の子の「本を読みたい」という一貫したテーマの下で丁寧に物語が紡がれてゆきます。

ファンタジー作品なので、魔法も登場するには登場するのですが、むしろ主人公は魔法を自由自在に操るような存在として描かれてはいません。主人公は魔法も剣技も格闘も得意ではなく、持っているのは転生前からの知識だけですが、その特異な知識を持つ彼女をむしろ周辺の人々が囲い込み利用しようとするのです。

ストーリー展開や世界観設定のきめ細かさを楽しみたい方におすすめの作品です。

あらすじ  活字中毒で本を偏愛する大学生・本須麗乃は、不慮の事故で命を落とす。それは、念願である図書館への就職が決まってすぐのことだった。

気が付くと麗乃は、貧しい兵士の娘・マインとして転生していた。そこは、魔法を持つ貴族が支配し、厳しい身分制度が存在する異世界の街・エーレンフェスト。マインは、本があれば生きていけると自分を鼓舞する。

ところが、識字率が低く印刷技術もないこの世界では、貴重で高価な本はお貴族さまのもの。

兵士の娘では、とても手が届かない。どうしても本が読みたいマインは決意する。「本がなければ作ればいい」

体力もない。お金もない。あるのは麗乃時代に読み漁った読書による膨大な知識だけ。果たして、マインは本を作ることができるのか!? マインの本を作る冒険が、いま始まる。

TVアニメ「本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません」公式サイト

本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません 第一章『本のない世界』 アニメ/動画 - ニコニコ動画

 

 

09.乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…

最近流行の「悪役令嬢/乙女ゲーム転生」作品の先駆けにして一番人気の作品です。女性向けレーベルのラノベを原作とするアニメにもかかわらず、男女双方から愛されている作品です。

乙女ゲームの世界を舞台としているので恋愛要素は当然なのですが、全体的にコメディ調で見ていて非常に楽しい仕上がりになっています。悪役令嬢に転生した主人公・カタリナは、人たらしな性格によって男女問わず登場人物たちを篭絡していくのですが、破滅エンドの回避に必死な(そして鈍感な)彼女は周りからのアプローチに気付かないのです。カタリナも彼女にアプローチする周りの登場人物も、誰もが素敵なキャラをしているので、どの登場人物も好きになってしまうでしょう。

現在、1期と2期が放送され、劇場版の制作も決定しています。

あらすじ  公爵令嬢、カタリナ・クラエスは、頭を石にぶつけた拍子に前世の記憶を取り戻す。ここが前世で夢中になっていた乙女ゲーム『FORTUNE LOVER』の世界であり、自分がゲームの主人公の恋路を邪魔する悪役令嬢であることを! ゲームでカタリナに用意されている結末は、ハッピーエンドで国外追放……バッドエンドで殺されてしまう……そんな破滅フラグはなんとしても回避して、幸せな未来を掴み取ってみせる!! 勘違い?人たらしラブコメディの幕が上がる。

TVアニメ『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』公式サイト

乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった… 第1話「前世の記憶を思い出してしまった…」 アニメ/動画 - ニコニコ動画

 

 

10.かげきしょうじょ!!

本作の舞台は、宝塚歌劇団をモチーフとした紅華歌劇団の団員を育成する紅華音楽学校です。一見すると特殊な世界観のような作品ですが、公式が銘打つように「青春スポ根」モノです!

アニメが放送されていた当時、全13話のうち半分は神回と呼ばれていました! 胸を打つ歌劇少女たちの物語が各話待ち受けています。トップスターを目指すべく汗と涙を流して葛藤する少女たちの青春をどうぞお見逃しなく!

あらすじ  未来のスターを目指し、輝く舞台へ情熱をそそぐ歌劇少女たちの〈青春スポ根ストーリー〉!!

大正時代に創設され、未婚の女性だけで作り上げる美しく華やかな舞台で世代を超えて人々の心を魅了する「紅華歌劇団」。その人材を育成する「紅華歌劇音楽学校」に、高い倍率をくぐり抜け入学してきた第100期生たち。

“オスカル様”に憧れる、178cmの長身を持った天真爛漫な少女、渡辺さらさ。夢も友達も、すべてに無関心な元・国民的アイドル、奈良田愛。

何もかもがバラバラな彼女たちの、希望と葛藤に満ちた音楽学校生活が今、幕を開ける――!!

TVアニメ「かげきしょうじょ!!」公式サイト

かげきしょうじょ!! 第一幕「桜舞い散る木の下で」 アニメ/動画 - ニコニコ動画

 

 

その他のオススメしやすい作品

 

11.SHIROBAKO

この作品は、アニメーション制作会社を舞台とするお仕事アニメであり、アニメはいかにして作られているのかを知ることができるという点で勉強にもなります。業種は異なっても社会人の皆さんも共感できることが多々登場するのではないでしょうか。

SHIROBAKOは5人の女の子がメインキャラクターとして据えられていますが、それに劣らないくらい出番があるおじさんキャラ達も魅力的です。特に、木下監督は、期限も守れず逃げ出そうとするくらいの軟弱っぷりですが、アニメ制作にかける情熱は人一倍で、その姿を見れば心が動かされるはず。

なお、続編として劇場版もあります!

