「星合の空」第11話の感想とソフトテニスの解説
忙しさにかまけて記事のアップ(というか視聴それ自体)が遅くなってしまいました💦
さて、この記事には、「星合の空」の第11話の感想とソフトテニスの解説を記しています(筆者がソフトテニスから離れてしばらく経っていることにご留意ください)。
第10話については以下の記事をどうぞ!
1.ボレーをボレーで返す!?
柊真・眞己ペアの1試合目1ゲーム目1ポイント目のプレーの得点は、眞己のボレーをジョイがボレーして決めたものでした。
アニメではスローで描かれていたので分かりにくかったですが、ネット際のあの距離で相手のボレーボールをボレーで返球するのは、眞己のボレーを予測できていたとしても、かなり動体視力が良くないと無理です。つまり、ジョイは化け物なのです。
2.作画ミス?
1ゲーム目4ポイント目のジョイのサービス(レシーバーは眞己)ですが、サービスエースを取った(眞己のレシーブミス)ように描かれていますが、このサービスはフォルト(失敗)です。作画ミスかと思われます。
3.遅延行為?
2ゲーム目の1ポイント目と2ポイント目の間に眞己と柊真が話し合っていましたが、これは遅延行為として審判に注意される行為です(競技規則15条2号)。話し合い(休憩)ができるのは、チェンジサイズ時およびファイナルゲーム前だけです。
話し合いが必要な場合は、数秒ですましたり、転がったボールを二人で取りに行きながら話し合うものです。
4.ジョイを相手にダブル後衛という戦略
2ゲーム目の2ポイント目以降、柊真・眞己ペアは二人ともが後衛のポジションになり、相手後衛を走らせてミスを誘うというダブル後衛の基本的戦術をとりました。
しかし、相手前衛はフィジカルエリートのジョイです。ダブル後衛ということは、相手後衛のいないところにロブを打って相手後衛を走らせることになるのですが、長身で機動力のあるジョイが前衛にいるにもかかわらず、その頭上にロブを打つ行為というのは、それなりにリスクのある戦術です。ロブが甘ければリーチのあるジョイに取られてしまいます(し、この場面でジョイは積極的にスマッシュを狙いに行くべきでした)。
相手前衛にフィジカルエリートのジョイがいるにもかかわらず、ロブを多用するのは、相当にロブのコントロールに自信がないと取れない戦術です。
5.ファーストサーブをアンダーカット
柊真・眞己ペアは、ファーストサーブをアンダーカットサーブで行うという戦術をとっていました。
アンダーカットサーブは、コントロールしやすいわりにバウンド時に大きく変化するので、特に中学生レベルだと、大きな攻撃力を有します。見栄を張ってオーバーハンドサービス(頭上で打つサービス)をするよりも、いつものセカンドサービスよりも回転を高めてファーストサーブとしてアンダーカットを打つ方が有意義な場面は多々あるのです。
6.最終ポイントの眞己のサービス
最終ポイントにおいて眞己はアンダーカットと見せかけてオーバーハンドサービスを打っていました。実はこの戦術、結構有効なんです。
アンダーカットサービスの場合、左右どちらかにバウンドして逸れてゆくサーブに対応するためレシーバーはサービスライン付近にポジショニングするのですが、オーバーハンドサービスの場合、伸びてくるサーブに対応するためレシーバーはサービスラインから離れて後方にポジショニングするのです。
すると、レシーバーは、アンダーカットだと思ってポジショニングしていたら、実はオーバーハンドとなったら、あわてて後ろに下がって構え直さないといけなくなるのです。前に進みながら打つのとは違って、後ろに下がりながら打つのは難しい行為です。眞己は良い戦術をとっていました。
反対に、ジョイは後ろの方にポジショニングしていたにもかかわらず、まったく反応できなかったのはいかがなものかと思います。ソフトテニス歴がそれなりにあれば上手く打てなくとも脊髄反射的に体が動くと思うのですが、卓球へ切り替えようとするジョイの節操のなさからすれば、ソフトテニスを1年も経験していなかったのでしょうか。
7.「なんてい」Tシャツ
部員や先生が来ていた「なんてい」Tシャツ、気になりませんでしたか?
「なんてい」とは、すなわち、「軟式庭球(なんしきていきゅう)=ソフトテニス」のことなのです! こんなTシャツ実在するのでしょうか?
(ちなみに、ソフトテニスのことを「なんてい」なんて言う人は存在しないと思います。略する場合は「ソフテニ」一択です)
第12話の記事はこちらから!