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「星合の空」第8話の感想とソフトテニスの解説

 

この記事には、「星合の空」第8話の感想とソフトテニスの解説を記しています(筆者がソフトテニスから離れてしばらく経っていることにご留意ください)。

第7話については以下の記事をどうぞ!

irohat.hatenablog.com

 

 

今回は練習も試合のシーンもほとんどなかったので危なかったのですが、なんとかネタをひねり出しました

 

1.対戦相手の偵察?

私が中高でソフトテニスをやっていたところは、地方・過疎・田舎でした。私の出身県は、生活圏が3つに分かれており、それにあわせるように、中高とも、県大会に行くための地区予選は3つの地域に別れていました。私の地域においては、ソフトテニス部があるのは(うろ覚えですが)、中学校においては12校、高校においては4校(!)でした

このような小規模な地域だったので、強い学校、強いペアの評判というのは、事前に把握しやすい環境にありました。特に高校においては、ほとんどの人が中学生からの経験者なので、中学校時代の対戦相手として知っていたり、あるいは強い人の試合を直接見ていたりしました。しかも、年に数回、練習試合や合同練習を行っていたりもしました。

そういった事情から、偵察なんかしなくとも、誰が強いペアであるとか、あのペアの癖はどうであるとか、情報は(特に高校においては)入りやすい状況でした(というか、プロでもないのに、中学生が対戦相手を偵察するというのは、なんともアニメ的な気がします)。

 

 

2.団体戦における試合形式と戦略

世の中には様々なスポーツがありますが、ソフトテニスや卓球などのラケットスポーツや、柔道や剣道などの格闘系競技の特徴として、個人戦団体戦の両方があることが挙げられます。これらの競技は、駅伝やリレーなどの記録型の団体競技とは異なり、対戦相手と勝敗を決める対戦型の団体競技です。

このような競技の団体戦においては、チームの中から誰が試合に出るかどの順番で試合に出るか、(ダブルスの場合)どのようなペアで試合に出るか、がとても重要な要素になります(これらを「オーダー」と言います)。全体として両チームの実力に差がほとんどない場合、これが団体戦における勝敗の行方を左右すると言っても過言ではありません。

そのため、たとえば、試合時間になってからコート上でコイントスして負けた方からオーダーを決定・発表するという方式であれば、公平性に欠けています(オーダーを後出しした方が有利になってしまいます)。そこで、ソフトテニスにおいては、試合の前に、オーダーの書かれた紙を大会本部に事前提出し、試合時間になってコート上に並んでから初めて対戦相手が誰になるかを知るのです。

ソフトテニス団体戦3ペアの対戦により行い、その過半数(つまり2ペア以上)を勝利したチームが団体戦の勝者となります。試合は必ずしも3試合が並行して行われるわけではないのですが(1面や2面しかコートが用意されていない場合もあります)、先に行われた2試合の結果が2-0となっていても、原則として3試合目まで行います。

 

個人戦のペアの組み方は、基本的には、一番強い前衛と一番強い後衛を、二番目に強い前衛と二番目に強い後衛を……といった具合に、強い順に前後衛のペアを組み合わせている学校が多いかと思われます。

その一方で、団体戦では一番強いペアの勝利ひとつよりも、チームとしての勝利が優先されるので、個人戦のペアを解体・再編成して、団体戦に出場する3ペア(もしくは団体戦で勝利するための最低限である2ペア)の底上げを図るというパターンが多々見られます(アニメのようにペア同士の相性が云々はあまり考慮されていません)。もちろん、個人戦のペアを崩さないパターンもありますが、これは学校同士の実力差があり過ぎて、どう組み合わせても全体として勝てる/負ける場合によく見られる光景かなあと思います。

 

 

3.ソフトテニスにおける体格の重要性?

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日下部ジョイ

第8話では、対戦相手の日下部ジョイの恵まれた体格が話題になっていました。

他の多くの競技と同じように、一般的にはソフトテニスにおいても高身長は有利に作用すると思われます。高身長ということはそれだけ腕が長く、リーチが長いために遠くまでボールが届くということです。サービスの場面では高い打点から打てるのでサーブが入りやすくなりますし、相手のロブもラケットが届いてスマッシュしやすくなります。

とはいえ、ソフトテニスでは、バスケットボールにおける身長や相撲における体格などのように、高身長ということが勝敗を決する主要な要因になるという訳ではありません。ネット型競技、特に広いコートを使用するソフトテニスは、対戦相手との身体的接触がないため、身長の高低差(体格の差)はそれほど重要ではないのです。むしろ技術力や俊敏性といった要素の方が重要かと思われます。

もちろん、高身長が技術力・俊敏性とあわさると、とんでもないフィジカル・エリートが生まれます。しかし、フィジカル・エリートを裏付けるのは高身長だけではないのです。

 

 

第9話の記事はこちらからどうぞ!

irohat.hatenablog.com