あらすじ  シロバコとは映像業界で使われる白い箱に入ったビデオテープのことでありひとつの作品が完成した際に、制作者が最初に手にすることが出来る成果物である。イラストや写真等で華やかに作られている販売用パッケージと比べれば、白い箱に入っただけのテープは地味かもしれない。しかし、そこにはクリエイター達の想いが詰まっている。

この物語は、5人の夢追う女の子たちを中心に、シロバコの完成を目指し奮闘するアニメ業界にスポットを当て日々起こるトラブルや、クリエイティブな仕事ゆえに起こる葛藤や挫折、集団で作るからこそ起こる結束や衝突といったアニメ業界の日常を描いた群像劇作品である。

そして、5人が共に目指した夢への挑戦。その先に見出す希望へと続くサクセスストーリー。そう、アニメの今がここにある…

TVアニメ「SHIROBAKO」公式サイト

SHIROBAKO 第1話 アニメ/動画 - ニコニコ動画

 

 

12.新世界より

悪の教典』などで有名な貴志祐介さんが原作者で、原作小説『新世界より』(講談社文庫)は日本SF大賞を受賞するほど大変評価の高いサイエンス・ファンタジーです。

舞台は現在の文明が崩壊してから1000年後の日本、人々が念動力を使えるようになった時代です。最初の数話は不可思議で説明のない出来事が起こるかもしれません。しかし物語は加速度的に面白くなってゆきます。すべてを見終わった後、番組トップページを見れば愕然とします。そういうことだったのか、と。

あらすじ  舞台は未来。主人公は5人の少年少女たち。物語は、彼らが“呪力”と呼ばれる念動力を学ぶ上級学級へと進む12歳の幼少期から始まる。5人はそこで、人類の血塗られた歴史を知ると共に、命を賭けた壮絶な冒険へと駆り立てられることになる。やがて14歳という青春時代を迎えた彼らには、より過酷な試練、胸を焦がす衝撃的な出来事が待ち受けている。そして、26歳の夏。予想だにしなかった未曾有の惨劇が人類を襲い…!?

呪力という神の力を手に入れた人間、人間に劣らぬ知性を持った異種族=バケネズミ、さらには歪んだ進化を遂げた異業の怪物たち。様々な勢力や思惑が入り乱れる先の読めないストーリーは、主人公たちが12歳、14歳、そして26歳と時を重ねていく姿を描き、3部作という壮大なスケールで展開していく。さらに、スリリングな物語の奥には、生命の根源に関わる深遠なテーマも潜んでいる。

新世界より|テレビ朝日

 

 

13.かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~

オススメしやすいラブコメ作品といえば、このアニメでしょう。橋本環奈×平野紫耀で実写映画化もされました。

軽妙なコメディに恋愛要素が織り込まれており、くだらない恋愛頭脳戦が見られます! ヒロインの四宮かぐやが魅力的なのはもちろんですが、もう一人の主人公・白銀御行が男性目線でもカッコいいのもおすすめポイントです!

あらすじ  家柄も人柄も良し!! 将来を期待された秀才が集う秀知院学園!! その生徒会で出会った、副会長・四宮かぐやと会長・白銀御行は互いに引かれているはずだが……何もないまま半年が経過!!

プライドが高く素直になれない2人は、面倒くさいことに、“如何に相手に告白させるか”ばかりを考えるようになってしまった!?

恋愛は成就するまでが楽しい!! 新感覚“頭脳戦”ラブコメ、開戦!!

TOP | TVアニメ『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』公式サイト

かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~ 第1話「映画に誘わせたい/かぐや様は止められたい/かぐや様はいただきたい」 アニメ/動画 - ニコニコ動画

 

 

14.女子高生の無駄づかい

女子校を舞台とするコメディ作品で実写ドラマ化もされました。アニメ界隈ではすっかりお馴染みの「おもしれー女」を定着させた作品でもあります(該当エピソードは下記の無料第1話へのリンクから)。

基本的にはコメディ路線でありながらも、決して「無駄づかい」ではない青春なシーンが各所に入り込むのがこの作品の魅力でもあります。シリアスに振り切ることなく、コメディと青春が良い塩梅に昇華されたアニメとなっています。

あらすじ  ちょっと残念な女子が集う、さいのたま女子高校を舞台に、とてつもないバカ・田中(通称:バカ)、アニメや漫画を愛するオタク女子・菊池(通称:ヲタ)、いつも無表情でロボットのような少女・鷺宮(通称:ロボ)を中心に、個性豊かで魅力的な仲間たちが、女子高生というキラめきに溢れた青春を無駄に浪費していく抱腹絶倒のJK学園コメディが今、幕を開ける!

TVアニメ「女子高生の無駄づかい」公式サイト

女子高生の無駄づかい 第1話「すごい」 アニメ/動画 - ニコニコ動画

 

 

15.波よ聞いてくれ

ジャンル分け不可能な作品ですが、ラジオを題材とするためリスナー諸氏には強くオススメできます!

