マンガ実写化ドラマ「あおざくら 防衛大学校物語」第1話の感想と原作との違い
さて、2019年秋ドラマとして、「あおざくら 防衛大学校物語」(30分枠)が始まりました。TVerでも無料配信しているので、見逃したという方もまだ間に合います!
この記事では、原作読者としての感想と原作との相違点を記したいと思います(一応、この記事の読者としては原作読者を念頭に置いています)。
(1)基本情報
1.ドラマ情報
放送局:MBS(10/31より毎週木曜)、テレビ神奈川(10/31より毎週木曜)、チバテレ(11/1より毎週金曜)、テレ玉(11/6より毎週水曜)
ネット配信:MBS動画イズム、TVer(いずれもMBSの放送終了後から配信)
主人公の近藤勇美は成績優秀だが、実家の経済的事情から進路の選択を迫られる。そんなある日、入学金・学費が免除される上、毎月手当が出るという防衛大学校を知り、同校への進学を志望する。
高校を卒業して防大に着校した近藤は、それぞれ様々な目標を持つ1学年の原田忠、沖田蒼司、武井寅明といった仲間と、対番の松平容介らと出会い、新たな生活の一歩を踏み出す。
希望に胸膨らます近藤らだったか、入校式を終えると部屋長の坂木龍也やサブ部屋長の西脇鷹史をはじめ上級生たちの態度は激変し、厳しい指導の日々が始まる。果たして、近藤たちは、日々の試練を乗り越えられるか…!?
2.原作マンガ情報
タイトル:『あおざくら 防衛大学校物語』
原作者:二階堂ヒカル
レーベル:週刊少年サンデーコミックス
既刊:13巻(2019年11月18日第14巻発売予定)
(2)第1話のあらすじ
全国統一模試の優等生の近藤が本校を志望したのは、「タダで勉強ができて、金が貰えて、実家にお金も入れられる、まさに一石三鳥だから」。そんな近藤の防大生活が幕を開けた。
同学年の原田忠、沖田蒼司、武井寅明。それぞれの目標は違うが、仲間たちとの楽しい共同生活が始まるはずが…。
入校式の翌日から容赦なく始まったのは、想像を超える厳しい日々だった。4年生で部屋長の坂木やサブ部屋長の西脇の激が飛ぶ!! これが防衛大なのだ!!
以上がドラマ第1話のあらすじです。30分枠1クールという制約から、原作と比べると、エピソードがそれなりに削られています。相違点については後述しますが、ドラマ第1話で原作の第1巻のすべて(第1話~第6話)を消化しています。
(3)原作との相違点
1.登場人物の相違点
実写化の常として登場人物の容姿に違和感があるのは否めません。が、慣れの問題かと思われます(夏ドラマの「これは経費で落ちません!」(原作:集英社オレンジ文庫)も終わってみれば良作でした。もっとも、こちらの原作は表紙絵のみの小説でしたが)。
まず原作とドラマとの違いが目につくのは、沖田と原田です。
沖田は原作では金髪っぽいのですが、ドラマでは暗めの茶髪です。とはいえ、防衛大学校生はそもそも染髪が許されていないはずなので、妥当な変更だと思います。
原田については逆に、原作では坊主だったのに、ドラマでは長髪になっています。おそらく女性視聴者をメインターゲットとするこのドラマでは、イケメン若手役者の美観を損ねたくなかったのでしょうか?(映画「日本のいちばん長い日」の坊主姿の松坂桃李は格好良かったんですけどね)
西脇サブ長は、さすがにあの大柄なゴリラ体型を日本人キャストで再現するのは無理だったようです。が、少しイケメンになり過ぎですw
坂木部屋長については、もう少し目つきが悪くて小柄な人の方が良かった気がします。
近藤や武井については、想定の範囲内という感じです。
しかし、そんな中、原作からそのまま飛び出してきたかのような人物がいました。対番の松平(演:狩野健斗)です。眉毛がいい!!
2.エピソードの相違点
上述の通り、ドラマ第1話で原作第1巻を丸々消化しているので、エピソードがそれなりに省略されています。
まず、原作第1話の近藤の地元でのエピソードが丸々カットされています。したがって、原作におけるメインヒロインの一人、幼馴染の松井常代は登場しませんでした( ;∀;)
さらに、もう一人のメインヒロイン、岡上乙女も登場しませんでした(´;ω;`)(つまり、近藤と松平の「のぞき」エピソードはカットされています)。
ちなみに、サブヒロインである沖田の姉、美月さんは写真のみでの登場でした。
以上から言えるのは、このドラマは徹底して女性向けの作品になっている、ということでしょうか?(2020年に同じキャストでの舞台化というのも女性向けのように思われます) しかし、岡上乙女については今後、登場する可能性があるので期待しておきます!(公式HPのキャスト欄に名前はありませんが……)
その他のエピソードについては、多少の省略はありますが、基本線は再現されています。
原作マンガを読んだことがない方は、超おもしろいのでぜひ読んでみてください!! 試し読みはこちらから!(11月30日まで原作第1巻~第3巻が無登録・無料で読めます)
さて、ドラマ第2話のサブタイトルは「理不尽」です。沖田の反省文100枚を手伝うと言った近藤のベッドが庭に放り出されているところ(原作第2巻)から物語は再開します。続きが楽しみですね!
日々のスケジュールをこなすため、防大内を駆け足で過ごす近藤たち。
いやおうなしに先輩たちからくだされる数々の指導。敬礼が甘ければ、「反省文20枚!」。清掃に落ち度があれば「反省文20枚!」なんなんだーー、これは!? 勉強なんて、やる暇なし!
そんな状況に、遂に、近藤が動いた。ただの理不尽としか思えないこの状況を、近藤が坂木に問いただす。果たして、鬼先輩の坂木から返ってきた答えは…。