小説・ラノベ・アニメ・漫画の感想・おすすめブログ

小説・ラノベ・アニメ・漫画について感想を語り、おすすめを紹介するブログです。

今話題の漫画版『薬屋のひとりごと』――次にくるマンガ大賞1位のこの作品をおすすめする理由とは?

f:id:irohat:20190825150549p:plain

薬屋のひとりごと


去る8月22日、漫画版『薬屋のひとりごと次にくるマンガ大賞2019」コミックス部門第1位を獲得しましたね。おめでとうございます!! 本作を継続購入している読者としては、嬉しい限りです!

 

そもそも、原作小説の扱いが良かったのですよ。

書店に行けば表紙が見えるように置かれ(ヒーロー文庫の筆頭扱いです)、なぜかコミカライズは2誌で並行して展開されるし(ビッグガンガン版とサンデーGX版。今回受賞したのは前者)、古本屋に行けば強化買取中なんです。

 

個人的には、映像化のオファーも来ているのではないかと思っています。アニメ化ももちろん良いですが、一般ウケする内容なのでNHKあたりが潤沢な予算を使って実写ドラマ化するというのもアリではないでしょうか?

 

さて、前置きが長くなりましたが、この記事では、『薬屋のひとりごと』のあらすじとおすすめポイントを紹介します!

 

 

(1)基本情報

 

薬屋のひとりごと

原作:日向夏ヒーロー文庫、2019年8月現在既刊8巻)

キャラクター原案:しのとうこ(原作イラスト)

構成:七緒一綺

作画:ねこクラゲ

掲載誌:月刊ビッグガンガン

レーベル:ビッグガンガンコミックス(2019年8月現在既刊5巻)

ジャンル:「ミステリー」「毒」「中国王宮」「ラブコメ

中世の宮中で下働きをする少女・猫猫(マオマオ)。花街で薬師をやっていた彼女が、帝の御子たちが皆短命であるという噂を聞いてしまったところから、物語は動き始める。持ち前の好奇心と知識欲に突き動かされ、興味本位でその原因を調べ始める猫猫の運命は――…!?

 

この時点で気になった方は下記サイトより試し読みしてみてください!

https://magazine.jp.square-enix.com/biggangan/introduction/kusuriya/

 

 

(2)あらすじ

 

物語の舞台は、どこかの時代のどこかの国の王宮。作中で言及こそされてはいませんが、中国の王宮が舞台であると見てもらって構いません。

 

主人公は17歳の少女、猫猫(マオマオ)。元は花街(高級風俗街)にある薬屋の娘だったのですが、薬草採取に出かけた森で人攫いに誘拐され、後宮で働くことになります。

後宮とは、宮廷の中の一区画を指しており、帝の子を成すための女の園です。猫猫はここで下女(女官)として働いています。皇帝の相手をする妃とは違い、下女は妃の世話や後宮の雑務をこなします。

 

そこで働いてから3か月、猫猫はとある事件を知ることになります。その名も後宮で生まれるお世継ぎの連続死」。現在までに現皇帝がもうけた子は5人。うち3人はすべて乳幼児のころに亡くなっているのというのです。

現在は、梨花(リファひ)との間に生まれた生後3か月の男児の宮「東宮(とうぐう)」と、皇帝の寵愛が注がれている玉葉(ギョクヨウひ)との間に生まれた生後6か月の女児の宮「公主(こうしゅ)」の2人が存命中。しかし、2人の宮と梨花妃は、体調を崩しているようなのです。

 

後宮中で皆が「これは呪いに違いない!」と噂する中、薬屋にいた猫猫は考えます。

「幼児の死亡」「頭痛」「腹痛」「吐き気」「げっそりとした様子」……これらの情報から原因を特定した猫猫は匿名で文を書き、2人の妃に情報提供をします

 

しかし、その1か月後、東宮は亡くなってしまいました梨花妃も以前の面影がない程に憔悴しきっているそうです。どうやら猫猫の警告は無視されたようなのです。その一方で、玉葉妃の方では警告が聞き入れられ、公主は体調を回復してきました

その情報を仕入れた後宮を取り仕切る壬氏(ジンシ)は、一計を案じて警告をしたのは猫猫だと見抜きます

 

結局、正体を見破られてしまった猫猫は、その功績が認められ、玉葉妃の侍女となりました。そこでの猫猫の役割は毒見役でした。が、猫猫にとってこれは天職なのです! 薬屋の実家にいた頃は、実験と称しその身を実験体としていたほど、猫猫は毒(と薬)が大好きなのです!!

 

玉葉妃の侍女になれた一方で、猫猫は壬氏にも目を付けられてしまいました。壬氏は、後宮に出入りする以上は、宦官――生殖機能を失った元男性――なのですが、その中性的美貌から女性からも男性からもモテモテなのです(普通、性欲を無くした宦官は欲が食欲に向かい、小太りなおばさん体型になってしまいます)。

しかし、猫猫は壬氏の溢れ出る色気には魅力を感じません。むしろちょっと苦手に感じているくらいです(心の中で「変態宦官」と呼んでいます)。そんな猫猫を壬氏はいたく気に入ってしまいます。曰く、「あれは思った以上に仕える。本人は上手く隠しているつもりなんだろうが、あの毛虫でも見るような目。欲情してこない人間もいくらか見てきたが、あんな目で見られたのは初めてだ。被虐嗜好者(マゾヒスト)ではないのだが妙に面白い。新しい玩具(おもちゃ)を手に入れた気分だ」、と。

 

こうして猫猫は壬氏に振り回されながら、宮中で次々と起こる謎をその薬の知識を持って解決してゆくのです!