主人公のミナレは癖のあるキャラクターですが、非常に人間臭い言動を振り撒いており、その発言がたまに視聴者の心に刺さります!

あらすじ  「いやあ~~~~ッ、25過ぎてから男と別れるってキツいですね!」札幌在住、スープカレー屋で働く鼓田ミナレは、酒場で知り合った地元FM局のディレクター・麻藤兼嗣に失恋トークを炸裂させていた。

翌日、いつものように仕事をしていると、店内でかけていたラジオから元カレを罵倒するミナレの声が……! 麻藤はミナレの愚痴を密録し、生放送で流していたのだ。激昂してラジオ局へ乗り込むミナレ。しかし、麻藤は悪びれもせずに告げる。「お姐さん、止めるからにはアンタが間を持たせるんだぜ?」

ミナレは全力の弁解トークをアドリブで披露する羽目に。この放送は反響を呼び、やがて麻藤からラジオパーソナリティにスカウトされる。「お前、冠番組を持ってみる気ないか?」 タイトルは『波よ聞いてくれ』。北海道の深夜3時半、そしてミナレは覚醒するッ!

TVアニメ『波よ聞いてくれ』公式サイト

波よ聞いてくれ 第1話「お前を許さない」 アニメ/動画 - ニコニコ動画

 

 

おまけ

2022年4月から放送予定のおすすめアニメです! いずれも万人にオススメしやすい健全な作品です!

 

16.SPY×FAMILY

夕方に放送されても問題ない全年齢向けの作品で、大人も子供も楽しめる完成度の高さを誇っています!

メインキャラの黄昏、ヨル、アーニャのいずれも魅力的なキャラクターで、個人的にはアーニャの喋り方が気に入っています!

あらすじ  世界各国が水面下で熾烈な情報戦を繰り広げていた時代。東国(オスタニア)と西国(ウェスタリス)は、十数年間にわたる冷戦状態にあった。

西国の情報局対東課〈WISE〉所属である凄腕スパイの〈黄昏(たそがれ)〉は、東西平和を脅かす危険人物、東国の国家統一党総裁ドノバン・デズモンドの動向を探るため、ある極秘任務を課せられる。

その名も、オペレーション〈梟(ストリクス)〉。内容は、“一週間以内に家族を作り、デズモンドの息子が通う名門校の懇親会に潜入せよ”。〈黄昏〉は、精神科医ロイド・フォージャーに扮し、家族を作ることに。

だが、彼が出会った娘・アーニャは心を読むことができる超能力者、妻・ヨルは殺し屋だった! 3人の利害が一致したことで、お互いの正体を隠しながら共に暮らすこととなる。

ハプニング連続の仮初めの家族に、世界の平和は託された――。

TVアニメ『SPY×FAMILY』

 

 

17.パリピ孔明

現代日本に転生した孔明が新人歌手・英子の軍師となって彼女をスターダムへと押し上げる物語です!

孔明のキャラ再現度の高さも評判ですが、これにP. A. WORKS制作によるアニメーションと音楽が加わるアニメ化には期待が高まります!

あらすじ あの諸葛孔明が! なぜか渋谷に!! まさかの転生!!!

渋谷で出会った月見英子の歌に心を奪われた諸葛孔明は、英子の軍師として仕える。そして…天才軍師の圧倒的無双を誇る知略計略が音楽シーンに新たな伝説を誕生させる

予測不能の畳み掛ける驚きの知略計略。圧倒的な心揺さぶる音楽と歌。溢れる爽快感と止まらない疾走感で贈る

笑えて!エモい!メンタル復活系エナジーエネルギッシュTVアニメが2022年爆誕

TVアニメ「パリピ孔明」公式サイト

 

 

 

以上、オタクっぽくないアニメ15作品を紹介してきましたが、「オタクっぽくない」=「キモくない」という基準は達成できていたでしょうか?

個人の主観や作品に対する思い入れの反映は避けられないのですが、個人的には、満足のできる選出ができたと思っています。もし異論が噴出するようであれば、私も感覚と基準をアップデートする必要がありますね!

 

 

他にもアニメおすすめ記事を書いています!

 

 

 

最近のコンテンツの消費傾向について――愛読と消費の間で

f:id:irohat:20220216092229j:plain

『転生少女の履歴書』第1巻

 

 

 この記事は、最近の私の(もしかしたら世間一般の)コンテンツの消費傾向について、好き勝手に述べるものです。

 

 

『転生少女の履歴書』を読んで

 先日、Twitterでも言ったことですが、『転生少女の履歴書』(既刊11巻)を一気に再読しました!

