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2020春アニメ前半の感想――16作品のひとことコメント

 

 

ゴールデンウイークが終わり、2020年の春アニメも折り返し地点となりました。ということで、視聴しているアニメ16作品の前半について、一言ずつ好き勝手に(感想未満の)コメントをしていきたいと思います(五十音順)。

※特に言及がない限り、筆者はすべて原作未読(未プレイ)です。

※視聴継続予定だったものの途中で放送が延期された作品は掲載していません。

 

 

アルテ

「女性が男性社会で立身出世するには男性以上の努力と成果が必要になる」ということがよく描かれています。この作品の舞台は16世紀初頭のフィレンツェですが、最近だと医学部入試女性差別問題があったように、この問題は現代でも根深く残っていますよね。そんな男性社会においてアルテの見せる強靭な精神力と努力には目を見張らなければなりません。

しかし、女性が男性社会に進出し始めたとき、特にそこで真摯に努力したいと考える女性ほど自身の女性性に悩むことになるのではないでしょうか。たとえば、第4話にてアルテは自身の恋愛感情を男性社会に持ち込むことを抑圧しました。おそらく男性社会において男性が自身の恋愛感情で悩むことはほとんどなく、むしろ痴情のもつれは排除すべき=女性は不要と考えられてきたきらいがあると思われます。男性であれば悩まなかったことを、女性だからこそ悩むことになるのですから、男性社会への女性進出の困難さが伺えます。

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レオと手が触れてしまい動揺するアルテ

 

 

イエスタデイをうたって

第5話には湊が、第6話には柚原が登場しましたが、それぞれ一話限りで退場していきましたね。あの3人は二進も三進もいっていないんだから、好きなら奪ってしまえと言いたくなるところですが、それぞれの葛藤をじっくりと見守るのがこの作品の醍醐味です。

それにしても、第1話から出ている木ノ下が箸にも棒にも掛からないのはちょっと可哀そうです。良い人なんですが……*1

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修羅場!

 

 

乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…

個人的な感覚では、私の贔屓しているこの作品が「かぐや様」「プリコネ」と並んで今期の一番人気のようで嬉しい限りです。この作品が好きすぎて各話4回くらい見ているのですが、ニコニコのコメントが面白いですね!

第5話・第6話は、原作ラノベやコミックスを補完・アレンジする形で良い具合にアニメオリジナルとなっていました*2。正直なところ、アニメ放送前のPV公開当時はマリアの声への違和感を拭えなかったのですが、第5話のアニメオリジナルで描かれた結構重めなマリアの過去を見ると、今ではただ可愛くて明るいだけではないマリアにはこの声(CV:早見沙織)がピッタリだと感じます。

そういえば、第5話のこのシーン(下記Twitterの動画)、女性陣みんなのガチ恋感が出ていて可愛かったですね!

OPの魅力についてはこの記事で語っています!

irohat.hatenablog.com

 

 

かくしごと

可久士の面倒臭さは理解できるとしても、十丸院のヤバさには引いてしまいます。次点でヤバいのは一子先生でしょうか。

現代パートはコメディ&ハートフルなタッチなのに対して、未来パートの不穏さには不安を感じられずにはいられません。原作コミックスは既刊11巻らしいのですが、アニメではどういう区切りになるのでしょうか。

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ゴトープロダクションの面々

 

 

かぐや様は告らせたい

2019年冬の1期放送終了後に原作コミックの続きを読んだのですが、いい感じに忘れているのでかなり楽しめています。

伊井野ミコみたいな生真面目だけど空回りしてしまうキャラには好感が持てます。報われてほしいですね。

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寝不足で完全にキマってしまった白銀会長

 

 

神之塔

話数が進んで登場人物のキャラもだんだん明らかになってきて皆好きになってきました。主人公周辺の事情はなんとなく分かり始めましたが、いまだに世界観が判然としません……。最終話までに明らかになるのでしょうか。

それにしても、「13月シリーズ」とか「黒の三月」とか「緑の四月」とか、厨二っぽくて格好いいですよね!

