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宇野朴人『七つの魔剣が支配する』――すべてのハリポタ好きにおすすめする魔法学園ファンタジー

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七つの魔剣が支配する


(1)基本情報

 

『七つの魔剣が支配する』電撃文庫、2019年8月現在既刊3巻)

著者:宇野朴人

イラスト:ミユキルリア

ジャンル:「ダーク・ファンタジー」「魔法」「学園」「バトル」 dengekibunko.jp

 ―――――――――――――――――

 春――。名門キンバリー魔法学校に、今年も新入生がやってくる。黒いローブを身に纏い、腰に白状と杖剣を一振りずつ、胸には誇りと使命を秘めて。そんな魔法使いの卵たちを迎えるのは、桜の舞う満開街道。

 が、希望に胸躍らせるのも束の間。キンバリーの孕む数々の脅威が彼らに襲い掛かる。気まぐれに生徒を飲み込む迷宮、怪物じみた上級生たち、亜人種の人権を巡る派閥の対立――。

 そんな魔境を仲間と生き抜く中、オリバーは一人の少女と縁を結ぶ。腰に日本刀を提げたサムライ少女――ナナオ。

 二人の魔剣を巡る物語が、今、始まる。

――――――第1巻表紙そでより――

  

 

(2)あらすじ

 

記念すべきおすすめ作品第1号は、七つの魔剣が支配するです!

 

まずは登場人物を紹介します。

 

オリバー:主人公の少年。なかなかの剣の使い手。

ナナオ:日の国、普通人出身の少女。かなりの日本刀の使い手。

カティ亜人種の人権擁護派の少女。

ガイ:魔法農家出身の少年。

ピート:普通人出身の真面目系メガネ少年。

シェラ:魔法使いの名家出身の少女。

 

いずれもオリバーの同級生で、この仲良し6人組を中心に物語は進んでゆきます

 

さて、登場人物の紹介で、「」とか「日本刀」とかあるのが気になりましたか? 魔法学園ファンタジーなのに??

 

というのは、この世界における魔法使いの武器は、「白状(はくじょう)」と「杖剣(じょうけん)」なのです。

 

「白状」とは、ハリー・ポッターにおける20~30cmくらいの棒状の杖を、「杖剣」とは、短剣・脇差くらいの両刃剣をそれぞれイメージしてもらえば大丈夫です。

 

この世界では、「ある間合いより内側では、どれほど優れた魔法使いであろうと、どんな呪文を唱えるよりも早く相手の剣に斬られてしまう」ために(第1巻87頁)、魔法使いといえども剣術を学ぶ必要があるのです。

 

第1巻は以下のような構成になっています。

 

第1章では、オリバーらの入学式当日の様子が描かれます。入学式の前、新入生を迎える花道で、オリバーら6人は出会います。しかし、彼らはそこでとんでもないトラブルに遭遇し……なんとかそれを乗り切った彼らは友達になります。

 

第2章では、本格的な魔法学園生活が始まり、読者にこの世界観の基本的な説明がなされます。ここで本書タイトルにもある「魔剣」の説明もされます(この場では詳しく説明しませんが、とりあえず「最強の剣」と考えておいてください)。既読の方は、207頁の記述に「あれっ」と思いましたよね?

 

第3章では、オリバーらが対立する同級生と決闘を行うことになります。しかし、この決闘がすんなり進むはずがなく…!? とにかく、ここでオリバーらはとんでもない困難、それこそ死と隣り合わせの戦いに巻き込まれます。

 

そして第4章では、なにかと煙たがられていた、亜人種の人権擁護派であるカティが何者かに連れ去られてしまいます。オリバーとナナオはカティの救出に向かいますが、そこではあの人物が待ち構えていて…!!

 

既読の方にはお伝えしたいのですが、第4章362頁の強調部分にはゾクッとしてしまいますよね!! (未読の方はそこだけ最初に見たらサプライズ感が薄れますよ!!)