 ツイートした通り、たいへん充実した読書体験となりました。

 『転生少女の履歴書』は、ライトノベル作品ですが、一般的なラノベに比べて、「鍵括弧」の連続する会話劇に対する主人公の独白(地の文)の割合が多いので、既刊全巻を読了するには、それなりの時間がかかりました。

 しかし、思い返してみれば、こうやってシリーズ作品を一気読みしたのはいつぶりでしょうか? 「シリーズ一気読み」というに値する冊数が10巻以上だと仮定すれば、ライトノベルに限れば3年ぶり、一般小説では5年ぶりくらいになると思います。

 

 

私の読書体験

 ここで私の読書体験を振り返って見ると、一般的には読書好きと言われるカテゴリーに分類されるものだと思われます(人々は、小説を思ったよりも読まないようなので……)

 就学前の頃は、あまり記憶がないのですが、同じ保育園に通っていた子供たちと、それほど読書量に差があったとは思いません。

 しかし、小学生になると、友人たちとの差は顕著になりました。これは明らかに2歳年上の兄の影響でした。兄が学校の図書室や公立図書館から借りてくる本を家で読んだり、それに影響されて自分でも借りたりしていました。決定的だったのは、小学3年生のときです。児童向けだが大人も楽しめる某超有名ファンタジー作品のシリーズを、担任の先生が教室に個人的に置いていたのです。これが私の長編小説の入り口でした。

 そこから中学生にかけては、私の読書歴の全盛期です。学校図書室や公立図書館に通って、本を借りるのみならず購入リクエストをも頻繁に行っていました。上記の某ファンタジー作品については、10冊以上のシリーズでしたが、中学卒業までに8周くらいはしたと思います。各巻が辞典のような厚さの『星新一ショートショート全集(全3巻)』も2周しました。

 しかし、高校に進学すると、その状況は一変しました。地元では進学校と呼ばれる高校に通うと(卒業生のほとんど全員が大学進学するか、そのために浪人するような高校でした)、勉強が忙しく、読書量は激減しました。その頃には新書にも手を出し始めましたが、小説からは離れてしまいました。その例外として鮮明に記憶に残っているのは、「ぼくたちと駐在さんの700日戦争」です。通学中にニヤニヤしながら読んでいました。

 大学に進学しても、しばらくはその状況は変わりませんでした。高校時代に比べると自由な時間は格段に増えましたが、読書以外の趣味や、サークル活動にそれなりに時間を割いていました。しかし、大学4年の秋頃、卒業後の進路が決定した時期に、卒業に必要な単位は既にほとんど揃えて週2~3コマしか授業がなかったこともあり、読書の趣味が復活しました。学生なので購入資金は乏しく、BOOK OFFやTSUTAYAで中古本を買っていました。この時期にドハマりしたのは、推理小説、なかでも本格ミステリでした。『十角館の殺人』や『占星術殺人事件』などの名作ミステリに出会った現在、本格ミステリは私の読書の主軸ジャンルとなっています。

 大学卒業後、引き続き小説の収集と読書は続けていたのですが、しばらくするうちにライトノベル、漫画、深夜アニメが趣味の一覧に加わるようになりました。それに伴って小説の読む量は一定程度減少しました。年齢を重ねたにもかかわらず、より摂取しやすいメディアに流れていたのです。とはいえ、大学卒業後しばらく経った頃も、小説もよく読んでいましたし、ライトノベルや漫画のシリーズ一気読みも行っていました。

 しかしながら、現在、その状況も変化しています。

 

 

最近のコンテンツ体験の傾向について

 さて、ここからが本題です。まずは、読書に限らず私が摂取するコンテンツ全般について、過去と比較しつつ現在におけるそれぞれの体験傾向を個別に挙げていきます。

一般小説  すでに記したように、昔(特に小中学生時代)は貪るように小説を読んでいましたし、お気に入り作品やシリーズは何週もしていました。しかし現在では、月2回程度は大型書店や古本屋に行っていますが、購入した本の半分程度は積読してしまっています。また、大量の積読本の中でも長編小説に手を出すのは億劫になってしまい、読むのを中断しやすい短編集から手を付けがちです。さらに、積読している以上、未読作品を読むのが優先なため、お気に入りであっても既読作品は再読できていません

ライトノベル  ラノベは一般小説に比べるとサクサクと読み進めやすいのですが、現在の私はラノベでさえもあまり読めていません。現在、購入後1週間以内に最新巻を読むシリーズは2作品しかありません。本業が非常に忙しかったここ1~2年の間は、お気に入りの数シリーズを除けば、ラノベの新規購入は行っていません

漫画  学生時代から数作品に手を出し始め、卒業後に20作品以上を継続購入している収集状況ですが、その読書状況はそれに比例していません。お気に入りの作品は自宅に収集しているのですが、以前は、数ヶ月の間隔で次の最新刊が刊行されるまでの間に1~2周は全巻一気読みしていました。しかし、現在は、新刊から次の新刊までの間に一気読みすることなく、せいぜい最新刊を読む前にそれまでのストーリーを思い出すために前巻と前々巻を読み直すくらいです。

深夜アニメ  大学卒業後にハマった深夜アニメですが、おおよそ毎クール10~20作品を視聴しています。昔と変わったのは、再生速度です。お気に入りの作品であれば1.0倍速そのままで視聴するのですが、そうではない作品は1.25~1.5倍速で視聴してしまいます。また、お気に入りの作品であれば、サブスクの動画配信サービスで視聴した後に、ニコニコ動画の公式無料話にてコメント付きでもう一度視聴します。

