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この「おもしれー女」の作品がおもしれー!おすすめ漫画・アニメ5選!!

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テレビアニメ「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…」

 

この記事では、「おもしれー女」魅力おすすめ作品を紹介します!

最近「おもしれー女」に関する記事を目にしたのですが、「おもしれー女」が大好きな私としても一言述べておきたくなり、この記事を執筆するに至りました。

 

 

「おもしれー女」とは?

ここ数年で広まった「おもしれー女」という概念ですが、まずはその概要を確認しておきます。

 「おもしれー女」とは、フィクションや創作物に登場する男性キャラクターが女性キャラクターに興味を持つ際に発するセリフ或いは感想の事である。〔中略〕

 作中の男性キャラクター(基本的にはメインのヒーロー)が、女性キャラクター(基本的にはメインのヒロインまたは主人公)に対し、初対面または出会ってまだ数回の間に起きた何らかのキッカケによって興味を持ち、その際に独り言のように呟く、あるいはそのような感想を抱くといった、恋の始まりとしての描写が多い。

 この展開が用いられる際は凡そ男性キャラクターと女性キャラクターの人物像は決まっており、総じて「男性キャラクターの常識や価値観がある女性キャラクターの登場により一部あるいは全部を破壊され、それにより女性キャラクターに興味を示す。」というものである。主要なものとしては

  1. 女性を侍らせハーレムを築いているような女性に不自由しない俺様系のイケメン男性キャラクターが、男性の誘いに乗らず全く靡かない女性キャラクターに対して
  2. 天才肌で何事も完璧にそつなくこなす他人に興味を持たないクールなイケメン男性キャラクターが、非常に突飛で予測不可能な言動を取る女性キャラクターに対して

が挙げられる。

 また転じて、ギャグとして面白い女性キャラクターや、純粋に知的に興味深い女性キャラクターに対して用いられる場合もある。

おもしれー女 (おもしれーおんな)とは【ピクシブ百科事典】

 

 

「おもしれー女」の魅力とは?

私の考えるところ、「おもしれー女」には次の3つの魅力があります。

 

嫌味のない「おもしれー女」

概して「おもしれー女」は、良く言えば、快活、明朗、天真爛漫で、やや悪く言えば、天然でアホのように描かれます。しかしそれゆえに、「おもしれー女」は、悪口・陰口を言わないなど性格に裏表がなく、また、人を徒に嫌うことなく誰に対しても平等に接します

そのため、こういった「おもしれー女」の言動には嫌味がないため、作中人物からも読者からも嫌われることなく、むしろ好意的に受け入れられてしまいます(ライバル的な存在に嫉妬はされることはありますが、結局は……)。

「おもしれー女」に魅了された私たち読者の中には、「自分も『おもしれー女』になりたかった」とまでは思わなくとも、「自分の周辺に『おもしれー女』がいたらなあ」と考えたことがある人もいるのではないでしょうか?

 

物語の牽引役としての「おもしれー女」

「おもしれー女」は、天然、アホ、バカのように描かれますが、その反面として、突飛で型破りな思考を披露することが多々あります。だからこそ周りの人物(や読者)に「おもしれー女」と言わしめるのです。

具体的には、魅力的な男性になびかないのはもはやテンプレです。努力型の秀才の人物でさえ困ってしまっている場面に、突飛で型破りなアイデアを提案して活路を見出してしまうのも典型例でしょう。普通ではあり得ないような勘違いや思い込みをしたり、相手からの好意に鈍感なのも、「おもしれー女」の特徴と言ってもよいかもしれません。

さらに、このような突飛で型破りな「おもしれー女」は概して、その思考回路だけにとどまらず、それを実行に移してしまう行動力を持っています。「おもしれー女」の行動力は、その誰からも好かれやすい性格と相まって、周辺の人に変化を及ぼしたり、周辺の人を巻き込んで状況を転換させるなど、物語の強力な牽引役となっています。まさに主人公(ヒロイン)に相応しいキャラクターと言えるでしょう。

 

ギャップを魅せる「おもしれー女」

「おもしれー女」は、多くの場面において明るくて快活なキャラクターとして描かれます。しかし時折、真面目な一面、思慮深い一面、人への思いやりに溢れた一面を見せることもあります。

こういった「おもしれー女」の裏の顔によるギャップは、明るいだけに限られない「おもしれー女」の奥深い魅力を引き出します。「おもしれー女」は、物語の主人公(ヒロイン)として多彩な魅力を持っているのです。

しかも、このギャップは一部の場面でしか見られなかったり一部の作中人物だけにしか見せないので、私たち読者としても「自分だけが彼女の裏の魅力を知っている」といった感覚になってしまいます。

 

 

「おもしれー女」のおすすめ作品5選!