 

以下に、これから起こる出来事を記しておきます。

「モテモテのあの宦官が媚薬をご所望!?」(第1巻)

後宮の城壁で踊る幽霊!?」(第1巻)

「体調の回復しない梨花妃を救え!」(第2巻)

園遊会で妃の皿にが盛られた!!」(第2巻+第3巻)

「里帰り中に妓楼で自殺騒ぎ!」(第3巻)

「エリート官僚が宴席で酒を飲み過ぎて死んだ!?」(第3巻)

「自殺?他殺?女官はなぜ堀で死んでのか?」(第4巻)

「阿多妃・里樹妃の秘密と過去とは?」(第4巻)

「猫猫が後宮解雇された!?」(第4巻)

「講師は猫猫!上級妃への後宮授業は女の園の他言無用の秘術!?」(第5巻)

「外廷の食糧庫でボヤ騒ぎ!?」(第5巻)

「毒が薄いはずのフグの皮身を食べた官僚が昏睡状態に!なぜ?」(第5巻)

「彫金細工師の遺言を解読せよ!」(第5巻)

 

 

(3)おすすめポイント――「ミステリー」「中国王朝」「宦官とのラブコメ」……魅力を語りきれない!

 

さて、本作品は、小説家になろう」に投稿された作品ライトノベルとして書籍化されたものを原作としています。

しかし、上記のあらすじを読んできた方はもうお気づきではないでしょうか? 小説家になろう発って異世界転生ばかりでしょ?」「ラノベって異世界ファンタジーか学園青春モノしかないんじゃない?」という固定観念はとっくに裏切られたのではないでしょうか?

 

本作品には様々な魅力があるのですが、ここでは「ミステリー」「中国王宮」「宦官とのラブコメの3つに絞ってその魅力を語ります!

 

1つ目の魅力は、この作品は「きちんとミステリーをしている」ところです。

猫猫が探偵役として、事件が起こった際に、「誰が」「何のために」「どのようにしてやったのか」をきちんと解き明かしているのです。ミステリーファンも大絶賛」という売り文句に偽りありません!

私の個人的お気に入りは、園遊会での毒混入事件と、里帰り中の妓楼での自殺騒ぎです。一見関係ないように見える出来事が実は複雑に絡み合っており、その接点を見出して猫猫が解き明かしてゆく様は見事としか言いようがありません。

 

2つ目の魅力は、「中国っぽい王宮を舞台としている」点です。

現代日本を舞台としないライトノベル(やそのコミカライズ)と言えば、その大部分が中世ヨーロッパっぽいところを舞台とするファンタジー作品だと思われます。

しかし、本作品は、東洋風・中華風の異国情緒あふれる宮廷を舞台とするミステリーなのです(魔法や魔物は登場しないのでファンタジーではありません)。原作イラストもそうですが、コミカライズにあたっては、衣装や建築、調度品など、細やかな点まで配慮が行き届いており、本作品の中国王宮風の世界観がよく伝わってきます!

時代小説の読者層ならともかく、ラノベや漫画の読者層ならば、きっと目新しい世界観となっていると思います!

 

3つ目の魅力は、「宦官とのラブコメです!

宦官、つまり生殖機能を失った元男性がラブコメの相手方なんですよ!? しかも、女性も男性も魅了されてしまう美貌の持ち主ですよ!! たった2つだけなのに、ちょっと属性を盛り過ぎに感じませんか!?

ともかく、本作品は中国王宮を舞台とすることで、「宦官」という属性を持った魅力的な人物を登場させることに成功しましたが、この人物が物語において猫猫を大いに翻弄します。彼は猫猫を相当に気に入っているのです。猫猫に言わせれば彼女に粘着しているのです。

しかし、彼の行動は、猫猫のことを「面白いおもちゃ」だと思っているからなのでしょうか、それとも……?

 

以上を読んで気になった方は、まずは下記サイトから試し読みを!

https://magazine.jp.square-enix.com/biggangan/introduction/kusuriya/

 

 

(4)関連おすすめ作品

 

既に言及していますが、本作品はコミカライズ作品ですので、原作があります。日向夏薬屋のひとりごと』(ヒーロー文庫、2019年8月現在既刊8巻)が原作です。原作2巻の序盤までしかコミカライズされていませんので、漫画版を待てない!という方は是非こちらの原作を手に取ってみてください!

薬屋のひとりごと | ヒーロー文庫

 

また、理由は分かりませんが、ビッグガンガン版と並行して、サンデーGX倉田三ノ路〔作画〕『薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~』(サンデーGXコミックス、2019年8月現在既刊5巻)も同時に連載・刊行されています。読み比べも良いかもしれませんね!

裏サンデー | 薬屋のひとりごと〜猫猫の後宮謎解き手帳〜