ドラマ  ドラマ(を含むテレビ番組)は余暇時間の趣味というより、食事のお供とでも言った方が正確かもしれません。ドラマは毎クール3~5作品程度を視聴していますが、どの作品でも(可能であれば)字幕ありに設定し、1.25~1.5倍速で視聴しています。この速度で字幕ありで視聴し、同時に食事を行っているため、役者の表情や所作などの演技をあまり見れていないという自覚はあります。しかし、食べ終わっているにもかからわらずドラマを視聴し終えていない状況が、どうにも暇を持て余すようで我慢できないのです。これはたまに視聴する洋画も同様です。

 以上の各コンテンツの体験傾向をまとめれば、おおきく2つの方向に集約できると思います。

 第一に、集中力の低下です。一般小説とライトノベルについては、各章の合間に中断を挟み、スマホを触ってしまいます(漫画についてはこれよりいくらかましですが)。酷いのはドラマ(を含むテレビ番組)です。既述のように、この視聴の際に食事しているのですが、同時にスマホを触っていることも多々あります。視覚情報に対する集中力が著しく散漫になっています。その一方で、依然としてアニメについては基本的に「ながら視聴」は行っていません。

 第二に、愛読から消費への傾向変化が挙げられます。総じてコンテンツ体験は、お気に入りの作品については繰り返し摂取する「愛読」から、お気に入りの作品であっても一回限りの摂取に限定せざるを得ない「消費」へと変化したと感じています。このような状況は一般小説とライトノベルで顕著です。お気に入りの作品を何周もしていた小中学生時代は作品世界に入り浸っていたと言えますが、現在の読書状況は決してそうではありません。

 もちろん、これら二つの変化は、昔より忙しくなりコンテンツの摂取時間が減少しただけである、とか、昔より購買能力が向上しコンテンツをより多く収集できるようになった、といった私の個人的な事情によって説明できるかもしれません。

 しかし、このような個人的な理由以外にも、社会的・時代的な理由も存在しているものと思われます。すなわち、手軽かつ無限に時間を潰せるスマートフォンと、サブスクリプション動画配信サービスによるコンテンツ氾濫時代の2点が指摘できるかと思います(後者については、昨年ある記事(記事①記事②)が話題になっていましたね)。これらについては、皆さんも少なからぬ心当たりがあるのではないでしょうか?

 

 

おわりに

 冒頭で述べたように、こんな記事を書こうと思ったきっかけは、『転生少女の履歴書』を一気読みしたことです。『転生少女の履歴書』を再読して改めてこの作品が大好きなことを確認し、昔の読書体験を思い出したのです。

 というわけで(?)、最後に『転生少女の履歴書』を宣伝しておきます! 「男性向けレーベルの女性主人公」「女性向け作品だが男性でも楽しめる」といった作品を楽しめる人や、『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』『本好きの下剋上』が好きな人にはオススメです!! 昔、このブログでも紹介したことがったので、その記事もよければご覧ください!

 ヒーロー文庫から既刊11巻が刊行されていますが、最近、コミカライズのウェブ連載もスタートしました! コミカライズも是非!!

 

 

新年の挨拶――2021年の振り返りと2022年に向けて

f:id:irohat:20220109185737p:plain

テレビアニメ「パリピ孔明」(2022年4月放送予定)

 

年が明けて1週間以上経過してしまいましたが、あけましておめでとうございます!!

 

つい最近まで本業が非常に忙しく、結局、3か月間記事を更新しなかったのですが、ブログ自体を辞めた訳ではありません笑

今後も気まぐれに(できれば月1本以上を)更新し続けていきたいと思っています。

 

 

2021年の振り返り

さて、ここで2021年を振り返ってみると、私が購入し続けている作品がメディアミックスされた年だったなあと感じました。メディアミックスは、やはり作品の人気を示す指標だと思うので、嬉しく思います!

まずはもちろん、当ブログ激推し漫画『かげきしょうじょ!!』のアニメ化です! 質・評判ともに上々でしたね! そして、ラノベ・漫画乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』のアニメ2期です! こちらについては映画化が発表されました!(公開時期は未発表)

ドラマになったのは、漫画『ヤンキー君と白杖ガール』ですが、あの枠の視聴者層を意識してか、元々ラブコメだったにもかかわらず、さらに恋愛要素が強められていましたね。同じく漫画『JKからやり直すシルバープラン』もドラマ化されましたがが、低予算のようで私は1話で視聴するのをやめてしまいました……

最も驚いたのは、ラノベ『転生少女の履歴書』のコミカライズです! 青天の霹靂でした! 連載を追いかけつつ単行本化したら順次購入する予定です! (連載へのリンクはこちら

 

 

2022年の楽しみ

2022年も同様に、私のお気に入りの作品がアニメ化される予定となっています!

 

まずは漫画『その着せ替え人形は恋をする』です。現在第1話が放送されたところですが、ハイクオリティな上、視聴者の評判も上々のようです!

同じく冬アニメとしては、漫画進撃の巨人のFinal Season Part 2も今夜から放送されますね!