一般に「おもしれー女」は、少女漫画に多いとされているようですが、恋愛要素の少ない男性向け作品においても「おもしれー女」は登場します!

ここでは、少女漫画だけでなく少年漫画・青年漫画も含めて「おもしれー女」が主人公の作品を5つ紹介します! 各紹介にはニコニコ動画で無料配信されている第1話のリンクを付しているのですが、必ずと言ってよいほど「おもしれー女」とコメントされています

 

女子高生の無駄づかい

ちょっと残念な女子が集う、さいのたま女子高校を舞台に、とてつもないバカ・田中(通称:バカ)、アニメや漫画を愛するオタク女子・菊池(通称:ヲタ)、いつも無表情でロボットのような少女・鷺宮(通称:ロボ)を中心に、個性豊かで魅力的な仲間たちが、女子高生というキラめきに溢れた青春を無駄に浪費していく抱腹絶倒のJK学園コメディが今、幕を開ける!

この作品により「おもしれー女」概念は確立し急速に定着したと言ってよいでしょう。アニメ1話(原作3巻155頁以下)で、主人公のバカこと田中が、理想の運命的な出会いとして妄想する相手男性のセリフがことごとく「おもしれー女」だったため、この概念が可視化されるようになったのです。下記のリンクから無料で第1話が視聴できるので是非ご覧ください!

主人公のバカは、他の「おもしれー女」から一線を画すほどに真正のバカなのですが、友人(ヲタ)の漫画家になるという夢を馬鹿にすることなく応援したり(アニメ4話/原作1巻107頁以下)、コミュ障で学校に来ていない生徒(マジョ)の友達になることを二つ返事で引き受けたりするなど(アニメ6話/原作2巻125頁以下)、普通の人であれば少なからず躊躇いを感じてしまうことでも行ってしまう器の持ち主でもあります。作品としては全編コメディ漫画なのですが、バカのこういった言動も含めて、決して「無駄づかい」ではない女子高生たちの青春模様が見られるのもこの作品の魅力です。

原作漫画:既刊9巻(KADOKAWA「コミックニュータイプ」で連載)

アニメ:2018年放送

ドラマ:2020年放送(テレビ朝日

 

 

乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…

公爵令嬢、カタリナ・クラエスは、頭を石にぶつけた拍子に前世の記憶を取り戻す。ここが前世で夢中になっていた乙女ゲーム『FORTUNE LOVER』の世界であり、自分がゲームの主人公の恋路を邪魔する悪役令嬢であることを! ゲームでカタリナに用意されている結末は、ハッピーエンドで国外追放…バッドエンドで殺されてしまう…そんな破滅フラグはなんとしても回避して、幸せな未来を掴み取ってみせる!! 勘違い? 人たらしラブコメディの幕が上がる。

「女子高生の無駄づかい」が確立した「おもしれー女」概念の定着に大きく寄与したのが、この作品のカタリナです。「女子高生の無駄づかい」には恋愛要素が(ほとんど)なかったことを踏まえれば、むしろカタリナの方が典型的な「おもしれー女」と言えるでしょう。

この作品においてカタリナは、明るく快活で誰に対して平等に接するという前世からのパーソナリティを発揮します。そして結果的に、男女問わず登場人物たちを籠絡していき、全方向ハーレムを作り上げてしまいます。

しかし、ゲーム攻略対象の男性たちはシナリオ上ではゲーム主人公(マリア)と結ばれることを知っているカタリナは、仲良くなった彼らのアプローチにも気付かず、むしろシナリオ通りに物語が展開して彼らに命を狙われることに戦々恐々とさえしています。そのため、男女問わず登場人物たちはカタリナのことが大好きにもかかわらず、鈍感で勘違いばかりのカタリナはそれを自覚していません。カタリナは、女性版の鈍感ラブコメ主人公にして「おもしれー女」の典型なのです!