 

 

啄木鳥探偵處

啄木が金田一を風俗に誘ったりしていますが、それでもなお2人の間に隠し切れないBL感を覚えてしまうのは私だけでしょうか。啄木が金田一のヒモのように見えます

第4話「高塔奇譚」の原作短編小説は、第3回創元推理短編賞(現・ミステリーズ!新人賞)を受賞した逸品です。少々込み入っていた話だったので見直してみようと思います。

それとは対照的に、第2話~第3話では、あろうことか探偵役の啄木も助手役の金田一も2人ともが噓をついており、本格ミステリ的にはアンフェアではないでしょうか……

 

 

グレイプニル

男が変身した着ぐるみの中に女が入るというフェチ全開(全壊?)の作品です。

それどころか第6話で修一は他の女の子を中に入れてしまい、さらには映画泥棒君がそれをこっそり●RECして涙するという地獄絵図……

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こんな表情をされたら何のメタファーか明らかですよね……

 

 

社長、バトルの時間です!

世界観に織り交ぜられた会社ネタが、なんというかシュールです。

社長の過去も、ガイドさんの正体も、ヴァル美の訳知り顔も、気になりますよね!

 

 

つぐもも

第6話から神殺し編命名は適当)が始まったようで、これが第2期の縦軸のストーリーになるのでしょうか。期待が高まっています。

それにしても、第2話はヤバいですね! 娘の破瓜*3の具合を直に確かめる母親なんて嫌過ぎです。娘に千年殺しをする父親も最悪です笑

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母親が娘にしていい姿勢ではないでしょう!

 

 

波よ聞いてくれ

この作品の次話への引きの上手さはトップレベルではないでしょうか。

中原がマキエを家に誘ったのを目撃して混乱中のミナレに対して麻藤さんが「ミナレ、待たせたな」「番組名は、波よ聞いてくれ」と言って期待を高めたまま終幕した第4話、ミナレが中原に対して「私はカレーを捨て、ラジオ一本でいく」と宣言して不思議な終わり方をした第5話、沖さんの家にて怪奇現象(もとい猟奇事件の端緒)を目撃したミナレが突如回想風にモノローグを語って終幕した第6話は特に最高でした! とにかく、ジャンル分け不能の何でもありなこの作品がかなり気に入りました!!

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この構図は何かのパロネタですか?

 

 

八男って、それはないでしょう!

ところどころ原作が省略されている(つまり、説明不足な部分がある)ように見えますが、ストーリーとしては成立しているように見えます。

一応、俺TUEEEの系譜に位置付けられる作品ですが、この作品の主人公については好感が持てます。とはいえ、主人公だけでなく、友人たちも主人公の能力に対して卑屈すぎるのはどうかと思いますが。

 

 

BNA ビー・エヌ・エー

当初はサスペンス調に物語が進むと思いきや、わりと各話ごとにストーリーが独立していてコメディタッチに描かれていましたね。ミチルの獣人化の謎という縦軸のストーリーがこれからどう進むのか楽しみです。

 

 

プリンセスコネクト!Re:Dive

原作ゲーム組は新キャラが登場するたびに歓喜していますが、未プレイの私はやはりよく分からない部分があります。が、メイン4人を中心に進められるストーリーは十分に楽しめます。 

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第5話のこの場面で流れた「Lost Princess」オルゴール ver. のBGMに笑ってしまいました

 

フルーツバスケット 2nd season

まさか魚谷ありさ恋愛模様が見られるとは! 「こんなの……好きだって言ったようなものだよ……」は本当に同意します。紅野は罪作りな男です。今度は花島咲の恋愛模様が見たいですね!

そういえば、1期に比べると2期では透くんのデフォルメされた表情を頻繁に見るような気がします。それだけ草摩家に馴染んできたということでしょうか?

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夏休みの宿題に絶望する透くんの図

 

 

本好きの下剋上 第2部

やはり現代的な倫理観を持つ身としてはあの孤児院の惨状とシステムには堪えられません。しかし、異世界転生したとて、現代の価値観をもって活躍するには、その価値観に対する良き理解者と協力者が必要ですよね。

ベンノさんや神官長のような存在に出会えたという幸運がなければ、マインはああやって活躍できなかったはずです。というわけで、マインの幸運に感謝して、神に祈りを!

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「神に祈りを!」

 

 


以上、2020春アニメ前半の感想でした。全話終了後にもまた感想を書く予定です!

 

 

*1:ちなみに、ここでいう「良い人」には、しばしば女性がモテない男性に向かって言う「良い人そう」以上にポジティブな意味を込めています。

*2:ちなみに、第7話はほぼアニメオリジナルのストーリーになるみたいです。

*3:アニメ「荒ぶる季節の乙女どもよ。」でこの言葉を知りました。