 

次に、春アニメとしては、漫画パリピ孔明のアニメ化に注目です。原作自体も良い作品なのですが、あのP.A.WORKSがアニメ制作を担当するのでますます期待です!

漫画SPY×FAMILY』もアニメ化されますね! 非常に人気のある作品なので、アニメ化は確実視されていました。

原作は購入していないのですが、かぐや様は告らせたい(3期)」「理系が恋に落ちてみたので証明してみた(2期)」本好きの下剋上 第3部」も楽しみにしています!

 

続いて、夏アニメとしては漫画『シャドーハウス』の2期ですね! 昨年の1期放送時にすっかりはまって原作を購入してしまいました!

2022年中に放送・配信される予定の異世界おじさん」「四畳半タイムマシーンブルース」も楽しみですね!

 

アニメ映画については、銀河英雄伝説 Die Neue These 激突」が3月~5月に、「五等分の花嫁」の完結編が5月に、はやみねかおる原作の「怪盗クイーンはサーカスがお好き」が初夏に公開予定です!

実写映画としては、「ハリー・ポッター」シリーズのスピンオフ作品の第3部である「ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密」が4月に公開予定ですね!

 

 

2022年への期待

旧年中に発表されたのですが、ラノベ『七つの魔剣が支配する』がアニメ化されます! 2022年中に放送されると良いですね!

シリーズ類型で1500万部を突破したラノベ・漫画薬屋のひとりごとは、そろそろアニメ化が発表されてもよい時期ではないですか!? 漫画『推しの子』も、人気ぶりからすればアニメ化されてもよい頃合いです。アニメ化もされた漫画『川柳少女』と同じ作者のまったく最近の探偵ときたらも、ひどい(ひどく面白い)ギャグ漫画ですが、アニメ化に相応しい作品だと思います!

 

 

今年もたくさんの良き作品に出会えることを楽しみにしています!

本年もどうぞよろしくお願いします!!

 

 

この「おもしれー女」の作品がおもしれー!おすすめ漫画・アニメ5選!!

f:id:irohat:20211003154010j:plain

テレビアニメ「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…」

 

この記事では、「おもしれー女」魅力おすすめ作品を紹介します!

最近「おもしれー女」に関する記事を目にしたのですが、「おもしれー女」が大好きな私としても一言述べておきたくなり、この記事を執筆するに至りました。

 

 

「おもしれー女」とは?

ここ数年で広まった「おもしれー女」という概念ですが、まずはその概要を確認しておきます。

 「おもしれー女」とは、フィクションや創作物に登場する男性キャラクターが女性キャラクターに興味を持つ際に発するセリフ或いは感想の事である。〔中略〕

 作中の男性キャラクター(基本的にはメインのヒーロー)が、女性キャラクター(基本的にはメインのヒロインまたは主人公)に対し、初対面または出会ってまだ数回の間に起きた何らかのキッカケによって興味を持ち、その際に独り言のように呟く、あるいはそのような感想を抱くといった、恋の始まりとしての描写が多い。

 この展開が用いられる際は凡そ男性キャラクターと女性キャラクターの人物像は決まっており、総じて「男性キャラクターの常識や価値観がある女性キャラクターの登場により一部あるいは全部を破壊され、それにより女性キャラクターに興味を示す。」というものである。主要なものとしては

  1. 女性を侍らせハーレムを築いているような女性に不自由しない俺様系のイケメン男性キャラクターが、男性の誘いに乗らず全く靡かない女性キャラクターに対して
  2. 天才肌で何事も完璧にそつなくこなす他人に興味を持たないクールなイケメン男性キャラクターが、非常に突飛で予測不可能な言動を取る女性キャラクターに対して

が挙げられる。

 また転じて、ギャグとして面白い女性キャラクターや、純粋に知的に興味深い女性キャラクターに対して用いられる場合もある。

おもしれー女 (おもしれーおんな)とは【ピクシブ百科事典】

 

 

「おもしれー女」の魅力とは?

私の考えるところ、「おもしれー女」には次の3つの魅力があります。

 

嫌味のない「おもしれー女」

概して「おもしれー女」は、良く言えば、快活、明朗、天真爛漫で、やや悪く言えば、天然でアホのように描かれます。しかしそれゆえに、「おもしれー女」は、悪口・陰口を言わないなど性格に裏表がなく、また、人を徒に嫌うことなく誰に対しても平等に接します

そのため、こういった「おもしれー女」の言動には嫌味がないため、作中人物からも読者からも嫌われることなく、むしろ好意的に受け入れられてしまいます(ライバル的な存在に嫉妬はされることはありますが、結局は……)。

「おもしれー女」に魅了された私たち読者の中には、「自分も『おもしれー女』になりたかった」とまでは思わなくとも、「自分の周辺に『おもしれー女』がいたらなあ」と考えたことがある人もいるのではないでしょうか?