 

そしてすべてが終わった後のエピローグ――と言いたいところですが、ここで主人公オリバーに関する重大な秘密が明らかになります!!!

 

気になる終わり方ですよね? 第2巻、第3巻と続刊があるのでご心配なく。最初から3巻買いでも後悔しませんよ!!

 

 

 

(3)おすすめポイント――すべてのハリポタ好きのための魔法学園ファンタジー

 

この『七つの魔剣が支配する』は、ハリー・ポッター」シリーズのファンであれば必ず好きになると言っても過言ではありません! (もちろん、ハリポタの小説も映画も見たことない人にもおすすめですが!)

 

ハリポタ以降の魔法学園ファンタジーは、ほとんどすべての作品が少なからずハリポタの影響を受けていると思いますが、その作品の中でも「いい具合に影響を受けている」という点でこの『七つの魔剣が支配する』は最高です。

 

「魔法学園」「寮生活」「魔法生物」「各種の魔法の授業」「箒飛行」など、ハリポタから影響を受けている点は数多くあります(むしろ、これらは則るべき様式美のような気もします)。この点において、ハリポタファンが親しみやすい作品と言えるでしょう。

 

他方で、この作品の特徴は、ハリポタよりもダークでバトル多めな世界観でしょう。ハリポタは(大人も楽しめる)児童小説という位置づけですが、『七つの魔剣が支配する』は、ライトノベルということもあり、(いい歳した大人も堂々と楽しめる)中高生以上向けのダーク・ファンタジーです。

 

この作品をダークたらしめているのは、校舎の下に存在する「魔宮(迷宮)」です。ハリポタの「秘密の部屋」や「必要の部屋」などとは異なり、この「魔宮」にはどの生徒でも入れるのです。

 

この魔宮では、法研究に励みとんでもない姿になった上級生が、オリバーら新入生に「ちょっかい」をかけてきます。また、危険な魔法生物も多数います。

 

オリバーらは、決闘のため、あるいはカティ救出のため、結構な頻度でこの魔宮に潜ることになるのですが、そこでは常に死と隣り合わせです。ハリポタ以上のダークさと戦闘の多さを堪能できるでしょう!

 

また、ラノベ初心者の方にもこの作品はおすすめです。超メジャー作品であるハリポタの甥っ子的存在という点でも手に取りやすい作品ですが、ラノベにありがちな「主人公モテモテハーレム」「ラッキースケベ」みたいなシーンはないので、そういった点に抵抗感があってラノベに手を出せていなかった方でも気後れすることなく手に取ることができます!!

 

 

(4)関連おすすめ作品

 

最後に、『七つの魔剣が支配する』の既刊すべてを読み終わり、続刊を待てないあなたにおすすめの作品を2つ紹介します。

 

1つ目は、記事中何度も言及しましたが、J.K.ローリング「ハリー・ポッター」シリーズ(静山社、全7巻)です。世界的大ヒット作品であるこの作品は、魔法学園モノのフォーマットを作ったと言っても差し支えないでしょう。その群を抜いた知名度が示すように、多くの人に楽しめる作品になっております。小説でも映画でも良いのですが、未読・未視聴の方にはぜひ一度見ていただきたいと思います。きっと虜になるはずです。 

ハリー・ポッター|株式会社 静山社

 

2つ目の関連おすすめ作品は、唐澤和希『転生少女の履歴書』(ヒーロー文庫、2019年8月現在既刊8巻)です。いわゆる異世界転生ファンタジーですが、リョウという女の子が主人公という点で同ジャンルの他作品とは一線を画します。この作品も、魔法が存在する世界であり、第2巻以降は学園生活がメインとなることから、『七つの魔剣が支配する』の関連おすすめ作品として挙げさせてもらいます。紹介記事も書いているので是非参考にしてみてください!

irohat.hatenablog.com

 

みなさんも同ジャンルのおすすめ作品があれば是非教えてください!