原作ライトノベル既刊11巻(一迅社文庫アイリス

漫画:既刊7巻(一迅社「月刊コミックZERO-SUM」で連載中)

アニメ:1期(2020年)、2期(2021年)、映画(公開時期未定)

 

 

シャドーハウス

この館には秘密がある──。断崖に佇む大きな館「シャドーハウス」で貴族の真似事をする、顔のない一族「シャドー」。その“顔”としてシャドーに仕える世話係の「生き人形」。ある日、“シャドー”一族の少女・ケイトのもとに一人の“生き人形”が訪れ、“影”と“人形”の不思議な日常が始まる。

この作品の主人公であるエミリコは、2021年のアニメを代表する「おもしれー女」と言ってもよいでしょう。

この作品に主人公は二人います。一人は、全身真っ黒で顔のない一族の少女であるケイトです。ケイトは、頭脳明晰かつ思慮深い性格で慎重な行動を好みます。それに対して、ケイトの世話係であるもう一人の主人公のエミリコは、天真爛漫で非常に行動力があります。エミリコの魅力は天真爛漫さだけにとどまりません。エミリコにはまさに利発と呼ぶにふさわしい側面があり、その突飛な発想と行動でケイトの助けになっているのです。思慮深い頭脳派のケイトと利発で行動派のエミリコの名コンビによって、シャドーハウスの秘密を明らかにすべく物語は次々と展開されるのです。

原作漫画:既刊8巻(集英社「週刊ヤングジャン」で連載中)

アニメ:1期(2021年)、2期(放送時期未定)

 

 

かげきしょうじょ!!

大正時代に創設され、未婚の女性だけで作り上げる美しく華やかな舞台で世代を超えて人々の心を魅了する「紅華歌劇団」。その人材を育成する「紅華歌劇音楽学校」に、高い倍率をくぐり抜け入学してきた第100期生たち。

“オスカル様”に憧れる、178cmの長身を持った天真爛漫な少女、渡辺さらさ。夢も友達も、すべてに無関心な元・国民的アイドル、奈良田愛。何もかもがバラバラな彼女たちの、希望と葛藤に満ちた音楽学校生活が今、幕を開ける──!!

この作品の主人公である渡辺さらさも、2021年のアニメを代表する「おもしれー女」でしょう。「シャドーハウス」のエミリコと同じく「おもしれー女」である上に髪色と髪型も似ていることから、身長178cmのさらさは「デカいエミリコ」とも呼ばれていました。

渡辺さらさも、例に漏れず、明るく天真爛漫な性格をしています。同級生の誰にも無関心だったもう一人の主人公である奈良田愛が心を開いたのも、明るく積極的に接し続けてきたさらさでした。

しかし、天真爛漫なさらさは、トップスターの「オスカル様」を目指すまでに一度は夢を失った経験を背負っていたり、演技についてのある種の天才的な特技が逆に弱点になったりもします。この作品は、さらさたち歌劇少女による、10代の青春時代の中で葛藤と成長を繰り返し前に進んで行く青春スポコン物語なのです。

原作漫画:『シーズン0』+既刊11巻(白泉社「メロディ」で連載中)

アニメ:2021年放送

 

 

波よ聞いてくれ

「いやあ~~~~ッ、25過ぎてから男と別れるってキツいですね!」

札幌在住、スープカレー屋で働く鼓田ミナレは、酒場で知り合った地元FM局のディレクター・麻藤兼嗣に失恋トークを炸裂させていた。翌日、いつものように仕事をしていると、店内でかけていたラジオから元カレを罵倒するミナレの声が……! 麻藤はミナレの愚痴を密録し、生放送で流していたのだ。激昂してラジオ局へ乗り込むミナレ。しかし、麻藤は悪びれもせずに告げる。「お姐さん、止めるからにはアンタが間を持たせるんだぜ?」

ミナレは全力の弁解トークをアドリブで披露する羽目に。この放送は反響を呼び、やがて麻藤からラジオパーソナリティにスカウトされる。「お前、冠番組を持ってみる気ないか?」

タイトルは『波よ聞いてくれ』。北海道の深夜3時半、そしてミナレは覚醒するッ!

この作品は、これまで紹介した作品と毛色は異なるのですが、やはり主人公は「おもしれー女」に分類されるべきかと思います。

主人公のミナレは「おもしれー女」にしては年齢がやや高めの26歳で、天真爛漫とも言いがたく、むしろ世の中を斜めに見ているような性格をしています。しかし、傍から見ていて飽きないそのキャラクター(そして喋り方)はやはり強烈で、周辺の人々に化学反応を波及させる気質はまさに「おもしれー女」と称すべきでしょう。

原作漫画:既刊8巻(講談社月刊アフタヌーンで連載中)

アニメ:2020年放送

 

 

以上が私のオススメする「おもしれー女」作品です! 是非みなさんご覧になってください!!