 

物語の牽引役としての「おもしれー女」

「おもしれー女」は、天然、アホ、バカのように描かれますが、その反面として、突飛で型破りな思考を披露することが多々あります。だからこそ周りの人物(や読者)に「おもしれー女」と言わしめるのです。

具体的には、魅力的な男性になびかないのはもはやテンプレです。努力型の秀才の人物でさえ困ってしまっている場面に、突飛で型破りなアイデアを提案して活路を見出してしまうのも典型例でしょう。普通ではあり得ないような勘違いや思い込みをしたり、相手からの好意に鈍感なのも、「おもしれー女」の特徴と言ってもよいかもしれません。

さらに、このような突飛で型破りな「おもしれー女」は概して、その思考回路だけにとどまらず、それを実行に移してしまう行動力を持っています。「おもしれー女」の行動力は、その誰からも好かれやすい性格と相まって、周辺の人に変化を及ぼしたり、周辺の人を巻き込んで状況を転換させるなど、物語の強力な牽引役となっています。まさに主人公(ヒロイン)に相応しいキャラクターと言えるでしょう。

 

ギャップを魅せる「おもしれー女」

「おもしれー女」は、多くの場面において明るくて快活なキャラクターとして描かれます。しかし時折、真面目な一面、思慮深い一面、人への思いやりに溢れた一面を見せることもあります。

こういった「おもしれー女」の裏の顔によるギャップは、明るいだけに限られない「おもしれー女」の奥深い魅力を引き出します。「おもしれー女」は、物語の主人公(ヒロイン)として多彩な魅力を持っているのです。

しかも、このギャップは一部の場面でしか見られなかったり一部の作中人物だけにしか見せないので、私たち読者としても「自分だけが彼女の裏の魅力を知っている」といった感覚になってしまいます。

 

 

「おもしれー女」のおすすめ作品5選!

一般に「おもしれー女」は、少女漫画に多いとされているようですが、恋愛要素の少ない男性向け作品においても「おもしれー女」は登場します!

ここでは、少女漫画だけでなく少年漫画・青年漫画も含めて「おもしれー女」が主人公の作品を5つ紹介します! 各紹介にはニコニコ動画で無料配信されている第1話のリンクを付しているのですが、必ずと言ってよいほど「おもしれー女」とコメントされています

 

女子高生の無駄づかい

ちょっと残念な女子が集う、さいのたま女子高校を舞台に、とてつもないバカ・田中(通称:バカ)、アニメや漫画を愛するオタク女子・菊池(通称:ヲタ)、いつも無表情でロボットのような少女・鷺宮(通称:ロボ)を中心に、個性豊かで魅力的な仲間たちが、女子高生というキラめきに溢れた青春を無駄に浪費していく抱腹絶倒のJK学園コメディが今、幕を開ける!

この作品により「おもしれー女」概念は確立し急速に定着したと言ってよいでしょう。アニメ1話(原作3巻155頁以下)で、主人公のバカこと田中が、理想の運命的な出会いとして妄想する相手男性のセリフがことごとく「おもしれー女」だったため、この概念が可視化されるようになったのです。下記のリンクから無料で第1話が視聴できるので是非ご覧ください!

主人公のバカは、他の「おもしれー女」から一線を画すほどに真正のバカなのですが、友人(ヲタ)の漫画家になるという夢を馬鹿にすることなく応援したり(アニメ4話/原作1巻107頁以下)、コミュ障で学校に来ていない生徒(マジョ)の友達になることを二つ返事で引き受けたりするなど(アニメ6話/原作2巻125頁以下)、普通の人であれば少なからず躊躇いを感じてしまうことでも行ってしまう器の持ち主でもあります。作品としては全編コメディ漫画なのですが、バカのこういった言動も含めて、決して「無駄づかい」ではない女子高生たちの青春模様が見られるのもこの作品の魅力です。

原作漫画:既刊9巻(KADOKAWA「コミックニュータイプ」で連載)

アニメ:2018年放送

ドラマ:2020年放送(テレビ朝日

 

 

乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…

公爵令嬢、カタリナ・クラエスは、頭を石にぶつけた拍子に前世の記憶を取り戻す。ここが前世で夢中になっていた乙女ゲーム『FORTUNE LOVER』の世界であり、自分がゲームの主人公の恋路を邪魔する悪役令嬢であることを! ゲームでカタリナに用意されている結末は、ハッピーエンドで国外追放…バッドエンドで殺されてしまう…そんな破滅フラグはなんとしても回避して、幸せな未来を掴み取ってみせる!! 勘違い? 人たらしラブコメディの幕が上がる。

「女子高生の無駄づかい」が確立した「おもしれー女」概念の定着に大きく寄与したのが、この作品のカタリナです。「女子高生の無駄づかい」には恋愛要素が(ほとんど)なかったことを踏まえれば、むしろカタリナの方が典型的な「おもしれー女」と言えるでしょう。

この作品においてカタリナは、明るく快活で誰に対して平等に接するという前世からのパーソナリティを発揮します。そして結果的に、男女問わず登場人物たちを籠絡していき、全方向ハーレムを作り上げてしまいます。

しかし、ゲーム攻略対象の男性たちはシナリオ上ではゲーム主人公(マリア)と結ばれることを知っているカタリナは、仲良くなった彼らのアプローチにも気付かず、むしろシナリオ通りに物語が展開して彼らに命を狙われることに戦々恐々とさえしています。そのため、男女問わず登場人物たちはカタリナのことが大好きにもかかわらず、鈍感で勘違いばかりのカタリナはそれを自覚していません。カタリナは、女性版の鈍感ラブコメ主人公にして「おもしれー女」の典型なのです!

原作ライトノベル既刊11巻(一迅社文庫アイリス

漫画:既刊7巻(一迅社「月刊コミックZERO-SUM」で連載中)

アニメ:1期(2020年)、2期(2021年)、映画(公開時期未定)

 

 

シャドーハウス

この館には秘密がある──。断崖に佇む大きな館「シャドーハウス」で貴族の真似事をする、顔のない一族「シャドー」。その“顔”としてシャドーに仕える世話係の「生き人形」。ある日、“シャドー”一族の少女・ケイトのもとに一人の“生き人形”が訪れ、“影”と“人形”の不思議な日常が始まる。

この作品の主人公であるエミリコは、2021年のアニメを代表する「おもしれー女」と言ってもよいでしょう。

この作品に主人公は二人います。一人は、全身真っ黒で顔のない一族の少女であるケイトです。ケイトは、頭脳明晰かつ思慮深い性格で慎重な行動を好みます。それに対して、ケイトの世話係であるもう一人の主人公のエミリコは、天真爛漫で非常に行動力があります。エミリコの魅力は天真爛漫さだけにとどまりません。エミリコにはまさに利発と呼ぶにふさわしい側面があり、その突飛な発想と行動でケイトの助けになっているのです。思慮深い頭脳派のケイトと利発で行動派のエミリコの名コンビによって、シャドーハウスの秘密を明らかにすべく物語は次々と展開されるのです。

原作漫画:既刊8巻(集英社「週刊ヤングジャン」で連載中)

アニメ:1期(2021年)、2期(放送時期未定)

 

 

かげきしょうじょ!!

大正時代に創設され、未婚の女性だけで作り上げる美しく華やかな舞台で世代を超えて人々の心を魅了する「紅華歌劇団」。その人材を育成する「紅華歌劇音楽学校」に、高い倍率をくぐり抜け入学してきた第100期生たち。

“オスカル様”に憧れる、178cmの長身を持った天真爛漫な少女、渡辺さらさ。夢も友達も、すべてに無関心な元・国民的アイドル、奈良田愛。何もかもがバラバラな彼女たちの、希望と葛藤に満ちた音楽学校生活が今、幕を開ける──!!

この作品の主人公である渡辺さらさも、2021年のアニメを代表する「おもしれー女」でしょう。「シャドーハウス」のエミリコと同じく「おもしれー女」である上に髪色と髪型も似ていることから、身長178cmのさらさは「デカいエミリコ」とも呼ばれていました。

渡辺さらさも、例に漏れず、明るく天真爛漫な性格をしています。同級生の誰にも無関心だったもう一人の主人公である奈良田愛が心を開いたのも、明るく積極的に接し続けてきたさらさでした。

しかし、天真爛漫なさらさは、トップスターの「オスカル様」を目指すまでに一度は夢を失った経験を背負っていたり、演技についてのある種の天才的な特技が逆に弱点になったりもします。この作品は、さらさたち歌劇少女による、10代の青春時代の中で葛藤と成長を繰り返し前に進んで行く青春スポコン物語なのです。

原作漫画:『シーズン0』+既刊11巻(白泉社「メロディ」で連載中)

アニメ:2021年放送

 

 

波よ聞いてくれ

「いやあ~~~~ッ、25過ぎてから男と別れるってキツいですね!」

札幌在住、スープカレー屋で働く鼓田ミナレは、酒場で知り合った地元FM局のディレクター・麻藤兼嗣に失恋トークを炸裂させていた。翌日、いつものように仕事をしていると、店内でかけていたラジオから元カレを罵倒するミナレの声が……! 麻藤はミナレの愚痴を密録し、生放送で流していたのだ。激昂してラジオ局へ乗り込むミナレ。しかし、麻藤は悪びれもせずに告げる。「お姐さん、止めるからにはアンタが間を持たせるんだぜ?」

ミナレは全力の弁解トークをアドリブで披露する羽目に。この放送は反響を呼び、やがて麻藤からラジオパーソナリティにスカウトされる。「お前、冠番組を持ってみる気ないか?」

タイトルは『波よ聞いてくれ』。北海道の深夜3時半、そしてミナレは覚醒するッ!

この作品は、これまで紹介した作品と毛色は異なるのですが、やはり主人公は「おもしれー女」に分類されるべきかと思います。

主人公のミナレは「おもしれー女」にしては年齢がやや高めの26歳で、天真爛漫とも言いがたく、むしろ世の中を斜めに見ているような性格をしています。しかし、傍から見ていて飽きないそのキャラクター(そして喋り方)はやはり強烈で、周辺の人々に化学反応を波及させる気質はまさに「おもしれー女」と称すべきでしょう。

原作漫画:既刊8巻(講談社月刊アフタヌーンで連載中)

アニメ:2020年放送

 

 

以上が私のオススメする「おもしれー女」作品です! 是非みなさんご覧になってください!!